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へとへとな人を労う日。元日に「してはいけない」2つのこと【年末年始のマナー】

  • 2023年12月29日
  • レタスクラブニュース


年末年始には、古くから伝わる風習がたくさんあります。でもその意味や正しい作法は、意外と知らないもの。いざというときに迷わないよう、年末年始のしきたりやマナーを「現代礼法研究所」主宰の岩下宣子先生に教えてもらいました。

今回は、元日の過ごし方。新しい年のはじまりの日、実は「してはいけないこと」があるってご存知ですか?

元日にしてはいけないタブーとは?

お正月はさまざまな行事がありますが、一方でやってはいけないこともあります。
その一つが、元日の掃除です。

「元日に掃除をすると、わざわざやってきた年神様を「掃き出す」ことになり、縁起が悪いとされています。洗濯も神様を水で洗い流すことになるので、避けた方がいいでしょう」(岩下先生)

掃除のほかに、料理もタブーとされています。
理由は諸説ありますが、一つは「かまどの神様に休んでいただくため」というもの。
昔は、あらゆる場所に神が宿ると信じられていて、煮炊きに使うかまどにも神様がいると考えられていました。
そのため、お正月におせち料理を食べるという習慣が生まれたと言われています。


お正月に料理をしない代わりに、前年の大晦日までにおせち料理が作られるようになりました。
そのため、昔ながらのおせち料理には生物は入れず、煮物や焼き物など日持ちするものが中心になっています。

「掃除や料理がタブーとされるもう一つの理由は、普段家事を担う人に休んでもらうためでもあります。お正月ぐらいは家事を休んで、家族とゆっくり過ごせるように、という労いの意味も込められています」(岩下先生)

怒涛のように走り抜けた年末。元日くらいは心穏やかに過ごしたいですね。掃除も料理も思い切ってお休みして、大切な人たちとの時間を楽しみましょう。




教えてくれたのは
岩下宣子先生
「現代礼法研究所」主宰。NPOマナー教育サポート協会理事・相談役。30歳からマナーの勉強を始め、全日本作法会の故・内田宗輝氏、小笠原流・故小笠原清信氏のもとでマナーや作法を学ぶ。現在はマナーデザイナーとして、企業、学校、公共団体などで指導や研修、講演会を行う。『日本人なら知っておきたいしきたり大全』(講談社)、『40歳までに知らないと恥をかく できる大人のマナー260』(中経の文庫)など著書多数。近著に『相手のことを思いやるちょっとした心くばり』(三笠書房)。

文=さいとうあずみ


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