「たんぱく質ダイエット」が注目を集めて以降、「食事のときはたんぱく質だけでご飯を食べない」という人も増えているようです。ダイエットのためには、ご飯をきちんと食べる必要があります。「お米先生」として人気の管理栄養士・柏原ゆきよさんに、やせるための黄金比を教えていただきました。
▶︎教えてくれたのは
柏原ゆきよさん
管理栄養士。日本健康食育協会代表理事。10万人以上の食事サポート経験から、お米を食べる健康法やダイエット法を提唱。著書や講演会、公式サイトなどで、さまざまな情報を発信し話題に。YouTubeでは「お米先生」として人気を集めている。
たんぱく質だけ食べても、ダイエットにはならない!?
最近注目されている「たんぱく質をしっかりとって燃える体をつくってやせる」方法。たんぱく質は筋肉や骨など体の原料になる栄養素なので、体づくりにはなりますが、それだけでは「燃える体」をつくることはできません。体を燃やす燃料になるのが糖質。たんぱく質だけでお米を一緒に食べないと、燃料がなく、ガス欠状態になりやすくなります。その上、頑張って摂ったたんぱく質を、燃料に回されてしまう分、筋肉や骨の材料が少なくなってしまい、思った通りの身体づくりにはならないのが現実です。
ご飯とおかずは6:4の割合がおすすめ
「でも、ご飯もおかずも食べたら、太っちゃう」という声も。ですがご飯を食べて太ってしまうのは、多くの場合、おかずも食べすぎているから。理想のご飯とおかずの割合は、6:4。おかずよりもご飯を多く食べるのがおすすめです。
日本人の健康上望ましい三大栄養素の栄養バランスを示したグラフがあります。これをみると、長年、穀物主体の食生活を続けてきた日本人にとって、炭水化物を中心とした食事がやはり重要なようです。ご飯を作るときは、このグラフをそのまま食卓に置き換えればOK。おかず(みそ汁も含む)は少なめでご飯をしっかり。やせる体づくりの黄金比です。
忙しい朝は具だくさんみそ汁を!
バランスよく栄養をとるためにも、食卓にはご飯と一汁一菜を並べたいものですが、忙しい朝は「そんなにいろいろ作れない!」という人も多いのではないでしょうか?
そんなときは、具だくさんのみそ汁を用意して。
①緑黄色野菜
②きのこや海藻
③たんぱく源(大豆食品、肉など)
この3つの栄養素が入るように組み合わせれば、おかずなしでもOKです。
これから気温が低くなると、朝、みそ汁を飲むのは、体を目覚めさせるためにも効果的。食事の最初に温かいものをとることで、代謝が上がり、胃が温まって消化吸収の促進にもなります。
ダイエットのために実現したい、食事の黄金比。毎日繰り返すことで、体がやせモードになりますよ。
監修/柏原ゆきよ 撮影/川上朋子 スタイリング/阿部まゆこ 文/田久晶子