予想以上に早い梅雨明けとなり、すでに真夏のような厳しい暑さが続いていますね。例年にもまして体力勝負になりそうな今年の夏、暑いキッチンで汗だくになりながら料理をするのは億劫だな…という人も多いのではないでしょうか。
Twitterフォロワー34.6万人!の人気料理家「ジョーさん。」に、いつもの料理がぐっとおいしくなるちょっとしたコツを聞く「ちょいワザレシピ」。今回はそんな来るべき猛暑に向けて取り入れたい、時短調理につながる保存テク「下味冷凍」を用いたレシピを2つ教えていただきました。
味つけのメインに使うのはカレールウ。冷蔵庫の奥で眠っていることが多い使いかけのカレールウを活用して、鶏もも肉とさばを夏バテ防止のスパイシーな一品に仕上げます。
「下味冷凍」は、肉や魚を調味料などで味つけしてから冷凍しておく保存方法。時間のある時に下味〜冷凍ストックをしておけば、あとは使いたい日に解凍して焼くだけ・煮るだけで仕上がるという手軽さがメリット!具材の調味やカットもすべて冷凍前に終えているので、時短にもなります。また、凍らせている間に味がしっかり染み込むのも嬉しいポイント。キッチンにいる時間を少しでも短くしたい!そんな暑い夏におすすめの調理法です。
焼くだけでこんがりスパイシー!下味冷凍 「タンドリーチキン風」
【材料】2~3食分/20分(下味+加熱/解凍時間をのぞく)
鶏もも肉 2枚
A カレールウ 2かけ(40〜50g)
A ケチャップ 大さじ2
A チューブにんにく 小さじ2
A 牛乳 100ml
一味唐辛子(お好み) 適量
【作り方・下味冷凍するまで】
1. 耐熱ボウルにAを入れてラップし、600Wのレンジで1分加熱したら、ルウがとけるまで混ぜる。
Point
チューブにんにくは、生のにんにくすりおろしに置き換えてもOK。その場合は、生の方がしっかり香りが残るので小さじ1程度の量がおすすめです
2. 鶏もも肉を4等分に切る。
Point
鶏もも肉は少し大きめに切ると冷凍しても水分が失われにくく、ジューシーさを保つことができます
3. 密閉袋に1、2を入れたら、袋ごと揉みこむ。全体が混ざったら、冷凍庫で保管する。
【作り方・解凍〜加熱】
1. 冷凍しておいた鶏もも肉を、袋ごと流水にあてて解凍する。
2. フライパンに1を入れ、ふたをして片面7分ずつ弱め中火で焼く。
Point
くっつきやすいフライパンの場合、適量のサラダ油を引いて加熱してから鶏もも肉を入れてください
3. 鶏肉から出た水分が残っていたら、強め中火にし、水分が飛ぶまで加熱する。
4. 器に盛り、お好みで一味唐辛子を振る。
Point
一味唐辛子をあとがけにすることで、辛さをお好みに調整できます
ごはんがすすむコクのあるカレー味!下味冷凍「さばのカレー煮込み」
【材料】2~3食分/15分(下味+加熱/解凍時間をのぞく)
塩さば(半身) 2枚
玉ねぎ 1/2個
A カレールウ 2かけ(40〜50g)
A ケチャップ 大さじ2
A 牛乳 100ml
A 水 250ml
小口ねぎ 適量
【作り方・下味冷凍するまで】
1.ボウルにAを入れてラップし、600Wのレンジで1分加熱したら、ルウがとけるまで混ぜる。
2.玉ねぎは薄切りにし、さばの身は半分に切る。
3.密閉袋に1、2を入れたら、冷凍庫で保管する。
【作り方・解凍〜加熱】
1.冷凍しておいたさばを、袋ごと流水にあてて解凍する。
2.フライパンに1を入れ、ふたをして5分弱め中火で加熱したら、裏返してさらに5分加熱する。
3.器に盛り、お好みで小口ねぎを散らす。
※電子レンジを使う場合は600Wのものを基準としています。500Wなら1.2倍、700Wなら0.9倍の時間で加熱してください。また機種によって差がありますので、様子をみながら加熱してください。
カレールウとの組み合わせはかたまり肉がおすすめ
半端に余りがちなカレールウは「下味冷凍」に使用することで残らず使い切ることができます。今回はどちらもルウ2かけのレシピですが、もし残っているカレールウが1かけなら、材料を半分にして作ればOK!
また、流水解凍の際は半解凍を目安にしましょう。ボウルなどに入れて水をかけると早く解凍することができます。電子レンジで解凍してもよいですよ。
今回は鶏肉とさばを使用しましたが、豚肉など他の肉でも作ることができます。その際、薄切り肉や切り落とし肉などは浸かりすぎてしまうので、ある程度かたまりのある肉がおすすめです。
「下味冷凍」をした後は、1ヶ月以内を目安に食べ切るようにしましょう。
忙しい平日の夕飯、そして暑い夏の食欲増進メニューとして、ぜひ試してみてくださいね!
Profile
ジョーさん。
料理研究家。
共働きで多忙だった母を手伝いたいという想いから料理を始める。ガッツリボリュームのある肉料理から、旬の野菜を美味しく食べるレシピまで「台所に立つのが楽しくなるように」をモットーに幅広いレシピを考案。日々の忙しさの中でも、美味しいものを食べたい、作ってあげたい、という想いに応えられる効率性を最重要視したレシピは、Twitterでも反響を呼び、フォロワー数は34.5万人!
Twitter:@syokojiro
著書:『めんどうなことしないうまさ極みレシピ 激烈美味しいストレスなし103品』(KADOKAWA)
文=河野 あすみ