数年前から大流行している「ファスティング」ですが、管理栄養士の立場からは全くおすすめできないダイエット法のひとつです。
その理由は「リバウンドしやすい」からです。くわしくご説明します。
ファスティングでは酵素ジュースなどで数日間を過ごすため、体重が一時的に減りますが、身体から水分が抜けただけの見せかけ減量です。やめると、すぐにダイエット前の体重に戻ってしまいます。
また、断食を行うことで筋肉量が落ちるので、基礎代謝量や消費エネルギーがガツンと減ってしまいます。ファスティングを繰り返すことで、内臓の消化吸収機能が低下するため、脂肪をため込みやすい体質となります。
「ファスティング」は、結果的に痩せにくい身体になったり、年齢より老けて見られがちになるのが怖いところです。
「酵素ジュースを飲めば良いので、気軽に痩せられる」という手軽さが人気のポイントです。忙しいアラサー女子、アラフォー女子には、日常で簡単に取り入れられます。
また、テレビや雑誌等のメディアでも大々的に取り上げられているので、「誰もがやっているので私も」という安心感から、身近なダイエット法となっているのでしょう。
ダイエットで、「お腹がすいてしょうがない」「食べたいものを我慢する」方法は、ストレスが溜まりやすく、長続きしません。一方で、食べないで体重が減ると「食べる=太る」という考えが全面に出て、食べることが怖くなってしまいます。
そうすると、「メリハリのある身体」「つややかな肌」から遠ざかって、「やせ細った身体」「ボロボロの肌」などと残念な結果になりがちです。せっかくなら「健康的に」きれいになりたいですよね!
きちんと「食べる」ほうが、身体に必要な栄養素を取り入れるため、代謝が上がります。よく噛んで食べることで、頬周りのシェイプアップ効果もあり、ほどよく筋肉の付いたメリハリのある身体へと向かいます。
そして、食べることで「リバウンド」もしにくいのです(もちろん、食べ方や時間、量や内容にもよります)。
いかがでしたか? 「食べることを我慢したくない」「リバウンドは避けたい」という方は、ダイエット方法選びの参考にしてください。
(管理栄養士/おやこ食育プランナー/美食ライフプランナー やなぎさわえりな
「すべての女性は美しい」をモットーに「食べる」ことを通して自分らしく育児も自分磨きも楽しむメソッドを提案。)
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