「うっかり」じゃすまされないレベルの「忘れ脳」は要注意。定型発達の人にはわからない〈何でも忘れていく人〉の脳内で起きていること【もしかして…発達障害!?】

  • 2025年2月23日
  • 暮らしニスタ

「また資源ゴミの日を忘れてしまった」「出し忘れて日常的に生ゴミをためている」。これがいつものこととなると、発達障害の傾向がありそうです。

資源ゴミはいつも出し忘れ…。あらゆることを「忘れる」毎日。【ADHD傾向】

ADHDの人は、毎日決まった行動をとる習慣が少ない傾向にあります。日々やることが秩序立ってルーティンとして決まっておらず、いつもアドリブのようです。

そのうえ、多動性のために、注意があちこちに次々と移ってしまう。さらに記憶のメモリー容量が少ないため、覚えておくべきタスクについて「あっ、忘れていた!」ということになりがちです。

ADHD の人には、日常的にゴミをためがちな人も少なくないようです。

忘れるのはいわゆるルーティン作業だけではありません。すべきことをあと回しにし、そのうちすっかり忘れてしまう、さっきまで手に持っていたスマホをどこに置いたかを忘れる、明日が提出期限の書類をどこにしまったか忘れる、「え! 今日だったの」とその日の予定をうっかり忘れてしまう、今聞いたことをもう忘れる…。

誰にでもこういうことはありますが、ADHDの人にはしょっちゅう起こります。

とにかく日常生活でも仕事でも、こういったトラブルがしょっちゅう起こるため、「どうして私はダメなんだろう」と自己肯定感が低くなってしまうこともよくあります。

生活のリズムをつくり、カレンダーを壁に貼る

まずは、朝やることをスケジュールどおりにやってみるところから始めてみましょう。朝7時に起きる→コーヒーを飲みながら朝食の準備→朝食を食べる→歯を磨く→着替えをする→といったように、タイムスケジュールを書き出してみましょう。

1日のスケジュールが定まってきたら、今度は1週間、1カ月のスケジュールを作ります。仕事、好きなテレビ番組、趣味の習い事など、週単位、月単位で活動を把握しましょう。そこにゴミ出しの曜日も忘れずに入れていくのです。

また、ADHDの人の「うっかり脳」に効くのは、耳からの情報よりも目で見える情報です。書くことが記憶の定着を助けるうえ、見返すことでうっかり忘れを防止します。

1カ月が見通せるカレンダーを目につくところの壁に貼り、そこに「ゴミの日」などの予定をしっかり書き込んでおき、それを毎日、見る習慣をつけましょう。

教えてくれたのは…司馬理英子先生●司馬クリニック院長。医学博士。岡山大学医学部卒。1983年渡米。アメリカで4人の子どもを育てるなか、ADHDについての研鑽を深める。1997年に帰国し、東京都武蔵野市に発達障害の専門クリニックである司馬クリニックを開院。以来、子どもから大人までの治療を行っている。

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