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「飲食店で並ぶのがイヤ」「とにかく待てない」。これがいつものこととなると、発達障害の傾向がありそうです。
このように、お父さんがいつもイライラして怒っていると、いっしょにいる家族は嫌な気分になってしまいます。ちょっとしたことでも怒るので、その人を怒らせないように周りはピリピリしたりおどおどしたり。せっかく楽しみのために出かけても、楽しむどころではありません。
さらに家族の心身の健康にも影響が。子どもは自己肯定感が低くなったり、常に不安にかられたり、大人になっても心の悩みを抱えたりする人もいます。
交通渋滞や、興味のない買い物につきあうのは、誰でも多少ストレスを感じるものですが、ADHDの人は定型発達の人の何倍も強くイライラしがち。
またささいなことで「そこまで怒る?」と周りの人が引くほど感情的になってしまうのは、脳の司令塔である「前頭前野」などがうまく働かないせい。
定型発達の人は「ここは黙ってがまんしたほうが得」「怒ってもしょうがない」などと、理性的な考えが働いて自分を抑えることができますが、ADHDの人はその機能がうまく働かず、刺激に即座に反応してしまうのです。
また、イライラすると血管内にストレス物質が流れますから、長い目で見ると健康面でも損。イライラしないほうがトータルで自分の得ということを、ぜひ覚えておいてほしいです。
腹を立てそうになったら自分にかけてあげる言葉を用意してみましょう。
例えば「たいしたことじゃない」「イライラしない自分はかっこいいぞ」「こんなのはよくあることだ」「大人はこんなことでは動じない」などです。
また、「推し」やペットの写真など、気持ちが落ち着くものを見るのもおすすめ。オフィスだったら休憩室に行ってコーヒーを飲んだり、自宅にいるときなら近所に散歩に出たり、その場を離れるのも効果的です。
それでもムカムカが収まらないときの方法をひとつお教えします。目をつぶって頭の中にトイレをイメージし、そこにムカつくことを投げ込み、勢いよくジャッーと流すシーンを想像するのです。
水といっしょにきれいさっぱり!…とまではいかなくても、不思議とイライラが減っていることを感じられると思います。
▶次の話 「間違えるくせに、文句多いよね…」。定型発達の人にはわからない〈イライラしている人〉が持つ独特の理由とは?【もしかして…発達障害!?】
部屋が片づけられない、約束の日時を間違える、集団から孤立しがち…など、あるあるな発達障害傾向と「ラクに生活するための考え方や生活のヒント」を伝授。「もしかして発達障害!?」の夫や子ども、仕事関係の人の理解にもつながる1冊です!
『もしかして発達障害?「うまくいかない」がラクになる』1,760円/主婦の友社 司馬理英子著
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