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Vol.72 いつの間にか、この連載もずいぶん続いていたんですね。

  • 2011年5月12日

 みなさん、こんにちは。ゴスペラーズの北山陽一です。

これまでの写真の一部 スタッフから教えてもらってびっくりしたんですが、この連載もいつの間にかまる3年も続いているそうです。そんなに続けられるなんて、始める時点では僕自身が予想もしていなかったんですが(笑)。これも、読者のみなさんあってのこと。毎回、読んでくださっているみなさんに、あらためてお礼を申し上げます。ありがとうございます。

 この3年間を振り返ってみて、まず思うのは“もっと外に出るべきだったなあ”ということです。例えば、ペットボトルの話をするときに、やっぱり品川の清掃工場に行った経験というのはすごく大きいですよね。NTTの研究所や最先端の住宅設備のショールームに出かけたのも僕にとってはすごく大きな経験なんですが、でもああいうのは敢えて言えば“未来”を作っている場所ですよね。でも、品川の清掃工場の話はまさに“今”の話なので、そういう意味ですごく説得力があるし、自分自身の話にもすごく説得力を持てるので、ああいう経験をもっと重ねたいなと思います。

 それから、この連載は僕の周りの人間もかなり読んでくれていて、ここで文章にすることによって、話が転がっていったりすることもあるんです。今年の目標にしている土地の話もそうですが、じつは僕自身もこの連載からきっかけをたくさんもらっていて、自分で妄想しているだけでは絶対に踏み出せないことをやることになってるんですよ。やっぱり、何か新しいことをやるのに、“自分のために”というモチベーションだけだとなかなか進められないんですよね。“まあ、話のネタにもなるし”と思ったりすることが、けっこう背中を押したりするものなんです(笑)。

 5年くらい前の話ですが、作家の友人と話していて、「北山さんの話はすごく面白い」と褒めてもらったことがあるんです。その上で「北山さんのすごいところは、そういうのをブログとかに発表しないところだよね」というふうに彼が言ったんですね。僕自身はそれを聞いてなんとも思わなかったんですけど、彼は多分、自己顕示欲ということについて言ってたんだと思うんです。でも、僕は別に本を書きたいわけではないし、だからこの連載はすごくいい形なんですよね。ある意味では僕が好き勝手に書いているんですが、同時にスタッフと話しているなかで、その話が転がっていって、いろいろなノイズも取り込みながら原稿になるっていう。そういうのが、僕は好きなんですよね。で、それが世の中に出ていくということになっているわけですから。

 でも、そういう文章だからこそ、“これはちょっと理解できないな”とか“北山は何を考えているんだ?”というところもけっこうあるんじゃないでしょうか。というわけで、1周年のときにもやったんですが、3周年記念企画として、この連載の内容に関する質問を受け付けたいと思います。どんな些細なことでもけっこうですので、ぜひ質問をお寄せください。ただし、連載記念企画なので、この連載に関すること限定ですよ。それから、1周年企画のときにお答えした内容と重なる質問は避けてください。ただ、1周年企画のときに答えた僕の回答がよくわからない!ということがあれば、それももちろん質問してもらってかまいません。僕は、吐き出すと忘れるクセがあるので、もう一度ちゃんと読み返さないといけないですね(笑)。もちろん、ほとんどはちゃんと憶えてるんですが。

 僕としては、これまで考えてきたことを総括しつつ質問も受けて、その次のステップにつなげていきたいですね。次のステップとしては変な人との対談なんかができるといいかな(笑)。偉い人とか有名な人でなくても、上勝町のマイクロ水力発電を作ったおじいさんとか、全国のゴミ行政に携わっている人で言いたいことがある人の覆面座談会をやるとか(笑)。僕自身、3年とは気づきませんでしたが、それでも続けてきたことでひとつの“場”ができたかなという感じはあるので、その“場”をより活用できるような形を考えたいですね。

 でも、まずはみなさんの質問を楽しみにしています。よろしくお願いします。


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