昔流行った立体視みたいな模様。
自転車を後ろから見ると、シートポストや泥除けなどに赤い反射板がありますよね。後ろから来るクルマのヘッドライトを反射するので、ドライバーの目に見えやすく、自分の存在を知ってもらえるアイテムです。
最近の自動車は、カメラだけでなく超音波やレーダー、ソナー、LiDERといったセンサー類を搭載している車種が増えており、人間の視覚とは異なる方法で周囲の環境を察知しています。これらのセンサーにとって、従来の赤い反射板だけでは役目を果たせないケースがあります。
そこで登場したのが、Radian LLCの「WINGMAN」という反射板。自動運転車や、一部の運転アシスト自動車が採用しているLiDERセンサーが発するレーザー光をよく反射するようになっています。しかもシートポストに取り付けるだけ、電力不要のお手軽さです。
Image: Radian LLCただの反射板なら平たい板で済みますが、「WINGMAN」は箱の内側のような3面を組み合わせた形状がユニーク。進行方向からの風の抵抗を受けにくい形状も利点となっています。
内側は照射した光が戻って来る再帰反射材と目立つ色の蛍光材料が敷き詰められ、光の反射板とは違った馴染みのないパターンが見られます。付属の水平器で正しい角度に設置する必要があるので、過度に上や下を向いているとちゃんと機能しないのかもしれません。
本体には昔ながらの赤いテールライトもあるので、今まで通り、人間のドライバーからも視認されますね。
Keep your bike shining and safe! ✨ Clean your frame with soap and water, check tire pressure, inspect brakes, and lubricate the chain. With Wingman, you’ll be seen while riding! ♂️
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「Light Detection And Ranging」の略であるLiDARは、レーザー光線を照射しすることで、周囲にある物体の距離や位置を検出します。いまあるクルマでLiDERを搭載しているのは一部の高級車のみですが、現在開発が進んでいる自動運転車(ドライバーがいらないレベル4以上)では、クルマの全周囲をLiDERでスキャンするものが多いです。
しかしこのLiDER、環境によっては自転車の細いフレームをうまく認識できないケースがあったりします。なのでLiDERに対応する専用の反射板が普及すれば、これから増えていくであろう自動運転車と自転車がうまく共存できるかもれません。
「WINGMAN」は自転車側からレーダーやLiDARを出すのではなく、それらのハイテク自動車向けに反射するのがイマドキだと思います。受動的にクルマから見つけてもらうのではなく、反射という形で積極的に見つかるようにするのは安全運転で大事ですね。
Source: X, Radian LLC via NEW ATLAS
Reference: Northeastern University