ご覧ください。この、美しい月の画像を。
息をのむほど美しい月の写真を製作したのは、クルド人の天体写真家、ダリヤ・カワ・ミルザさん。なんと、彼は解像度が1億5970万画素という、これまでで最も鮮明でシャープな月の画像を作り上げました。
Dailygalaxyによると、ミルザさんは4日間にわたって月を慎重に観察。さまざまな月の表情をとらえる最適な瞬間を厳選し、通常では観察がむずかしい月面の影の部分などもカメラに収めました。そして計8万1000枚の月の写真を重ねることで、詳細な地形を明らかにする合成画像を作成しました。
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ミルザさんはインスタグラムの投稿で、自身の画像にはAIを一切使用しなかったことを強調。大量の画像を重ねることで、天体写真の課題である「大気のゆがみ」といったノイズを軽減、除去することに成功したとのこと。
鮮明でシャープ、そして月のクレーターといったディテールまではっきりと表現する画像に仕上げました。
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ミルザさんの写真のもう1つの特徴は、月の鉱物組成を強調するために、色の彩度をあげるといった処理を行なったことです。本来、これらの色は人間の目には見えないのですが、彩度をあげることで月面にあるさまざまな要素を目で区別できるようにしたのです。
たとえば「赤みがかった部分は鉄と長石の含有量が高く、青みがかった部分はチタンの含有量が高くなっています」とのこと。
これらの画像により、AIや高度な機材を用いなくても、根気と技術さえあれば、詳細な天体写真が撮れることが明らかになりました。しかし、なんとも美しい写真の数々。ミルザさんのインスタには他にも数多くの画像が掲載されているので、お時間のある時に是非ご覧ください。
Source: Dailygalaxy