「かいたらダメ」と言われても、かゆいモノはしょうがない…! そんな寝ている間の無意識な掻き壊しをテックが抑え込むかもしれません。テック、すげー!
かゆみというものは、我慢するのが結構難しいですよね。起きているときはかゆみを我慢したり、薬を塗るなどの対処ができますが、寝ているときなど無意識下では無理。掻いちゃダメなのに、知らないうちに掻き壊してしまい、皮膚が傷付いて悪化するという負のループに陥ります。
そんな状況を打破する新テクノロジーが生まれようとしています。
米国のSibel Healthが、maruhoとタッグを組んでかゆみによる掻破(そうは)行動を減らすAIウェアラブル「ADAM」を開発中。
使い捨てのセンサーが体位や咳、心拍・呼吸、睡眠状況、皮膚温度、そして「掻く」動きを検知して、かゆみによってボリボリ掻きむしるのを減らそうとしているんです。NOTEBOOK CHECKが伝えました。
「ADAM」には、10,000回転/分で1.4Gの振動を起こすモーターが搭載されていて、掻きそうになったら1秒間の強め振動を発動させて注意してくれる仕組みになっているそう。この振動の強さは、20人の被験者が19種類もの振動プロファイルから厳選したものなんですよ。
しかも、AIが学習することで掻く動作を正確に見分けられるようになるから、誤検知も減るのだとか。
実際に10人の患者を対象にしたテストでは、総掻破回数が28%減り、1時間あたりの掻破時間は50%減ったという結果に。夜中のボリボリと掻きむしるのを抑えられるというのはなかなか画期的ですよね。
実は、振動でかゆみの衝動が減るメカニズムは明らかになっていないらしいのですが、「ADAM」は本格的な商業化に向かって前進中。もちろん、Sibel Healthとmaruhoは謎を謎として放置するのではなく、メカニズムの解明も進めていくそうですよ。
かゆみ対策といえば保湿クリームの大量塗布かと思っていましたが、これからはテクノロジーという選択肢が加わるなんて! テックって万能なんだなぁ。
Source: NOTEBOOK CHECK, maruho
「ギズモード・ジャパンのテック教室」