Bluetoothはもう古い。サムスンが超広帯域イヤホンの特許を申請

  • 2025年2月10日
  • Gizmodo Japan

Bluetoothはもう古い。サムスンが超広帯域イヤホンの特許を申請
Image: Artem Golub - Gizmodo US

Samsung(サムスン)、これまでとは違うイヤホン考案中か?

噂によると、Samsungは超広帯域(Ultra-Wideband:UWB)を利用して音声を伝送するイヤホンの特許を申請したようです。超広帯域は、車のロック解除や、AirTagの持ち主を「探す」機能に使われていますが、音声伝送にも応用できる可能性があります。Bluetoothが不要な世界を、Samsungが実現するかもしれません。

Samsungは頻繁に特許申請

過去に何度も予想を当ててきた情報源である91mobilesは、米国特許商標庁(USPTO)で公開されたSamsungの特許について報じています。

この特許は、UWBで音声を伝送するイヤホンに関するもので、従来通りBluetoothは接続やペアリングのために必要ですが、2つ目のイヤホンが接続されると、デバイスはそれを認識し、両耳に装着された時点で自動的にUWBによる音声データ処理に切り替わる仕組みになっています。

Samsungは競合企業が同等の技術を開発している可能性を牽制するため、頻繁に特許を申請しています。今回も必ず実用化されるというわけではありませんが、最近の傾向を見ていると、実際に製品化される可能性も十分ありそうです。

UWBをオーディオ技術に応用するということは

UWBをオーディオに活用するのは、ガジェット業界では比較的新しい技術ですが、約4年前から着目され始めていました。

Bluetoothは「ロスレス」コーデックではないため、ストリーミングするデバイスとオーディオ機器の間でオーディオデータが失われることがあります。一方で、UWBのような技術はHi-Fi(高忠実度:ハイ・フィデリティ)を実現できます。

UWBは6.5〜9GHzの周波数帯で動作し、Bluetoothの2.4GHzと比べてより高速なデータ転送が可能です。そのため、ヘッドホンで音楽を聴くときに起こる音飛びやブツ切れを減らせる可能性があります。また、UWBは最大25mのデータ転送距離を持ち、Bluetoothの10mよりも広範囲で伝送することができます。

ただし、唯一の欠点は障害物の影響を受けやすいこと。しかしながら、音源に近いほど音質が向上するというメリットもあります。

もしSamsungがUWBを本当に採用するなら、いずれGalaxy Buds Proで実現されるかもしれません。昨年の夏、Samsungはイヤーバッドのデザインを大きく変更して、「耳の中に収まる豆」から「軸のあるデザイン」になりました。

Galaxy Buds 3 Proは2024年の高評価イヤホンのうちの1つでしたが、サムスンが「BluetoothではなくUWBにしました!」と発表するのは、少し違和感を感じるかもしれません。とはいえ、現時点でUWBがほとんどのスマートフォンでまだ標準的に利用できるわけではないため、すぐに実現する可能性は低いですね。

しかし、将来実現するかもしれないオーディオ技術の1つとして、覚えておいて損はなさそうです。

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