台湾東部・花蓮で発生した地震の被害に遭われた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
CREA編集部では、台湾観光庁の声明や、現地コーディネーターからお話をうかがい、台湾を応援する気持ちを込めて、完売したCREA春号をハンディサイズにムック化した、CREA Due『愛しの台湾』を刊行します。その一部を抜粋し、掲載します。
CREA編集部一同、一日も早い復興をお祈り申し上げます。
スープをこよなく愛する台湾の人々。日常の食事でも、麺やご飯を合わせてスープをオーダーするのが定番。「湯(タン)」と呼ばれる種類豊富な台湾のスープですが、中でも注目の鶏と魚のスープを紹介します。
厳選素材を用いた栄養満点のスープが評判で、豊富な具材に驚かされるはず。
写真の「干貝燉雞腿湯」230元にはキャベツと鶏モモ肉、貝柱、枸杞の実がぎっしりと入っている。鶏ガラを8時間煮込んだというスープは旨味たっぷりで、行列ができるのも納得。
もう一つの看板商品であるピリ辛のゴマダレ麺と一緒に味わってみて。
雙月食品社 濟南店(シュアンユェシーピンシャー ヂーナンディエン)
所在地 台北市中正區濟南路一段7號
電話番号 02-3393-8952
営業時間 11:00〜14:00、17:00〜20:00
定休日 無休
https://www.moonmoonfood.com/
香港出身の祖父母の味を守る広東式スープの名店。
鶏ガラと鶏の脚を24時間弱火で煮込み続けるというスープは、表面にコラーゲンの膜が張るほど濃厚。人工添加物は一切用いず、ショウガと少量の塩で味付けし、素材本来の風味を大切にしている。
店で調合したという生薬入りのスープもあり、種類は豊富。190元〜。
御膳煲養生雞湯館(ユーシャンバオヤンシェンヂータングァン)
所在地 台北市松山區光復北路60巷17號1樓
電話番号 02-2570-3686
営業時間 月〜木曜11:30〜14:30、17:30〜21:30、金〜日曜11:30〜
定休日 無休
https://ysbsoup.oddle.me/zh_TW
創業22年、深みのある鶏スープが評判の店。
最初に肉の種類(放し飼いの鶏、山で育てられた鶏など)を選び、続いてスープの種類(ゴマ油味や漢方入りなど)をチョイス。
人気は醤油に漬けた青唐辛子入りの「剥皮辣椒雞湯」。甘辛い風味が食欲をそそる。
値段は肉の種類で決まり、写真はやわらかいモモ肉「超嫩腿」で209元。
龍涎居 師大創始店(ロンシャンジュー シーダーチュワンシーディエン)
所在地 台北市大安區羅斯福路三段135號
電話番号 02-2368-4899
営業時間 11:30〜21:30
定休日 無休
https://www.longsian.com/
台北でブームになっている四川料理の「酸菜魚」。ここはその火付け役と言われる店。
台湾の人の好みに合わせ、野山椒(小ぶりの唐辛子)や唐辛子の漬物、白ゴマなどを用い、脂っぽくないものに改良。
具材はサクサク食感のからし菜の漬物と、「烏鯉魚」と呼ばれる白身魚の切り身。酸っぱくて辛い風味がやみつきになる。638元〜。
刁民酸菜魚 松仁店(ディアオミンスァンツァイユー ソンレンディエン)
所在地 台北市信義區松仁路101號B1棲
電話番号 02-7712-1666
営業時間 11:00〜翌2:00L.O.
定休日 無休
https://www.diaominasia.com/
昔懐かしい風情に包まれた大龍峒エリアにある老舗。昨秋、店は改装したが、味は変わらず。
台湾南部で水揚げされた新鮮なカジキを用いたつみれは想像以上の弾力。
写真は「綜合」60元で、大きいつみれは豚肉の餡入り。中からは肉汁が溢れ出てくる。豚骨や海産物を煮込んでできたスープと混ざりあい、口の中で豊かな味わいが広がる。
大龍峒魚丸(ダーロンドンユーワン)
所在地 台北市大同區重慶北路三段294號
電話番号 02-2598-2109
営業時間 7:30〜14:00
定休日 土・日曜
1977年創業で、3代目が切り盛りする。以前は近くの路地にある屋台だったが、2年ほど前に移転。初心者でも入りやすい店構えにリニューアル。
呉郭魚(テラピア)が一匹入ったスープは110元。鱗や内臓、骨などをしっかり処理し、臭みは一切感じられない。澄んだ豚骨スープに魚の旨味が加わり、あっさりとしながらも奥ゆきが感じられる。多い時には一日200碗以上ものオーダーがあるという。
月曜は魚市場が休みのため鮮魚スープはないが、牡蠣スープなどがある。
以馬内利鮮魚湯(イーマーネイリーシェンユータン)
所在地 台北市中正區杭州南路一段3號
電話番号 02-2351-5378
営業時間 7:00〜14:00
定休日 日曜
https://deli-461.business.site/
※表紙と巻頭グラビアに登場したNICHOLASのスペシャルインタビュー、台湾で必ず食べたい小籠包や魯肉飯の名店、メイドイン台湾の美しい日用品などが盛りだくさんの台湾特集はCREA Due『愛しの台湾』でお読みいただけます。
文・コーディネート=片倉真理
写真=榎本麻美