
ホテルニューオータニ東京の本館地下アーケード街にひっそりと佇む「かふぇ ぺしゃわーる」は、1981年創業の老舗喫茶店。創業当時からこだわりのネルドリップで丁寧に淹れたコーヒーをトーストやスイーツと一緒に楽しめます。都心にありながらのんびりした雰囲気が漂う喫茶店でゆっくりと過ごしてくださいね。
JR四ツ谷駅から徒歩10分。上智大学の学生が行き交うソフィア通りに沿って永田町方面に歩いて行くと見えてくるホテルニューオータニ東京の本館地下アーケード街に「かふぇ ぺしゃわーる」があります。
永田町駅、四ツ谷駅、赤坂見附駅、麴町駅などさまざまなアクセス方法がありますが、お店が位置するのはホテルニューオータニ東京のザ・メイン内にあるショッピングアーケード。国内外のさまざまなブランドショップ、レストラン、サロンなどが集うホテルの中のアーケード街にひっそりと営業しています。
スペインの片田舎を思わせるアイボリーとブラウンで統一された店内は、穏やかで温かみが感じられ時間を忘れてしまうほどスローな空間が広がります。重厚感のあるアンティーク家具に囲まれ、フレンチローストの本格ネルドリップコーヒーでゆっくりと寛ぐことができます。
内装デザインは、カフェや飲食店を多く手掛けている建築家の松樹新平さんによるもの。ランプから照らされる温かみのある光が店内をやさしく照らし、心も体もリラックスできる静かな時間が流れます。
「かふぇ ぺしゃわーる」では、創業当時よりコーヒーの抽出方法をネルドリップにこだわり、ゆっくりと時間をかけて丁寧に淹れています。ネルドリップで淹れるとコーヒー豆の油分を含んだままドリップされるので、まろやかな口当たりと深みのある味わいになるのだそう。
豆は創業当時より国立のカイルアコーヒーで仕入れていたのが昨年閉店したため、現在は国分寺にあるコクテール堂で焙煎されたブレンド豆を使用しています。
コーヒーの風味をじっくりと味わえるよう、通常より小さなデミタスカップで提供されます。コーヒーの種類は、バランスの良い酸味と甘みの中煎りが特徴の「マイルドブレンド」と、しっかりとした苦みとコクが味わえる深煎りの「ストロングブレンド」があり、創業当時の味に近づけるため「マイルドブレンド」は、コクテール堂のブレンドにストレートのコロンビアをプラス。「ストロングブレンド」はブレンドにマンデリンをいれてお店オリジナルの味わいに。ブレンドのおかわりは半額(450円)で飲むことができますよ。
そんなこだわりのコーヒーに合わせるフードは、バニラアイスを乗せた「シナモントースト」がおすすめ。バターをぬった厚切りのトーストにはたっぷりのシナモンがかけてあり、トーストの熱で溶ける冷たいバニラアイスとの組み合わせがたまりません。
さらに添えてあるはちみつをかけてみると、シナモンのスパイシーな香りとトーストの香ばしさと絶妙にマッチ。甘いものが食べたい気分の時にぴったりです。
「自家製プリン」は深いコーヒーの味に合うように、卵と生クリームを贅沢に使用したしっかりかための食感。大きな容器で作って切り分けて提供しているので、形が四角なのが特徴です。濃厚なのにどこか懐かしい味わいに癒されます。(+200円)で小さなアイス添えにできますよ。
店名の「ぺしゃわーる」は、創業当時のオーナーの知人であった作家の井上靖さんが、中国からヨーロッパへの道シルクロードを旅する人々に憩いの地として愛されてきたパキスタンの都市から名付けられたのだそう。麹町などに数店舗あった「ぺしゃわーる」、現在は日本橋に姉妹店があります。
アーケード街を一歩入ると、都心の中心とは思えないほど静かで落ち着ける空間にお店があります。秘密にしておきたい隠れ家的な喫茶店で、心ゆくまで寛いでみてくださいね。