
横浜中華街の一角にある「パティシエール状元楼」は、老舗上海料理店「状元樓」が手がける洋菓子店です。上海で買い付けたアンティーク調度品に囲まれ、1920年代の上海フランス租界の雰囲気を再現した隠れ家のような空間が広がります。2階のカフェサロンでは、フランス菓子と中華のエッセンスが融合したスイーツを楽しむことができます。訪れるたびに異国情緒とノスタルジーを感じられる、特別な時間が過ごせます。
中華街の路地沿いに佇む「パティシエール状元楼」は、活気ある街並みの中でひときわ目を引くエメラルドグリーンの外観が印象的です。店内に一歩足を踏み入れると、ノスタルジックな老上海の雰囲気に洗練したフランスの要素が溶け合い、異国の世界に引き込まれます。
1階は洋菓子を中心としたショップです。壁際のシャンデリアからクラシカルな磁器、木製の衣装ケースといった調度品はすべてオーナーが上海で買い付けたもの。中世ヨーロッパを思わせる黒と白のタイル張りの床に、中国の文化が交差する特別な世界観が広がります。
フランス菓子には中華のエッセンスを取り入れ、ここでしか味わえないスイーツが揃います。杏仁やプアール茶を練り込んだしっとりとしたフィナンシェ、五香粉やジャスミンが香るクッキーなど、ひとつひとつに特別感が詰まっています。
フィナンシェやクッキーの詰め合わせは、異国の香りを楽しめるラインナップで、家族や友人へのお土産にも最適です。ほろほろとしたクッキーの入ったかわいい小箱は、開けるたびに特別な気分を味わえそうです。
2階のカフェも1階と同様に上海の家具に囲まれ、1920年代の上海におけるフランス人邸宅をモデルとした空間です。絵画がかかり、ほんのりとした灯りがともるカフェは、文化人が集うサロンのよう。ほっと一息つけますよ。
明るい窓辺には、天蓋付きのソファ席をしつらえています。天蓋に施した彫刻も素敵で、個室のようにくつろぐことができます。
カフェでは飲茶やスイーツが楽しめます。中国の代表的なお菓子「月餅」もここでは、レアチーズを素材として加えた「チーズケーキ月餅」に。ミルクの風味をほんのりと感じるなめらかな口どけで、状元樓自家製の餡子がポイント。小豆・黒胡麻・木苺の3種類から選びます。
おすすめはお店のスペシャリテをふんだんに盛り合わせた「パティシエールアソート」です。フィナンシェやクッキー、ミニチーズケーキ月餅、クルミの飴炊きといったスイーツに、ゴマのすり身入り白玉団子やマンゴープリンも盛り合わせたスペシャルなセット。とくにモチ米を発酵させキンモクセイを合わせたスープに浮かべた白玉団子は伝統的な上海料理のスイーツ。本場の味を召し上がれ。
こうしたスイーツを引き立てるのがオリジナルブレンドのフレーバーティーです。白桃が香るルイボスティーや、カモミールとラベンダーをブレンドした和紅茶、ジンジャーとレモンの風味でさっぱりといただく黒ウーロン茶など、中国茶の流れをひくブレンドは穏やかな気分へと導いてくれます。ポットから温かいお茶を注いで、素敵なひとときを過ごしてくださいね。