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貴重な蔵書が並ぶ美しいモリソン書庫にうっとり「東洋文庫ミュージアム」

  • 2022年12月22日
  • ことりっぷ


東京・駒込にある東洋文庫は1924(大正13)年に設立された東洋学の研究図書館。国宝5点、重要文化財7点を含む約100万冊を収蔵し、世界5大東洋学研究図書館のひとつに数えられています。2011年、広く東洋学の魅力を伝えることを目的に、従来公開していなかった貴重書などを展示する東洋文庫ミュージアムを開設しました。展示の目玉である「モリソン書庫」は、その荘厳な美しさで訪れる人の心をつかんでいます。
「モリソン書庫」に並ぶ約2万4000点に及ぶ蔵書は、ロンドン・タイムズ特派員G・E・モリソンが、北京に在住した19世紀末から20世紀初頭の20年間に収集した東アジアに関する文献です。1917年、三菱第三代当主の岩崎久彌がモリソンのコレクションを購入、これがのちに東洋文庫の礎となりました。
高さ約9m、横幅約6mの書架3本にぎっしりと収められた本はすべて実物。東方見聞録の各国語の初版本から電話帳やメニューまで、その内容は幅広く、現在も貴重な研究資料として活用されています。ミュージアムでは展示ケースの書物のみの見学ですが、各種手続きにより閲覧することも可能です。
書庫の奥にある展示室「岩崎文庫」では、岩崎久彌が寄贈したコレクションを公開。国宝や重要文化財に指定される文献や浮世絵の名品が見学できます。文化財保護の観点から展示内容は1カ月ごとに変更されるので、訪れるたびに異なる作品が楽しめます。
「ディスカバリールーム」では、東洋と西洋との間の「発見(ディスカバリー)」の歴史をメインテーマにした企画展示が行われ、テーマに沿ってセレクトされた所蔵品を見ることができます。こちらは年3回ほど展示替えがあります。
ミュージアムのある7階建てのビルは三菱地所設計によるもの。日光から貴重な蔵書を守るため、窓は上層階に1列設けられているだけです。スクエアなシルエットは、書物をイメージしたデザイン。壁には、本棚に本が並んでいるように見える装飾が施されています。
中庭に沿った屋根付きの通路「知恵の小径(こみち)」には、アジア各地の文字で名言を刻んだパネルが並んでいます。日本語訳も添えられているので、見比べながら散策を楽しむことができます。
見学のあとは、ミュージアムショップ「マルコ・ポーロ」をチェックするのもお忘れなく。「モリソン書庫」『解体新書』『アヘン戦争図』などの絵ハガキや、モリソン・コレクションの蔵書票をデザインしたしおり、「知恵の小径」に刻まれた名言をまとめた書籍など、東洋文庫ならではのオリジナルグッズが並びます。お気に入りの作品にちなんだアイテムをおみやげにしましょう。
敷地内にある「オリエント・カフェ」は、小岩井農場が手がけるレストランカフェ。ランチからディナーまで、小岩井農場で生産したこだわりの食材をふんだんに使用したメニューが楽しめます。
東洋文庫が所蔵する著名な博物図鑑のひとつ、シーボルトの『日本植物誌』に登場する木や花が植えられた中庭を眺めながら、のんびりスイーツタイムを過ごすのもおすすめです。

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