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能の舞が披露されるヒノキの舞台を眺めてホッと一息つく和カフェ♪鎌倉「能舞台茶寮 神楽」

  • 2022年10月16日
  • ことりっぷ


日本の伝統芸能・能の公演が行われる「鎌倉能舞台」にテラスを併設した和カフェ「能舞台茶寮 神楽」がオープンしました。老松を描いた鏡板のある能舞台を見ながら、抹茶と季節の和菓子、能面を描いたユニークなラテなどが楽しめます。普段なかなか足を踏み入れることのない空間で、代々受け継がれてきた日本の文化にふれるひと時を過ごしてはいかがでしょうか。
昭和45年に開設した鎌倉能舞台は大仏様の参拝で賑わう高徳院に近い細い路地を入った先の谷戸と呼ばれる谷状になった緑豊かなエリアにあり、数々の能や狂言の公演は愛好者の間で親しまれています。小鳥のさえずりや風の音が聞こえるほどの静けさのなか、古代より伝わる日本の伝統芸能を今に伝えています。
能舞台は3間(5.4m)四方の本舞台と橋掛かり、鏡の間からなり、舞台後方の鏡板には老松が描かれています。ヒノキの白木造りで、能を舞う演者は本舞台のまわりに建つ4本の柱を目印に舞を披露します。般若などの面をつけると視界が狭くなるので、この4本の柱がとても重要なのだそう。
見所(けんしょ)と呼ばれる客席は143名分あり、舞台と見所の高低差がほとんどなく距離も近いので、より臨場感があります。
舞台の脇には能面や能装束などの常設展示があり、華やかな扇のできるまでを細部にわたって漫画で紹介するコーナーは見ごたえも十分。カフェでオーダーしてから能舞台と展示を見学して、その歴史に触れるのがおすすめです。
見所の後ろ3列の部分は一段高い畳敷きになっていて、この部分がカフェとしてオープンしました。鏡板のある本舞台を見ながらのカフェタイムは非日常の体験。頭上に設置されたモニターからは解説を入れた能の公演の音声や謡(うたい)やおはやしが流れ、能の初心者でも不思議とその世界観にすんなりと入れます。
舞台の反対側には床板やテーブル、イスまでも黒で統一したクラシックなテラス席が広がります。静かな谷戸の風情を感じてゆっくり過ごすのにおすすめです。
鎌倉能舞台理事でもある中森貫太氏は、普段は能楽師として舞台に立ちこの本拠地はもとより日本各地の公演に出演するほか、ワークショップでは子供たちに日本の伝統を伝えています。
その一方、舞台のない日はこのカフェで訪れる人々をもてなします。親しみやすいお人柄で、能にまつわる様々な話を聞くうちにグッと引き込まれ楽しいひと時がすごせますよ。
種類豊富な抹茶茶碗やカップ&ソーサは、北鎌倉の山あいにある「其中窯(きちゅうよう)」の登り窯で焼いた器。過去には芸術家の北大路魯山人が使用していたという窯で、重厚な印象の器も驚くほどに軽く手にもよく馴染み、旨味のある抹茶の美味しさをより一層引き立てます。
和カフェではコーヒーや紅茶もいただけるほか、能楽で使う般若や小面(こおもて)の面をかたどったラテがユニークです。小面は若くて可憐な女性を表現する時につける面なのだとか。谷戸に吹く心地のいい風を感じながらのんびりと一息ついてくださいね。

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