北鎌倉にある「にちりん製パン」は、自家製酵母と国産小麦のパンを使って風味豊かなパンを焼くパン屋さん。引き戸を開けるとキュートなハリネズミやネコのパンが出迎えてくれます。小麦の味わい豊かなパンをお目あてに北鎌倉を散策してはいかがでしょうか。
北鎌倉駅で電車を降りて東慶寺を通り越して少し歩くと見えてくるシンプルなお店です。赤レンガと白い壁に紺色の暖簾がよく映え、ガラガラと音のする木の引き戸からは、鎌倉らしい情緒も漂います。
レトロな木製のショーケースや竹で編んだカゴには、店主でパン職人の津野大吾郎さんが焼くこんがりとした小麦色のパンが並びます。
自家製酵母と地元で収穫される湘南小麦などの国産小麦を使い、一見ハード系に見えても中はもっちりとしたものが多いのが特徴です。小麦のえぐみだけを取り除き雑味はしっかりと残して焼き上げるため、国産小麦の風味が豊か。ナチュラルな味わいをとことん追求する姿勢がパンの美味しさとなり、北鎌倉に住む人からも普段の生活になくてはならないベーカリーとして支持されています。
素材の美味しさを活かしたシンプルなパンが多いなかで、ひときわ目を引くのが「ハリネズミ」と「ネコ」のパンです。動物をモチーフにしてパンを焼こうと考えた時に、津野さんの頭に浮かんだのがハリネズミとネコだったのだそう。それぞれの特徴をうまくとらえたお店の看板商品です。
微笑む表情がかわいいハリネズミは背中にいくつもついている針までしっかりと焼き上げています。ひとつずつ手作業で進めるためフォルムは丸々していたり細長かったりとさまざま。後姿もかわいいですよ。
バターロールの生地を使ってさっくりとした食感に仕上げています。パンの中には「ハリネズミ」はホワイトチョコレートとクルミ、「ネコ」にはミルクチョコレートとマカダミアナッツが入っていて、おやつにもちょうどいい大きさです。
噛むほどに味わい豊かなパンは、ほぼお昼頃にすべて焼き上がります。鎌倉の思い出とともに小麦の香りを一緒に持ち帰ってくださいね。
