Vol.22　Walking in a winter wonderland

まさに、Walking in a winter

　東京の街はあちこちでクリスマスイルミネーションが輝き、冬本番を伝えています。かつてはイルミネーションと言えば、暖色系のものが多かったのですが、LEDが主流になった今では、冬の冷たい空気を表すような青や白の光がキラキラと輝いています。もちろんこれはこれで美しいものですが、白く光るキラキラならば、自然の中にもありますよね。

　そう、雪です。「スノーキャンプ」「クロスカントリスキー」「ネイチャースキー」「スノートレッキング」など、雪の中で冬の自然を楽しむプログラムが多くあります。「スノーキャンプ」と呼ばれるものの中には、極めて体育系なスキー合宿のようなものもあったりしますが、大部分はゆっくりと冬ならではの自然を楽しむものとなっています。

おばけ発見！雪原では思いがけない自然のオブジェが見つかることも。

　雪原へ出かけてみましょう。

　朝の林の中には、動物の足跡がくっきり残っています。木の枝などをていねいに観察すると、春に備えて成長する植物の姿を見ることができます。澄んだ冷たい空気を吸い込むと、体全部がきれいなったような気分になります。いつもとすっかり景色が変わり、スッキリとシンプルに見える空間に立つと、「まるで新居に引っ越してきた気分だ！」なんて思うのですが、なかなか同意はしてもらえません。

雪に穴を掘り、ロウソクを灯すだけで幻想的な照明のできあがり。

　そり遊びに、雪だるまづくりに、雪合戦。これは定番の雪遊びです。そして、雪の多い地域では、かまくらやイグルー（イヌイットの圧雪ブロックを使った建物）を作ることをプログラムにしていることもあります。また、雪の彫刻を作って、夜にロウソクでライトアップすると、幻想的な雰囲気を楽しめます。

　休憩の時間には、甘くて温かいココアやコーヒーがごちそうですね。「やっぱり雪見酒でしょう」という大人もいるかもしれませんが、決して酔っ払うことのないように、くれぐれもご用心を。自然の脅威を忘れずに、少し体が温まる程度にしておきましょう。

　寒いと、部屋にこもってしまいたくなりますが、雪原にはクリスマスイルミネーションに負けないキラキラがあります。四季のある国に生まれたことを感謝して、冬を楽しみたいものです。