2025/05/13 09:01 ウェザーニュース
NOAA・アメリカ海洋大気庁は4月の世界の気温について報告書を発表しました。4月の気温は昨年に次ぐ過去2番目の高さで、アジアでの高温が目立っています。
4月の世界の気温は20世紀の平均よりも1.58℃高くなりました。昨年の4月に比べるとわずかに低い水準で、過去2番目の高さです。
地域別で見るとアジアの高温が目立ち、20世紀の平均より3.23℃高く、過去最高となっています。インドやパキスタンでは例年よりも早い熱波に見舞われ、4月中頃から広範囲で40℃以上の暑さに見舞われました。上空を吹く強い西寄りの風、偏西風の蛇行が大きく、中東からアジア西部には特に暖気が流れ込みやすくなったとみられます。
また、1月から4月の気温では20世紀の平均を1.28℃上回っていて、3月までに続き過去2番に高い水準です。NOAAの組織であるNCEI(国立環境情報センター)による2025年の世界の年間気温のランキング見通しでは、最も暖かい年になる確率が3%と、3月時点の6.2%に比べると低下しています。
日本の4月も他のアジア地域と同様に気温が高くなっています。都市化の影響が比較的小さい全国15か所の代表地点の観測値の平均で、基準値との差が+0.77℃でした。
寒の戻りでスタートしたものの、中旬からは全国的に平年を大きく上回り、西日本、東日本で最高気温が30℃を超える地点がありました。後半の高温傾向が顕著だったことで、基準値を上回っています。