
「大学の先輩から肝試しに誘われた」そんな漫画をX(旧Twitter)に投稿したのは、漫画家のスズキダイチ(@chixida1106)さん。一連の出来事を実録漫画として描くため、心霊スポットへ行くことになった。到着した先は一見普通の民家。しかし、このレポ漫画は予想外の展開で多くの人を震え上がらせ、5.9万いいねをたたき出した。
■漫画のネタに有名な心霊スポットに行き、「レポ漫画」を描くはずだっだけど…?
【漫画】「心霊スポットに行った時のレポ漫画」読みませんか? / 画像提供:スズキダイチ(@chixida1106)
周囲にはなにもない、山の中にポツンと一軒家。外観を見るだけで「もう怖い。帰りましょう」と言ってしまうほど。しかし、先輩は漫画にすれば絶対にバズるから、中に入ろうという。仕方なく入ると、外観とは違って意外とキレイ。やけに生活感がある空間が漂っていた。
心霊スポットに行った時のレポ漫画です2 / 画像提供:スズキダイチ(@chixida1106)
「先輩、ホントに空き家ですか?」と確認すると、「え、わかんない。ネットで心霊スポットっていうから空き家かと…」と、先輩は言う。そんな話をしていると、奥の部屋から「よくきたねぇ」と言う声が聞こえた。脱兎する先輩に続いて家から飛び出した。
心霊スポットに行った時のレポ漫画です3 / 画像提供:スズキダイチ(@chixida1106)
一見すると「単なる怖い話のレポ漫画」のようだが、読み進めていくと少しテイストが変わってくるのが特徴。「唐突に雰囲気が変わってやばい!」「ぞくっとした」と恐怖を感じる声があるとともに、「何?」と思わず読み進めてしまう効果もある。「Xではたくさんのレポ漫画が投稿されています。この漫画も最初にそう思ってもらえていたならば幸いです」と、作者のスズキダイチさんは話す。
心霊スポットに行った時のレポ漫画です4 / 画像提供:スズキダイチ(@chixida1106)
描くときに気を付けたことを聞くと、「自分はフェイク作品をつくるうえで、フェイク元のジャンルと大きく離れないように心がけています。この作品では、「最初に心霊スポットに行ったレポ漫画であること、ジャンルはホラーであるということを明示しました」という。意外な展開を見せると話題になったわけだが、「作品の構成上、反応が伸びなければ作品として成り立たないものになってしまうので冷や冷やしておりましたが、このように取材のお話をいただいたり、多くのコメントや感想をいただけてとてもうれしいです」結果、大成功だったといえる。
心霊スポットに行った時のレポ漫画です5 / 画像提供:スズキダイチ(@chixida1106)
そのほか、X(旧Twitter)の表記やサムネイルを活用した手法もこだわっている。些細なところに気づいた読者からは、「Xの巧い使い方だ」「こういうの好きだなぁ」「急に変化球でくるやん」などのコメントも届く。本作は「心霊スポットに行った時のレポ漫画です」というタイトルが大きな布石。続きを言語化してしまうと途端に意味をなくしてしまうので、ぜひ読んでその怖さを自分の目で見届けてほしい。
また、本作を踏まえて制作したホラーモキュメンタリー漫画「この話は作り話です 実在の人物、団体、事件とは一切関係ありません」には、5.4万いいねがつく。
取材協力:スズキダイチ(@chixida1106)
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