記憶を消すアプリ!?その先に待つ衝撃の結末に読者から反響の嵐!幸せについて考えさせられる話題作【作者インタビュー】

  • 2025年4月3日
  • Walkerplus

大好きな作品や名作を「記憶を消して」楽しめるアプリ、それは夢の技術か悪夢のはじまりか…。短編漫画が話題に
大好きな作品や名作を「記憶を消して」楽しめるアプリ、それは夢の技術か悪夢のはじまりか…。短編漫画が話題に / (C)タカノンノ / くらげバンチ(新潮社)

素晴らしい作品に出合ったとき、最初の感動や衝撃をもう一度味わいたくて「記憶を消したい!」と思ったことはないだろうか。それは一見夢の技術のようにも思えるが、想定外の副作用もあるもので……。タカノンノ(@takanonnotakano)さんのオリジナル漫画「記憶を消して読みたい漫画」は、X(旧Twitter)上で3.5万件以上のいいねとともに、「本当に好きな話」「考えさせられるおもしろい作品」と読者からさまざまな反響が寄せられている作品だ。新人漫画家と、彼女の古くからの友人で、“記憶を消すアプリ”の開発者の二人を軸に描かれた中編は、コミカルながらも“作品の記憶”について考えたくなるテーマを帯びている。そんな同作の舞台裏を、作者のタカノンノさんに取材した。


■記憶を消して「もう一度」を繰り返す…その先に待つのは本当に幸せか?
「記憶を消して読みたい漫画」01
「記憶を消して読みたい漫画」01 / (C)タカノンノ / くらげバンチ(新潮社)

「記憶を消して読みたい漫画」02
「記憶を消して読みたい漫画」02 / (C)タカノンノ / くらげバンチ(新潮社)

「記憶を消して読みたい漫画」03
「記憶を消して読みたい漫画」03 / (C)タカノンノ / くらげバンチ(新潮社)

この作品が生まれたきっかけは、担当編集者との雑談だったという。「おもしろい作品を見た人が『記憶を消してもう一度楽しみたい』と言うことはよくあるけれど、もし本当に記憶を消せたらどうなるんだろう?」そんな何気ない会話から、物語の構想が膨らんでいった。

タカノンノさんは、作品の空気感について「シリアスな状況なのに、どこか間の抜けた雰囲気を意識した。緊張感があるんだかないんだか分からない感じが好きで、そういう温度感を大事にした」と教えてくれた。

また、主人公二人の関係性にもこだわったそうで「互いに惹かれ合っているけど、同時に嫉妬心も抱えている。そんな関係性が大好物なんです」と話す。作中では、彼らの微妙な感情の揺れが物語を大きく動かしていく。

タカノンノさんが創作をテーマにした作品を多く描く理由について尋ねると、「それしか引き出しがないから」と冗談めかしつつ、「何かを生み出して、それが自分や他人の救いになるような構図が美しいと思うから」と語ってくれた。

さらに、ショート漫画と中編漫画の描き方についても触れると「長い尺の作品だからといって、ゆっくり展開できるわけではなく、読者を飽きさせない工夫が必要」と話すタカノンノさん。作品のテンポを意識しながら、常におもしろさのポイントを散りばめることで、読者を引き込む工夫をしているという。

記憶を消すことが本当に幸せを呼ぶのか――。その疑問を抱きながら読んでみるのも、新たな発見があるかもしれない。興味のある人はぜひ読んでみてほしい。


取材協力:タカノンノ/ くらげバンチ(新潮社)

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