
主にSNSで創作活動を行い、人気を集めているチャロス(@Cha_ros)さん。ラブコメをはじめシュールな話や切ない話など、さまざまなジャンルの漫画を投稿し、ファンを魅了している。そんなチャロスさんの作品の中から、今回は『「頑張れ」の一言が辛いとき』を紹介。本作の制作秘話についても、作者のチャロスさんに話を聞いた。
勉強が苦手な女の子。人並みに勉強しているつもりだけれど、なぜかいつも悪い点数を取ってしまう。「頑張れ」と先生や友達に言われるけれど…。このモヤモヤする気持ちの行方は?
本作について、作者のチャロスさんに話を聞いた。
――大人も、そして現役の学生さんたちにもとても刺さる内容だと共感して読ませていただきました。本作は、チャロスさんの実体験などから着想されたのでしょうか?
確か初めて描いたWEB漫画なので、5年半くらい前の作品です。商業誌でのデビューを目指していたけど挫折してWEBで活動しようと決断した時期なのですが、ありがたいことに当時から周りの方に「漫画家デビュー頑張って!」と応援いただいて、そのおかげで続けてこられた部分もありました。
でも挫折を経験していろいろ振り返ったとき、結果は出なかったけれど果たして頑張っていなかったのかな?と疑問に思いました。応援の声をそのように捉えてしまうのは本当にひねくれているんだと思いますが、でもなんとも言えないモヤモヤみたいなものがあったんだと思うし、「頑張って」より「頑張ってるね」って言われたかったんだと思います。
この作品にはほかの人も同じモヤモヤがあるんじゃないのかな、と思って描いた作品です。
――時期的に、ちょうど追い込みで頑張っている受験生や年末で仕事を多く抱えている方も多いと思います。チャロスさんから、「頑張っている人」に向けてメッセージをお願いします。
(特に受験生は)大変な時期だと思いますが、頑張らなきゃと思い込みすぎて自分を苦しめないでほしいなと思います。もし、周りの方の「頑張れ!」という応援が辛いなと思ったら、一度自分自身に「自分は凄く頑張ってる」などと労ってみてもいいのかなと…。頑張って前に進んでいることを誰かに認めてもらわないと、モチベーションは維持できないと思います。
でも、かけてほしい言葉を周りの方がかけてくれるとは限りません。だから、応援が重く感じるときは、例えば今頑張っていることをノートに書き出してみるなどして、一度自分を認めてあげてください。自分の最大の味方は自分自身だと思っています。
2023年11月には初の単行本「スナイパー女子とゼロ距離先輩」(KADOKAWA)が発売され、ますます注目を集めているチャロスさん。書店やAmazonなどで販売しているので、ぜひチェックしてみて。
画像提供:チャロス(@Cha_ros)