“あっさり”だからこそ心をくすぐる…!「淡々カップル漫画」に「こんな関係性いいよな」の声多数【作者に訊く】

  • 2023年8月17日
  • Walkerplus

家でゆっくり過ごす際も、おでかけの道中にも、スマホやタブレットを片手に気軽に読める電子書籍やWEB漫画。夏休みのようにまとまった時間があるときは、一本のシリーズを続けて読みたいという人も多いはず。今回はSNS「X」(旧:Twitter)で4万件近くの「いいね」を集めた御崎そら(@Sora_Misaki_)さんのオリジナルWEB漫画「淡々カップル漫画」シリーズを紹介したい。

■「おっけーだって」あまりにあっさりな告白ではじまる、淡々としたカップルの日々
作者の御崎さんは、オリジナルの漫画作品をSNSや同人誌で発表する作家。Xやpixivで現在連載中の新作「セクサロイドの味」(※Amazon Kindle無料電子書籍でも公開中)をはじめ、その作品はたびたび反響を集めている。

そんな御崎さんの代表作と言えるのが、2018年から自身のSNSなどで発表をはじめ、「高校生編」「大学生編」の二章を2023年まで約5年に渡り描いてきたオリジナルの恋愛漫画作品「淡々カップル漫画」だ。

18歳を迎えた男子高校生の「相田早秋」は、同い年の幼馴染「古河由紀」と恋人になった。そんな二人の交際のきっかけは、答えが分かり切った上での喫茶店での告白。告白した早秋は、同席していた友人に「おっけーだって」となんでもないように伝えるなど、10代の恋愛にしてはあっさりとしたはじまりだったが、そこには事情があった。実は中学校の卒業式の後、由紀から「あんたのこと好きだわ」と伝えられ、「18歳になって二人とも相手いなかったら付き合おう」という約束を交わしていたのだ。

幼なじみという関係から恋人同士となっても初々しさや付き合い方の激変は感じさせない、お互いに気ごころの知れた二人の淡々とした日々を追う作品。些細な事では揺るがない信頼関係がある二人に安心感を覚えながら、時折顔をのぞかせる恋人同士ならではのやり取りや感情が胸をくすぐるのが同作の大きなポイントだ。

読者からは「こんなラフな関係いいよな」「こういう距離感が一番落ち着く」と好評を博した本作。作者の御崎さんは制作のきっかけを、「当時、Twitter(現X)では『付き合っているように見えて、実際は付き合っていない』といった関係性のラブコメ漫画が流行っていたんです」と振り返る。「なのでその逆をいく『付き合っていないように見えて、実際は付き合っている』という関係性のラブコメもおもしろいのではないかと思い描き始めました」と話す。

御崎さんはこうした逆転の発想で描くにあたり、「信頼関係や仲のよさがあるからこそ生まれる“淡々”とした空気感を重視しています」と、早秋と由紀を“淡々”ではあっても“冷えた関係”に見えないよう意識したという。

こうした二人の自然体の日常を描く作品だけあり、「シチュエーションを当ててやれば、あとは勝手にキャラクターが動いて喋ってくれます」と、二人のキャラクターが固まってからは流れるように続きが生まれていったという御崎さん。

一方、シチュエーションラブコメで見られる「時間の流れの曖昧さ」がなく、高校、大学と着実に作中時間が経過しているのも本作の特長の一つだ。御崎さんにこの演出の意図を聞くと、「キャラクターも歳を取って、成長します。次元は違うけれど私たちと同じ人間であるというところを伝えたくて、時間が流れる演出を使いました」と教えてくれた。

大学編まで完結し、描き下ろしも含んだ同人誌・電子書籍も公開されている同シリーズ。「基本的には無料掲載分でも楽しめるよう制作しておりますが、描き下ろしでは各話の合間に何が起こっていたのかのエピソードや最終話の後日談も描いていますので、気になった読者の方は、ぜひぜひお手に取っていただけますと光栄です」と見どころを語った。

取材協力:御崎そら(@Sora_Misaki_)

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