
自身が主人公のエッセイ漫画をTwitter(X)に投稿している、をぎくぼ虫(@wogikubomushi)さん。当初は、身近に起きるおもしろい出来事を友達に伝えるために描いていた漫画だったが、髭にもじゃもじゃ頭という見た目も中身も濃いめなキャラクターがウケて、徐々に注目されるように。今回は、遺品整理の実体験を漫画化した「父の遺品整理の思い出」を紹介したい。また本作について、をぎくぼ虫さんのインタビューもお届けする。
お父様を亡くしたをぎくぼ虫さん。諸々の手続きに必要な書類を父の部屋で探すも、何がどこにあるのか全くわからず、「終活」の大切さを思い知ったという。後日、お兄さんと一緒に遺品整理をする予定だったが、「簡単な片づけは先に」と、をぎくぼ虫さんは早速着手することに。
片づけを進めていくうちに、モノが多いことや多趣味なところなど、今の自分と同じだと気づいて「俺、やっぱあの人の子供なんだなぁ」と感傷に浸っていたのもつかの間…。
膨大な荷物の奥のほうから、急にエロ関係の品々出てきた!だが、これらのモノをほかの家族に見せるわけにもいかない。そう思ったをぎくぼ虫さんが、「自分にできる最後の親孝行」として実行したこととは…?
作者のをぎくぼ虫さんに、本作で描かれた出来事や、遺品整理について話を聞いた。
ーー本作は遺品整理の実体験を描かれていて、笑える一方で、とても参考になる内容でした。改めて振り返られて、一番大変だったのはどんなところですか?
重要な書類がどこにあるのかわからないなど大変なことはたくさんありましたが、最も大変だと感じたのは物の多さでした。狭い家のスペースをフルに使って収納されてたので、毎回ベランダに出さなければ物を動かせない状態で参りました。
ーーをぎくぼ虫さんの場合、遺品を整理し終わるまで、どのくらいの期間を要しましたか?
実はまだ少し片付いてないところがあるのですが…とりあえず最低限の片付けだけでも半年かかりました。処分するのにお金かかるような物はあまりありませんでしたが、ネットで売ったら結構な値段になりそうな物はありました。ただ売ってしまうのは気が引けるので、父の形見として大事に保管しておくことになりました。
ーーこれから終活を考えている方、また実家の片づけ問題などに直面している方へアドバイスをお願いします。
最近、巷でよく聞く「エンディングノート」は作ってもらっておくべきだったなぁと本当に後悔してます。父が亡くなったあとに、お店で売っていたエンディングノート覗いたら、書き残しておいて欲しかった項目がたくさん載っていて衝撃でした!
片付けは家族の自分だと思い入れがあってなかなか進まなかったので、業者に頼んでもよかったのかも…とあとで感じました。
本作を読んで自分の終活はもちろん、家族の終活について考えた人も多いのではないだろうか。をぎくぼ虫さんの作品は笑えるのと同時に、ためになる漫画も多いので、夏休みののんびりタイムにぜひ読んでみて!
画像提供:をぎくぼ虫(@wogikubomushi)