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猫駅長の兄と妹とのやりとりが尊い!「お兄ちゃんは世界一にゃんだ」/漫画版にゃん旅鉄道【作者に聞く】

  • 2023年4月19日
  • Walkerplus

福島中央テレビの情報番組「ゴジてれ Chu!」で、毎週火曜日に放送されている人気ミニコーナー「にゃん旅鉄道」。「ねこが働く駅」として知られる福島県の会津鉄道・芦ノ牧温泉駅を舞台に、働くねこたちの様子を紹介している。約1分間の短いコーナーながらTVerでは、この4年間で総再生数170万回を突破し、なんと映画も公開された。


「にゃん旅鉄道~さくらの物語~」は、そんな「にゃん旅鉄道」をモチーフにした創作漫画。妹ねこの「さくら」を主人公に、働くねこたちの日常はもちろん、芦ノ牧温泉駅にやって来る人々との実話をもとにしたエピソードや四季折々の風景を、イラストレーターで漫画家のゆきよみさん(@yukiyomi333)が丁寧に描く。

今回は、さくらにとって初となる「ゴールデンウィーク」の一コマ。「さくらもゴールデンウィーク」とおさぼりしてしまう妹とは対照的に、多くの観光客を前にして嬉しそうな兄のらぶ。「今日はもういいから先に駅に戻っててっ!」という兄の言葉に、ついさくらはふてくされて…?

作者のゆきよみさんに漫画を描くうえで苦労した点や見どころについて聞いてみた。

■偉大な兄に負けたくないけど誇らしい!妹ならではの感情とは?
ゆきよみさんに今回の漫画のテーマを聞くと、「ほっこり可愛い兄妹げんか」だと教えてくれた。

「まだまだ幼く頼りないさくらと、久しぶりのお客様にわくわくする兄・らぶ。感情が少しズレただけで『けんか』になってしまうこともあるだろうな。でも2匹の『けんか』ならきっと可愛いくて、最終的にはほっこりするのだろうなと、想像しながら描きました」

また、今回はゆきよみさんがらぶとさくらが人間の兄妹だったら…?と想像して描いたコマがあるのだそう。

「らぶが駅舎で幼い兄妹に撫でられているコマです。『らぶとさくらがもしも人間だったらこんなイメージかな?』と思いながら描きました」

最初はらぶの言い方に「怒ってにゃかった?」といじけていたさくらだが、最終的には兄を誇りに思う姿が印象的な本作。これには妹ならではの複雑な思いもあるという。

「らぶの働きぶりってすごいですよね。同じ社会人として、見習わなくてはといつも思います。そしてもし、こんなお兄ちゃんがいたら自分はどう思うのかな?と考え、さくらの気持ちに投影しています。単純に『お兄ちゃんすごい』だけではないだろうなと。私も実際に妹だからわかるのですが、お兄ちゃんが褒められると心の中では『負けたくない』気持ちが芽生えたり。それなのに友達に『お前のお兄ちゃんすごいな!』なんて言われると、誇らしくなったりもして。そんな簡単ではない感情を、物語を通して描けたらいいなと思いました。最後のコマでのさくらの言葉は、お兄ちゃんへの誇らしい気持ちと、そんなお兄ちゃんを独り占めできる嬉しさもあるのかなと思っています」

さくらやらぶの愛らしさだけでなく、季節とともに変化する風景もこの漫画の見どころだ。

「今回のお話ではホームから見た木々が、桜から新緑へと変わっています。この季節に会津に行ってみようかな?という『きっかけ』になれたら嬉しいです」

偉大な兄の姿を今はただ見ているだけのさくら。だが季節の変化と共に、もうじき独り立ちの時期が訪れる。成長していくさくらの今後と会津鉄道・芦ノ牧温泉駅の美しい風景を、これからも楽しみにしてほしい。


取材・文=石川知京

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