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自分の1票は数百万円の価値がある!?知らないって怖い!不透明な政策打ち出しに有権者ができることとは?【作者の思い】

  • 2023年3月31日
  • Walkerplus

4月9日、23日は統一地方選挙。前半の知事選挙などが9日、後半は市区町村や衆参補欠選挙が23日に行われる。選挙に行こうという声かけはあるが、実際「誰に投票していいのかわからない」という声も多く、政策や方向性がわかりにくいと声をあげたのが、イラストレーターの志水恵美さん(@shimizoon)だ。どのようにして候補者を選べばいいのか、作者が漫画とともに統一地方選挙2023応援リンク集を投稿し、有権者ができることを漫画にしてわかりやすく描いている。


■「中学校で給食を提供して欲しい!!」そんな学校づくりに賛成する候補者を探していた
イラストレーターの志水恵美さんは2人の娘さんの母であり、痴漢抑止活動センターのプロラボとしても活動している。始まりは「知人が自分の選挙区で仲間を募り、候補者に質問を送って回答を公開する政策アンケートを始めました。私はデザインができるので、ロゴ等のビジュアルを作るのをお手伝いさせていただきました」と、きっかけを語る。

今回の統一地方選挙の候補者選びとして、志水さんは「子供に関わる大人にたっぷり予算をつけてくれる人に投票したい」という思いが基盤にあった。「でも、候補者のチラシを見ても、全員が子育て支援という漠然とした政策を打ち出しているので、違いがわからないんですよね」(志水さん)

「例えば、私が推したいのは中学校で美味しい給食を実現してくれる候補者!ということになるんですが、調べてみると『子育て支援』として打ち出している候補者がほとんどで…。『子供たちに明るい未来を』『子育て支援の充実と高齢者に優しい住み良い町づくり』など、漠然としています。これじゃあ、なんだかよくわからない…。そこで『中学校の自校調理給食』や『小学校の25人学級』という項目で調べると、ようやく意見の賛否がわかったという感じです」(志水さん)そこまで調べなければ、政策に対する方向性ははっきりしないということだ。

具体的に推したい政策がない人は、候補者選びはもっと難しいだろう。「働き盛り、子育て世代が演説や講演会なんて聞けないんです」という志水さんの意見はもっともだ。だからといって、投票に行かないのも違うーーなぜなら、1票の価値について調べた結果も公表されているからだ。

算出法は、国の予算×任期÷選挙登録者数(計算したのは、選挙ドットコム)。衆院選2021を例に1票の価値を調べたところ、なんと403万円という額に!自分の1票を候補者に託す、それが400万円ほどの価値があると思うと、納税はしているのに使い方の決定に関わらないのはもったいない。私たちが持つ1票は、貴重なものであることは間違いない。

「そんなわけで、投票に行こう!という漫画を描きました。今回の漫画で訴えたかったのは、このくらい個人的な理由でいいんだよ、ということです。国政ではなく、自治体の議会の選挙なんです。自分の暮らしを良くしてくれる同じ思いの候補者に、投票して何が悪い!と伝えたくて個人的な問題を例に出しました」と、投票に遠のいている有権者に訴えた。

自分がいいと思う候補者を選出するのは大変だ。しかし、それ以上に自分の1票に価値がある。「投票って、義務じゃなくて権利なんですよね。選挙によって国民の代表者を民主主義だって先人たちが戦って勝ちとった権利なのに、議員の雇い主が国民や市民であることを忘れてしまっている人が多すぎませんか?市民も、政治家も」(志水さん)

前回の統一地方選挙の投票数は、44%と半数を下回った。とくに18歳~49歳は、半数以下。そこで、自分に合った候補者探しができる方法や1票の価値について漫画で描いたところ、「わかりやすい!」と1600以上を超えるいいねがつくとともに、26.8万の閲覧があった。

「政治家なんて、金に汚いくせに公約は守らない」という気持ちもわかるという、志水さん。投票しない人たちの理由を調べてみると、第2位に「政党の政策や候補者の人物像など違いがよくわからなかったから」(参院選2019年の場合)がランクインしていた。

そのために地方別に各自治体が公表している政策アンケートをTwitterに投稿している。「住まいの自治体の候補者アンケートです。こちらのリンクもぜひ、参考にして欲しいです」(志水さん)これを見れば、自分にあった政策を実現してくれそうな候補者が見つかるかもしれない。

■市民団体から聞いた「やってよかった」意外な理由
また、志水さんがリンク集を作る上で、交流した団体から聞いた話では「候補者にアンケートを取ろうとすると、電話番号が使われてなかったり、無自覚に差別発言をする方もいたり、「正しく伝わらないかもしれないから解答を控える」と拒否する方もいたそうです」(志水さん)これは、実際に政策アンケートをやってみなければわからなかったことだ。

「アンケートは全て改変せずに公開してくださるはずですので、楽しみにしていてください。すでに公開されてる団体、告示後に公開する団体があります。また、他の地域の回答も見比べると、政党のカラーは見えてくると思います。これら多大な作業はボランティアで行っています。もし団体で寄付を募っていたり、寄付ボタンが設置していたら100円でもいいので投銭してあげてください。お願いします!」(志水さん)

任期期間における予算の使われ方は、有権者の1票によって決まる。その権利をぜひ活用しよう。

取材協力:志水恵美(@shimizoon)

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