サイト内
ウェブ

絶望系アニソンシンガー・ReoNa 奄美大島撮り下ろしも含む初のアーティストブック「Pilgrim」を語る

  • 2023年3月25日
  • Walkerplus

『ソードアート・オンライン』『アークナイツ【黎明前奏/PRELUDE TO DAWN】』など、アニメやゲームの主題歌を担当してきた絶望系アニソンシンガー・ReoNaにとって初となるアーティストブック「Pilgrim」が2023年3月1日に発売された。

自身の過去を語った3万字インタビューや、故郷・奄美大島での撮り下ろしフォトに加え、ReoNaと縁を結んできた関係者の対談も含まれたファン必見の一冊となっている。初の日本武道館ワンマンライブ、2ndアルバム『HUMAN』のリリースでも注目を集めているReoNaに、「Pilgrim」について聞いた。


■自分でロケハンも。故郷奄美大島での撮り下ろし撮影

――今回初のアーティストブック「Pilgrim」が発売となります。本が出るという話を聞いた時どう思われましたか?

【ReoNa】アーティストブックが出せたらいいな、という話は、以前からしていたんです。この先もアーティストReoNaとして歩んでいく中で、道筋を振り返るような本を出せたらいいなと思っていて。具体的にお話を頂いたときは、こういう本ではけっこう本人のことを詳らかにするイメージがあったので、パーソナルな部分をどこまでお見せすることになるんだろうと思いつつも、純粋に楽しみでした。

――写真も撮り下ろしで、かなりの枚数が使われています。ご自身のルーツである奄美大島で撮影されたとのことですが、里帰り兼撮影という感じになったのでしょうか。

【ReoNa】そうです。里帰り中に撮影チームに合流してもらって撮影しました。本当に私の原風景が収められています。撮影場所も自分で選んだんです。

――そうなんですね、思い出の場所だったりするんですか?

【ReoNa】はい、みんなが到着する前日にロケハンも自分で行ったりしました。島にいる間に街に遊びに行くってなったら、この本に収められている屋仁川通りの道は、絶対に通りますし。

――大島紬の着物姿も新鮮でした。

【ReoNa】ファンクラブのカレンダーで振袖を着たりはしているんですが、こういう形で大島紬を着たのは初めてです。

――ご自身のお気に入りカットなどはありますか?

【ReoNa】さとうきび畑のど真ん中でギター持ってるカットです。私のアーティストとしての原点である神崎エルザ(TVアニメ『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』の登場人物で、歌唱部分を当時新人のReoNaが担当した)の神崎エルザ starring ReoNa『ELZA』のジャケットをオマージュしたような構図になっています。

――たしかに、同じようなものになっていますね。

【ReoNa】撮った時に人間としてのReoNaの原風景と、アーティストとしてのReoNaの始まりの景色が重なったと思えたんです。今後いつ振り返っても思い入れがある写真になるんだろうなと思います。


■語られなかった過去についても言及した、3万字を超える濃密インタビュー

――この本には、3万字を超えるロングインタビューも収録されています。今まで語ってこなかった過去のことも赤裸々に書かれていますね。

【ReoNa】これは言わないでおこうとか、そういうのは一切無しで、その時に思い出せるもの、覚えているものは全部さらけだすつもりで話をしました。

――今までずっと語ってこなかった家族構成だったり、ご両親や弟さんとの話だったり、ここで初めてコスプレイヤーだったことも語っています。全部語ることに対しての恐怖心とかはなかったんですか。

【ReoNa】ありました。コスプレイヤーであったことは隠してきてはなかったんですけど、自分で言わなかっただけという感じですね。探せば写真はたくさん出てくるし、アニメが好きだった自分自身の足跡でもあるので。改めてどんな風に受け止められるのかは、正直想像できてないです。

――ReoNaっていうアーティストを知ってもらいたかったという部分でしょうか。

【ReoNa】そうですね。こういう機会を頂かなかったら、きっと私もあらためて思い返す機会もなかったようなことも沢山ありましたし、自分自身の歩んできた今までと向き合うチャンスを頂いた感覚です。

■松岡禎丞×島﨑信長の「SAO」対談も。豪華寄稿者が語るシンガー・ReoNaの人物像

――その他にも、これまでのインタビューをまとめたものも掲載されていて、過去最大の「ReoNaアーカイブ」になっていると思います。ゲスト寄稿もとても豪華です。

【ReoNa】そうなんです、松岡禎丞さんと島﨑信長さんが『ソードアート・オンライン』と私について語っていただいていたり、『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』原作者の時雨沢恵一先生の書き下ろし短編小説、『月姫 -A piece of blue glass moon-』の音楽を手掛ける芳賀敬太さんと深澤秀行さんの特別対談も収録されています。

――本当に愛されてるなと思いました。

【ReoNa】最初にこの本の打ち合わせをした時に、「こんなことができたらいいな」と思い描いたことを、引き受けていただけて実現した、という感覚です。

――みなさんがReoNaという存在をちゃんと見てくれているのが印象的でした。松岡さんも「頑張らずに頑張っていこうぜ」って、書籍を通してエールを届けてくれてますし。

【ReoNa】元々アニメやゲームが好きで生きてきた私にとって、ずっと追いかけて見上げてきた方々だし、そんな方々に楽曲やReoNaっていう存在をこういう風に見ていただけてるのは、凄く新鮮でした。

――コラムも書かれていますが、文章がお上手でびっくりしました。

【ReoNa】本当ですか。ありがとうございます、凄く嬉しいです。元々ダ・ヴィンチWebさんで不定期連載されていた「あにめにっき」というコラムも書かせていただいているので、意欲だけはあったんです(笑)。

――今回収録されているものは、ご自身が今まで感じてきたことを焼き付けるように書いたもの、という印象がありました。

【ReoNa】ものを書くこと自体が手探りだったので、まず何を書きたいかっていうところから考え始めました。きっと私は自分が見聞きしたものじゃないと書けない気もしているので、これから何かを経験していくにつれて、書ける言葉も増えていくだろうと思います。

――改めて、どこか私生活が見えなかったReoNaさんの過去と、今の思いが読み取れる一冊になっていると思いました。

【ReoNa】アーティストブックとしては重量感があるものだと思います。楽曲からReoNaに出会ってくださった方、アニメからReoNaに出会ってくださった方、もしかしたらこのインタビューを読んで、そんな人がいるんだ、そんな本が出るんだと思ってる方もいると思うんですけど……どこに興味が向いてもいいので、まずは軽い気持ちで手に取っていただけたら嬉しいです。

取材・文=加東岳史

▼プロフィール
ReoNa(れおな)
2018年4月クールに放送された TVアニメ『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』の劇中歌を歌う劇中アーティスト=神崎エルザの歌唱を担当し、「神崎エルザ starring ReoNa」として、ミニアルバム『ELZA』をリリース。ソロシンガーとしては、1stシングル『SWEET HURT』を2018年8月にリリース、2020年10月には、1stフルアルバム『unknown』を発表。2023年3月1日に自身初のアーティストブック『Pilgrim』を発売、同3月6日には初の武道館ワンマンライブを開催。5月からは、全国7公演をめぐるコンサートツアー「ReoNa ONE-MAN Concert Tour 2023 “HUMAN”」を開催する。

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright (c) 2024 KADOKAWA. All Rights Reserved.