歩いているだけで動物にだけモテてしまう半田。そのモテっぷりは、好かれるどころではなく、まるでストーカー!?読み手の想像を超える好かれ具合に思わず爆笑してしまう！また、背後のエキストラとして立ち回る動物たちの表情までこだわって描かれていて、思わずほっこり。Twitterやnoteなどで3年という長期間に渡って投稿するも、1000を超えるいいねを集めたNANNO(@nanno_koresiki)さんの創作漫画『動物にモテるサラリーマンの受難』が書籍になった。今回は、本作の見どころを紹介するとともに、制作の経緯についても話を伺った。
■こんなにモテちゃうの!?ってくらい動物に懐かれる主人公
歩いていると犬が寄ってくる。座っているといつの間にか猫が膝に乗っている。動物に好かれるというとそんなイメージだろう。しかし、主人公半田の好かれ具合は別格だ。公園で考えごとをしていたら、周辺に生息する動物が集まって半田を取り囲んでいる。
想像を超える好かれっぷりに、思わず爆笑してしまう。継続的な読んでいる読者からは「紙媒体として保管しておきたい」「トイレで読みたい」など、声も多く集まっている。
■念願の書籍化についてNANNOさんにインタビュー
ウォーカープラスでは、以前に部長に転勤を命じられる「転勤編」を配信し、反響を集めた。今回は書籍化にあたり、本作のこだわりポイントやお気に入りのシーン、制作の経緯についてNANNOさんにインタビューした。
ーー書籍化おめでとうございます！今の気持ちを聞かせてください。
ありがとうございます！とっても嬉しいのですが、正直あんまり実感が湧きません(笑)。それくらい出版は人生目標でしたので。でも、今回の本は細部までこだわって大切に作ったので、無事に良い本が出来た！という達成感はあります。
ーー『動物にモテるサラリーマンの受難』は、Twitterやnoteでどのくらいの期間連載していましたか？
スタートは2018年の12月頃でした。でも、途中で留学したり別の連載をしてたりで、1年くらいお休み期間があったので、合計で3年くらいでしょうか？誰に頼まれたわけでもないのに、よくそんな長い期間黙々と1人で描き続けたな、と我ながら思います(笑)。
ーー制作のきっかけを教えてください
もともとはデザイナーや商業イラストレーターとして活動していましたが、ある時期から『誰にも頼まれていない自分発信の作品を作りたい』と思うようになり、昔から憧れていた漫画を一度本気で描いてみようと決め、そこから漫画を描く練習を始めました。
『動物にモテるサラリーマンの受難』も練習の一環で描き始めたものです。拙くても、とにかく世に出そうと思い、2018年秋頃からSNSに投稿し始めました。
ーー書籍は、Web漫画と違うところはありますか？
一番違うのはやはり紙でしかできない表現ができることでしょうか。見開きのページとか！あと私は漫画を買ったら、まずカバーをめくって本体表紙にオマケがないか確認しちゃうタイプなのですが、「いつか自分が本を出す際には、絶対カバー下にオマケを載せたい！」とずっと憧れていました。今回、それが実現できたのが、自分的にめちゃくちゃ嬉しかったです。
ーーNANNOさんの一番お気に入りのシーンを教えてください。
「遅刻カモー！」の半田君の疾走感は気に入っています。あと、単行本用の描き下ろしに出てくる、とあるシーンも、躍動感あふれる絵にできたのでお気に入りです。ネタバレになるので詳しくは話せませんが、ヒントは「残像」です。
ーー本作の続編はあるのでしょうか？
物語自体は続きます。でも、2巻が出るかどうかは人気次第なので…(笑)。ぜひとも、再び皆様のお力を借りたいです…！
ーーこだわったポイントやおすすめポイントがあれば教えてください。
動物達の造形はもちろんですが、実は『感情』にもこだわって描いています。別のキャラがメインで喋っている時でも、動物達はそれぞれに何かを見てたり、動いたりしているので、動物の気持ちを想像しながら読んでいただくと、より面白いかもしれません。
ーー読者の方へ一言お願いします。
書籍化は応援してくださった皆様のおかげです！これは方便とかじゃなく、本当に読者様の声を見た担当さんから声がかかり実現したからです。とても感謝しております！これからも頑張って描きますので、半田くんとカモちゃん達を応援してもらえたら嬉しいです。
たくさんの受難がありつつも、動物を受け入れて暮らす半田の姿に、SNSでは「エグいほどのマイナスイオン」と称され、読者に癒やしを与え続けている。生活に支障をきたすほどの動物に愛される姿は、読んでいる間は時間を忘れて、笑って癒やされること間違いなしだ。
取材協力；NANNO(@nanno_koresiki)
