毎日早朝から訪問し、おでかけには必ず同行、行事では誰よりも張り切る…。孫愛ゆえに暴走し続ける義母との戦いを記録した、まむさん(@mamu.0801)の漫画「お義母さんといっしょ！」が反響を呼んでいる。
■旦那に頼らず、自分でお義母さんへの対応を試みるも、体には蕁麻疹が
義両親宅に隣接する自宅で暮らすまむさん。義母とその友人が自宅を好き放題に見学して回ったことを旦那さんに相談するも、「普段から整理整頓しておけばいい」とあしらわれてしまう。このことをきっかけに「夫が冷たくなったのでは？」と考えた結果、自分が愚痴ばかり聞かせていた、と思い当たり、一人でお義母さんと戦うことを決意。「夫に嫌われたかもしれないという不安感と、一人でも上手くやってやる！という謎の意地が合わさり、自分でもわけのわからない状態でした。自らストレスにストレスを重ねて、あの時の私は本当に何をしていたんでしょう」と当時を振り返る。
そんな決意を知らないお義母さんは、もちろん毎日やってくる。「このころは、友人に遊びに来てもらったり、出かけたり、居留守を使ったりとあの手この手で避け続けていました。居留守はたぶん義母にモロバレでしたが、『私は今出かけているんだ』と強く思い込むことで完遂することができました」
育児ノートは呪いのノートと化したという。「娘の一日の過ごし方のほかに、義母とチャイムの音に対する恐怖心を書いていました。どうして義母はこんなにも自分達に構うのか、義母を受け入れられない自分の心が狭いのかなど、人にはなかなか相談できない思いをノートにぶつけていました」
旦那さんに相談することなくお義母さんに対応し続けるまむさんだが、1週間で体に蕁麻疹が出てしまう。「人生で一度も蕁麻疹が出たことがなかったのでショックだったし、ついに義母アレルギーになったんだと驚きました。今はすっかり治ったのでよかったです」と話すが、お義母さんへのストレスが原因と思われる急性低音障害型感音難聴になったばかりでもあり、体と心への負担は相当だったことが伺える。
愚痴を話すことがないように心がけたにも関わらず、肝心の旦那さんの態度はというと「毛ほども変わりませんでした。むしろ私が何も言わないのをいいことに、子守りを頼むとお義母さんをガンガン頼ろうとするので小憎たらしかったです」とのこと。
その後もお義母さんの実家訪問にまで誘われてしまうなど、まむさんはさらなるストレスにさらされ続ける。「お義母さんのお母様もお父様もとても優しい方ですが、以前行った時には、私が一生懸命お相手をさせていただいている間、旦那がずっとお昼寝していたので小憎たらしかったです」と2回目の小憎たらしいが飛び出した。
■旦那さんと話し合い、お互いの気持ちが伝わる。きっかけは「物干し竿」
そんななか、部屋干しした洗濯物の匂いが気になり、外に物干し竿を買いたいと思うようになったまむさん。結婚前に「虫が付くから外干しは嫌」と言っていた旦那さんだが、「必要な物があれば相談して」という言葉を信じ伝えてみることに。しかし、「嫌」と即答されてしまう。「絶対に買ってもらえると思って提案したので、まさか虫を見るような目で見られながら断られるとは思いませんでした」
この物干し竿購入を断られたこときっかけに、それまで我慢してきたまむさんの感情がついに爆発。泣き叫びながら物干し竿が欲しいと訴えるが、旦那さんは笑い出してしまう。「夫は最初、大泣きする私を見て動揺していましたが、少しすると声を上げて笑っていました。あんなに笑う夫を見るのは初めてでした」
落ち着いた2人は、改めて話し合うことに。そしてこの時初めて、まむさんは旦那さんが仕事で悩んでいたことを知る。「仕事の不満や愚痴などは絶対に言わない人なので、この時も一人で解決しようとひた隠しにしていたようです。いつもの無口・無表情に拍車がかかっていたのはこのせいかと納得しました」
まむさんも話をしっかり聞いてもらい、それまで抱えていたお義母さんへの思いが、ついに旦那さんに伝わったという。「溜め込んでいた不満や不安をすべて吐き出すことができました。話をきちんと聞いてもらえないのが一番のストレスだったので、真剣に向き合ってもらえてものすごくうれしかったです」
さらに物干し竿もゲットしたまむさんは、旦那さんに伝えてもらおうと、お義母さんへの要望を並べ立てる。「言うなら今しかないとめちゃくちゃな量を伝えました。チャンスは逃しません」
ようやく、旦那さんと一緒にお義母さん問題の解決に向かっていく兆しが見えたまむさん。ウォーカープラスでは隔週で紹介していく予定なので、引き続き見守りたい。
取材・文=上田芽依(エフィール)
