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アニメーターの頭の中が興味深い!SNSで注目集めるクリエイター夫婦ならではのコミックエッセイ

  • 2022年8月22日
  • Walkerplus

アニメーション制作を題材にした作品が人気を呼んだり、小中学生のなりたい職業の上位に挙げられることもあるなど、近年ますます注目が集まるアニメーターの世界。インタビューや制作現場のドキュメンタリー番組などが公開されても、それぞれのクリエイターが日々どんなことを考えて暮らしているのかは、なかなかうかがい知る機会がないもの。そんな日常を、アニメーターの夫を持つ漫画家が描くコミックエッセイがTwitter上で人気を集めている。

■漫画家の妻の目線から描かれる、アニメーターの頭の中に反響
漫画『アスメシ』(講談社)の原作やLINEマンガ『アーチェリーボーイ』などの作品がある漫画家・見原由真(@ace7kg)さん。夫のタッペイさんは作画監督も務めることもあるプロのアニメーターで、見原さんはそんなタッペイさんを“観察”したコミックエッセイをTwitter上に投稿。日々の様子やアニメーターならではの物の見方が垣間見えることからたびたび話題を呼んでいる。

アニメのエンドクレジットに名前が載る本当の意味を描き、2万件以上のいいねを集めた「アニメーターの夫は舞台裏で輝く」というエピソードや、アニメーターがアニメを観る際に陥りがちな職業病を取り上げた「アニメーターの夫はアニメを観るのも一苦労」などのエピソードでは、アニメファンからの驚きや感動の声とともに、アニメ業界に携わるユーザーから共感のコメントも寄せられることも。

アニメーターのリアルな舞台裏がのぞけるのが、同シリーズの大きな魅力である一方で、見原さんとタッペイさんのクリエイター夫婦ならではのユーモアと愛情を感じるやり取りににやけるという声もある人気のコミックエッセイとなっている。

現在は月刊ニュータイプ誌上で、同じくタッペイさんが登場するアニメ業界レポート漫画『見原由真の五畳半アニメーター録』を連載中の見原さん。ウォーカープラスでは今回、エッセイ漫画を描き始めたきっかけやこれまでの反響、タッペイさんへの思いについて話をうかがった。

■「描くからには好きなものを」ではじまった、“夫”であり“推し”のエッセイ
――タッペイさんとの日常を漫画に描き始めたきっかけを教えてください。

「最初に描き始めたきっかけは『漫画のリハビリ』でした。数年前、ビジュアルスノウという目の病気になり一切絵が描けなくなっていたのですが、徐々に回復してきて、感覚を取り戻すために少ないページ数の漫画を描いてみようと思いました。描くからには好きなものを描こうと思い、病気の間支えてくれた大好きな夫を漫画にしようと思いました」

――アニメーターの仕事の端々が描かれるのと同時に、タッペイさんが大好きな見原さんの気持ちも伝わってくるのも印象的です。

「私はタッペイの大ファンなんです。“夫”であり“推し”のタッペイの素晴らしさやその仕事を、どう表現したら伝わるんだろうと思いながら漫画を描いています。Twitterの漫画では私視点の分析が中心ですが、月刊ニュータイプに連載している『見原由真の五畳半アニメーター録』では、タッペイ自身の言葉や考えをなるべく前に出すようにしています」

――これまで反響が大きかったり、反応が印象深かったエピソードはなんですか?

「『アニメーターの夫はアニメを観るのも一苦労』という、タッペイの職業病をテーマにした話が一番反響が大きかったですね。アニメーターだからこそTVで流れるアニメの作り方をいろいろ分析してしまって、本来好きだったはずのアニメが純粋に楽しめない……という内容です。ゲーム業界、音楽業界、声のお仕事などなど、アニメの垣根を越えてさまざまな分野の方から『わかる』と共感のコメントをいただけたことがとても印象深かったです。好きを仕事にした人ならではの戦いがその職業の数だけあるのだな、と私自身もあらためて気づかされました」

――漫画に描いたことで、タッペイさんへの新たな気付きはありましたか?

「タッペイはパッと見、表情があまり変わらないので、アニメや興味のあること以外は感情をくみ取るのが難しい部分がありました。しかし日常を漫画に描くようになってからは、家族といる安心した顔、友達といる楽しい顔、制作さんといきいきと話す顔、疲れ果てて絶望した顔、打ち合わせの真剣な顔などなど、顕微鏡で見てみたら実はいろんな要素が隠れていたかのように、タッペイにも多彩な表情や感情があることに気づきました。昔から見ているつもりが全然タッペイが見えていなかったんだなと自分の漫画に教えられました」

――ちなみに、タッペイさん自身は自分が登場する漫画を読んでどんな感想なのでしょうか?

「タッペイはいつも一読者として面白いと漫画を読んでくれています。なかでも『アニメーターの夫とノセ上手な制作さん』という話がお気に入りで、自分の中では単なる日常の一つにすぎなかった制作さんとのやりとりが、漫画という形でアウトプットされたことで、これってこんなに面白いことだったんだと客観的に認識できたそうです」

――今後「いつか描きたい」というタッペイさんとのエピソードはありますか?

「私もタッペイも映画が好きでよく一緒に観るのですが、映画にまつわるエピソードやタッペイのリアクションなどもそのうち描きたいなと思っています」

取材協力:見原由真『五畳半アニメーター録』連載中(@ace7kg)

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