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【漫画】自閉症の息子が感じる目に見えない「明日」とは。楽しいかどうかは「明日」に答え合わせ

  • 2022年4月6日
  • Walkerplus

看護師でありシングルマザーであるまゆんさん(@mayun4311)。自閉症スペクトラムがあり特別支援級に在籍する小学6年生の息子・太郎くんとの暮らしを漫画にし、Instagramで配信。さまざまな出来事を、まゆんさんと太郎くんが一緒に乗り越えていく姿に共感の声が多く届いている。ウォーカープラスでは「自閉スペクトラム症の太郎とやさしい世界」と題し、連載中。まゆんさん一家の何気ない日常を、描き下ろしの新作漫画と共に隔週でお届けする。

今回のテーマは「目に見えない明日ってどういうことだろう」。まゆんさんに日々心掛けている事などを聞きつつ紹介する。

■何が起こるか分からない「明日」を理解するのは難しい
太郎くんは、目に見えない言葉の理解が苦手で、最近ようやく時間と時期について、補足は必要だが理解し始めたそう。目に見えないものを太郎くんへ説明する時、まゆんさんは「太郎が経験したことがあるもので例えています。においや味、また『どっち』『どれ』『どちら』など算数の文章問題にも出てくるような言葉の意味を理解するのも時間がかかりましたね」。

目に見えるものを記憶するのは得意な太郎くん。「訪れた場所の記憶が一つ一つ鮮明なことが印象的です。例えば『青くて大きな家の隣に信号機があって、そして、その隣に赤い…』など、時々自分の中の記憶を細かく話したりします」とまゆんさん。

ある日、まゆんさんと太郎くん、じいじとばあば(まゆんさんのご両親)が夜のまったりタイムを過ごしている時に、笑いのツボに入ったばあばが大声で笑いながら「ぶーー!」とおならをした。

その瞬間、家族みんなが大笑いし、笑い過ぎて涙を浮かべるじいじが「いやあ~今日も一日楽しかったなあ」と一言。すると太郎くんが「じいじ…『今日』も楽しかった。『明日』も楽しい?」と尋ねた。

じいじが「明日はどんな日かなあ、楽しくしたいなあ。『明日』確認しよか」と返事すると、こくんと頷く太郎くん。「突然辛いことがやってくることもあるしな…。何が起こるかわからんもんね」と言うじいじに、ばあばは「太郎が『明日』の理解に苦しむのもわかるね」。まゆんさんも「まだ見えない『明日』だもんね」と、太郎くんの一言で「明日」に対する考え方に気付かされた。

まゆんさんやじいじ、ばあばの言葉は、突如別れの時が来てしまった天国にいるまゆんさんのお兄さんへの思いも込められているようだ。「明日」がどうなるのかは分からないが、楽しく平和な一日であることを願いたい。

取材・文=重藤歩美(ウォーカープラス編集部)

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