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第七回上方漫才協会大賞はすゑひろがりずに決定!古いものを新しく見せる姿が評価に

  • 2022年1月17日
  • Walkerplus

吉本の若手芸人の活躍を讃える「第七回上方漫才協会大賞」の発表が1月10日になんばグランド花月で行われた。7回目を迎える今回は狂言を取り入れ独特の世界観で魅了するすゑひろがりずが大賞に輝いた。

■すゑひろがりず、思いがけない受賞に「嬉しい」とポツリ
上方漫才協会大賞はよしもと漫才劇場、ヨシモト∞ホール、神保町よしもと漫才劇場に出演する芸人を中心に、2021年の各分野での活躍や上方漫才への貢献など様々な視点で、上方漫才協会大賞の審査会で審査し決定する大賞。

ロングコートダディ、ニッポンの社長、コウテイ、ニューヨーク、オズワルド、蛙亭、空気階段という、今人気のある漫才師を抑え大賞にすゑひろがりずが選ばれた。受賞が発表された瞬間は三島、南條ともに呆然とした様子で、マイクを向けられても「嬉しい」とひと言もらすのが精一杯だった。

舞台後の会見では三島はずっと足が震えていたことを告白。「いみじ〜!」のギャグをしようと考えていたそうだが、いざ受賞すると何も出てこなかったという。そして南條は「(受賞時に鳴らすべき)小鼓を忘れてしまうぐらいとにかく驚きました。青天の霹靂とはこのことです」と振り返り、「ノミネートされていた漫才師はみんな勢いのある後輩で、自分たちの芸風ではなかなか評価されないと思ってました。正直なところ自分たちの漫才がまだ形になっていないと感じていて、これからもうひと段階研究してこの芸を固めて行きたいです」と話した。

上方漫才協会会長の中田カウスは「こういう形の漫才があってほしい」と2人にエールを送り、「鼓、紋付き袴という古いものを新しく見せる相当研究しているだろうし、それが幅広い支持に繋がっている」と語った。

■新人賞は3回目で見事受賞のドーナツ・ピーナツが
芸歴が8年以下の芸人が対象となる新人賞は、2021年の各劇場での成績をもとに選出された5組が舞台上でネタバトルを実施。自分のことを犬として飼ってほしいというネタを披露したドーナツ・ピーナツが受賞に輝いた。

会見では3回目でやっと獲得した新人賞であることに触れ、ボケ担当のピーナツは「よっしゃ!という思いです」と素直に喜びを口にした。また、ツッコミのドーナツは「漫才で初めていただいた賞なので、ひとつひとつを大事にしていきたいです」と語り、これから漫才を披露できる舞台が増えるのではと期待に胸を膨らませた。

■人気コーナー「オシャレ&ダサい芸人ランキング」や各賞の発表も
吉本芸人の服装のカッコ良さを観客投票で決める人気コーナー「よしもと漫才劇場 オシャレ&ダサい芸人ランキング」の発表も行われた本公演。きたしろは2連覇中のコウテイの九条ジョーを抑えた形で初のトップ。安井は今回でダサイ芸人3連覇となり殿堂入りを果たした。

きたしろがオシャレ1位という快挙にも関わらず「嬉しくない、怖いです」とプレッシャーがあるのだと語ると、自身の結果に納得のいかない安井から「お前、贅沢言うなよ!」とツッコミが入るひと幕も。さらに安井は「ダサイ芸人選ばれる度に、Twitterで『世界一ダサイ私服を決める大会』から審査員やってくださいって連絡がくるんです」と、同コーナーで「ダサイ」に輝き続けたからこそのオファーがあることをを打ち明けた。

また他にも特別賞はプラス・マイナス、話題賞は昨年M-1グランプリで決勝まで進んだオズワルド、THE Wで優勝したオダウエダが受賞。トータルコーディネイト部門賞はラニーノーズ、ゆにばーす、なにわスワンキーズの3組が受賞。文芸部門賞はヘンダーソン、ツートライブ、マユリカ、滝音、カベポスターの5組が受賞した。

中田カウス会長は満席で開催できたことに喜び「お客様の本当に笑いたいと思ってきてくれていたのか、コロナ前よりもウケがよくて一番でしたね。また芸人の実力が上がっている。ここに漫才の将来を見ました」と今回の大賞を評価している。

取材・文=さくらいけんたろう

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