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東京2020大会のオフィシャル旅行パートナー・東武トップツアーズ、コロナ禍で挑んだ採算度外視の取り組みとは?

  • 2021年12月14日
  • Walkerplus

東京2020オリンピック・パラリンピックを支えたパートナー企業の“知られざる裏側”を紹介するWEB動画『THE BACKGROUND』に、個人旅行から団体旅行まで手掛ける旅行会社の東武トップツアーズが登場。スポーツ・東京2020事業推進部 マネージャーの比果ちか子氏が出演し、全ての観戦ツアーが白紙になったことや、逆境の中で挑んだ採算度外視の取り組みについて振り返った。

■さまざまなニーズに応える大会観戦ツアー

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会 オフィシャル旅行パートナー(旅行サービス)として、“思い出深いツアー作り”に取り組んできたという同社。比果氏は、「全部で約280種のコースを企画し、その中から厳選して、約200種を販売いたしました。お客さまにスポーツの素晴らしさや感動をリアルに体感いただく機会を作りまして。例えば、国立競技場で行われる全ての陸上競技を観戦できる11泊12日間のプランや、スポーツクライミング、スケートボードといったアーバンスポーツを取りまとめたプランなどをご用意いたしました」と、その具体的な内容について振り返った。

■コロナの影響で観戦ツアーが全て中止に

しかし、想定外の出来事が同社を襲った。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、開催2週間前に無観客開催になり、「お申込みいただいた全てのご予約が白紙に戻りまして。全てが壊れたような感じになりました。オリンピックの招致活動から、延期という想定外の1年を含め、当社の8年間の取り組みがあったんですけど、全て崩れてしまって。大きな無力感を味わいました」と比果氏。

「最後の最後まで、少し有観客開催になるのではないかという期待があったので、そちらに向かってまっしぐらに進んでいたところだったんですけど、結構、突然に無観客という方向に変わってしまいまして。それを聞いたときは、なんとも言えない気持ちに…」と、表情を曇らせた。

そんな逆境のなか、前向きになれたのにはあるきっかけが。「ツアーの準備段階で、お客さまから、オリンピックに込めたさまざまな想いをうかがっておりまして。ご高齢のお父さま、お母さまと『思い出作りをしたい』、お子さまに『一生の宝物となるような場面を見せたい』といった声をいただいたり、選手のご親族からお申込みをいただいたり。そういった実現できなかったお客さまの想いに対して何かできないか、という風に考え始めました」

■逆境の中で挑んだ採算度外視の取り組み

そして同社は、ツアー参加を予定していた人々のオリンピックへの想いを受け、約2500人に観戦チケットやグッズを無料配布することに。

「社内では、これらを仕分けして無償で配布することに対し、さまざまな意見がありましたけれど、ツアーの募集開始から最長で2年もお待ちになった方がいらっしゃいましたので、その想いを優先に考えて、そのようなことをいたしました」と比果氏。反響は大きかったそうで、「お手紙やメールでお礼をいただいたり、SNSで思いもよらない会社への称賛のお声もいただきました。私たちの想いが通じ、感動いたしました」と、感謝した。

さらに予想外の反応もあったそうだ。「ちょうど昨日、お客さまから『ぜひ直接お礼が言いたい』と最寄りの支店にお立ち寄りいただきまして。チケットやグッズを配布させていただいたことは正解だったんだなと思いました。少し日が経っているにも関わらず、お客さまの気持ちの中で鮮明に想ってくださっていたのかなと。びっくりしましたし、すごくうれしかったです」

最後に比果氏は、東京2020大会をサポートしたことについて、「本当に関わることができて良かったと思っています。最終的にはコロナ禍になっていろいろなことがありましたが、そのような状況下でも、いつも何が最適かを考え、そこから新たな見識やノウハウが生まれました。私は、2020大会の業務にあたりたいと志願して大阪から来たのですが、この場を与えていただいた会社に感謝したいと思います」と話し、締めくくっていた。

映像提供:NewsPicks Studios 
素材提供:東武トップツアーズ

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