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内藤秀一郎が「歴史の重みがプレッシャー」と語る映画『スーパーヒーロー戦記』公開

  • 2021年7月22日
  • Walkerplus

2大ヒーローが共闘する映画『セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記』が7月22日(祝)に公開。仮面ライダー50周年、スーパー戦隊シリーズ45作目というアニバーサリーイヤーを記念した本作は、「仮面ライダーセイバー」と「機界戦隊ゼンカイジャー」の面々に加え、数々の歴代ヒーローが登場することでも注目を集めている。

主演を務めるのは、「仮面ライダーセイバー」で神山飛羽真を演じる内藤秀一郎。テレビシリーズクランクアップ直後の内藤に、ヒーローを1年間演じての変化や映画の見どころなどを語ってもらった。

――先日、「仮面ライダーセイバー」のクランクアップを迎えたそうですね。

【内藤秀一郎】2月に上映された短編映画で、バハト/仮面ライダーファルシオン役の谷口賢志さんから、「1年って本当に早いから、思い残すことがないように」と言われて。その時は噓だと思ってたんですけど、今は「やっと終わった!」って気持ちと、「本当に1年早かったな」っていう気持ちの両方を感じています。楽しいことや好きなことをやっていると時間が経つのが早いって言うじゃないですか。それすらレベルが違うくらい、25年生きてきた中で一番時間の流れが早かったです。1年間、いろいろな経験をさせていただきました。

――飛羽真を演じる前にもっていたヒーローのイメージを教えてください。

【内藤秀一郎】「できない」って言わないことですかね。絶対勝てないだろうっていう状況でも、「俺なら救える、俺が救う」って、それを実現してしまうのが、自分の思うヒーローですね。演じた飛羽真も、なんでもできて誰でも救うし、時にはやられるけど最終的には勝つ、という自分が思い描いていたヒーローそのままでした!

今回、飛羽真という人物を作るうえで少し参考にさせてもらったのが、「仮面ライダークウガ」のオダギリジョーさん。オダギリさんが演じた五代雄介は、「大丈夫、俺が守るから」ってニコニコしていて、なんでも包み込むような柔らかさと大きな心をもっています。それが、約束を絶対に守る、どんな時でも俺が救う、という思いをもつ飛羽真と似ていると思ってプロデューサーさんに話したら、参考にしてみて、と言ってもらえました。

――ヒーローを演じて、内面での変化はありますか?

【内藤秀一郎】撮影の終盤に特に感じていたのですが、仮面ライダーを演じる前の自分とは違うんだっていう意識の変化が一番大きいですね。外を歩いていても、自分の仕草一つひとつなんかを多くの人に見られているっていうのをすごく感じるようになって。この1年間はヒーローとしてどう見られているのかという意識が強かったですが、これから先はもっと多くの人に見られる役者になりたいと思っているので、俳優としていろいろな人に見られているという意識をもって仕事をしていきたいなと思っています。

――1年という長い現場だからこそ、経験できたと思うことはありますか?

【内藤秀一郎】1番大きいのは、達成感ですかね。やっぱり、役と長期間向き合うので、1クールのドラマと比べて、役を通しての自分の感情の上下が激しかったですね。役のために私生活で何かをしたり、実生活に飛羽真が影響してきたり、そこまで役に没頭することが初めてだったので、より達成感を感じたんだと思います。毎日、朝から晩まで厳しい撮影をやってきて、キャスト全員でオールアップを迎えたんですけど、その時の達成感はこの先味わえないんじゃないかなと思いました。

――実生活にキャラクターの影響が出たエピソードがあれば教えてください。

【内藤秀一郎】なんでも、「いいよ、いいよ」って言っちゃうようになりました(笑)。休憩時間にキャストといる時に、「これちょうだい」とか「これやっていい?」って話しかけられても、全部「いいよ」って。飛羽真の、“俺に任せろ”って感じの性格に寄っちゃったのかなって思います(笑)。

あと、僕はもともと子供好きなんですけど、飛羽真は内藤秀一郎よりも子供が好きなんです。だから、飛羽真を演じてもっと子供が好きになりましたね。

――この1年を経た今、俳優としての今後のビジョンについて教えてください。

【内藤秀一郎】まだ、スタートにたったばかり。「仮面ライダーセイバー」が始まる前から、何歳になっても俳優の仕事しかしないと思っていたし、これから先もいただいた仕事をしっかりこなして芝居を続けていく、っていうビジョンは変わっていないですね。

僕は、目線や雰囲気で表現できる役者になりたいと思っていて。小栗旬さんの芝居の雰囲気が好きなんですが、それを踏まえて、内藤秀一郎としての芝居の仕方とか雰囲気って、僕にしか出せないものだと思うんです。それは、この1年があったから言えることですけど。だから、将来的に「内藤秀一郎みたいな芝居ができるようになりたい」って思われるような人になる、というのが大きな目標なのかもしれないです。

――アニバーサリー作品となる今作へ、どんな気持ちで臨みましたか?

【内藤秀一郎】50年の歴史をもつ仮面ライダーと、45作品分のスーパー戦隊のレッドの前に立ってセリフを言うというのは、やっぱりプレッシャーで……。この節目に作品のど真ん中に立つ資格が自分にあるのか、歴史の重みを背負うだけの力があるのか、すごく考えました。

――撮影はいかがでしたか?

【内藤秀一郎】「ゼンカイジャー」の世界はハッピーだし、登場人物たちの動きも大きく、わちゃわちゃしている感じで、「仮面ライダーセイバー」とは全然違いましたね(笑)。「仮面ライダーセイバー」のシリアスな世界観の人たちがそんな世界に入ってかみ合うものなのか、最初は本当に不安でした。

観る人からしたら、わちゃわちゃしてるほうが見たくなるだろうなと思って、「仮面ライダーセイバー」の神山飛羽真よりも体の動きを大きくしたり、ちょっと変顔を入れてみたりしたんです。そうしたら、「それはお前の飛羽真なのか?」って、田﨑竜太監督に見抜かれちゃって。「飛羽真は飛羽真のままで大丈夫。こっちでちゃんと画を作ってあるから、心配せずにやりな」と言っていただきました。それでも最初は不安だったんですけど、映像を観たら監督の言っていることがわかったので、不安はそこですぐに消えましたね。

――特に注目して欲しいシーンなどがあれば教えてください。

【内藤秀一郎】一番頑張ったのが、幼馴染のルナ(横田真悠)と再会するシーンです。ルナに会えたっていうことが、ただうれしくて。その喜びを感じていただけたら。現場は、飛羽真と芽依ちゃん(川津明日香)と賢人(青木瞭)、少年(鈴木福)、ルナの5人だったんですけど、6ページ分くらいを1カットで撮影して、12時間くらいかかったんです! 1カットに12時間かかることなんて、きっとこの先もないと思うんですよね。本当にみんなで集中して撮影しましたし、その分、本当にいいシーンになってるのでそこを一番見てほしいです。

――「仮面ライダーセイバー」を卒業されますが、仮面ライダーというシリーズへの帰属意識はありますか?

【内藤秀一郎】先輩に対して、同じように1年間やってきた方ということで親近感がわくんですけど、緊張もしますね。1作前の「仮面ライダーゼロワン」で主演を務めた高橋文哉くんは、もともと顔見知りだったんです。年下で、後輩という存在でしたけど、先輩ライダーとしての立ち振る舞いを見て、やっぱり1年間仮面ライダーの現場を経験した先輩なんだなと感じて。緊張に近い、今までにはなかった感情が生まれましたね。

――これからは内藤さんが先輩ライダーという立ち位置になります。そこで、未来のヒーローたちに伝えたいことはありますか?

【内藤秀一郎】振り返ると、最初から自分なりに考えてセリフに意味を持たせて演じていたら、監督ともっといろいろ話せてただろうし、自分のことでいっぱいいっぱいにならずに、もっと全体を見ることができていただろうな、と思うんですよね。谷口さんに言われたように、本当に1年間って早くて……。

だから、これからヒーローになる人は、しっかり準備をしてくださいって伝えたいですね(笑)。自分のセリフをもらって、ただこなすだけじゃなくて、監督や共演者たちとしっかり話して、時にはぶつかって、ということが大事だと思います。監督たちは本当に怖くて厳しいけど、僕らの意見も言わせてもらえるような方たちだし、伝えたほうが監督たちも絶対喜ぶので、最初からしっかり話して、いいものを作っていってほしいです。

――最後に、おでかけにまつわるお話を。「仮面ライダーセイバー」のキャラクターと一緒に出かけるなら、誰とどこへ行ってみたいですか?

【内藤秀一郎】ユーリ(市川知宏)がおもしろいかなぁ。ユーリと芽依ちゃんと僕の3人で街に出た回があって、ユーリはこの世界のものを初めて見るから、その反応がおもしろくて、僕、ずっと笑ってたんですよ。

劇中では動物に会ってないから、動物園がいいかな。キリンとか象とかを見て、どういう反応するんだろうな、見せてあげたいな、って思いますね。それか、賢人と、身体能力テストみたいなことにチャレンジしたいです。どっちのほうが能力が上なのかなって。いや、これは賢人じゃなくて、青木瞭に対しての勝負になっちゃいますね(笑)。

撮影=鎌田瞳
取材・文=大谷和美

「スーパーヒーロー戦記」製作委員会 (C)石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映 (C)2021 テレビ朝日・東映AG・東映

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