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「母の日」と「森永製菓」の深い関わりとは?母の日向け商品を発売し続けるワケ

  • 2021年5月8日
  • Walkerplus

5月の第2日曜日といえば「母の日」(2021年は5月9日)。4月に入るころから、商業施設などでは母の日のフェアなどが告知され、ポスターや看板などでもおなじみのカーネーションを目にすることが増えてくる。森永製菓でもこの時期、母の日向けの新商品を販売している。森永製菓と母の日にどんな関わりがあるのか、その理由を聞いた。

■1937年に開催された第1回「森永母の日大会」に、20万人もの“お母さん”が集結

今では当たり前になっている「母の日」と、チョコレートやビスケット、キャラメルなどで知られる「森永製菓」には深いつながりがある。

「母の日」の起源には諸説あるが、1908年(明治41年)にアメリカでアンナという少女の母が亡くなった際、母親の追悼式がおこなわれる教会をアンナがカーネーションの花で飾ったのがはじまりとされる。やがてこの風習はアメリカ全土に広まっていき、1914年(大正3年)にはアメリカ議会で「母の日」が制定された。

日本では、全国各地のキリスト教会が中心となり少しずつ行っていたが、「森永製菓では、この心温まる行事を広めようと『森永母を讃へる会』を1936年(昭和11年)に結成。関係諸団体に呼びかけを行い、『森永母の日』の行事を全国で展開しました」と森永製菓・広報の田村さん。

「この年の春、“母をたたえる歌”の懸賞募集を行ったところ、予想をはるかに超える反響があり、1万5000余点もの応募があったそうです。西条八十さんなど著名な方々の審査によって選ばれた歌詞は、古関裕而さんによる作曲でレコード化され、発売されたそうです」(田村さん)

当時の人たちの“お母さんへの思い”が詰まった“母をたたえる歌”のレコードは、森永製菓で現在でも大切に保管されている。

そして翌年、第1回「森永母の日大会」が開催された。1937年(昭和12年)5月8日、9日のことだ。東京・豊島園(のちの「としまえん」。2020年8月31日に閉園した遊園地)の野外ステージを舞台に行われた。「家族のために日ごろ頑張っているお母さんに感謝の気持ちを伝え、楽しく過ごしていただきたいと考え、全国のお母さんを招待することを企画しました」(田村さん)

参加は自由で、ポスターの貼ってある森永製菓の販売店に申し出ると招待券がもらえたという。昭和初期という時代ならではの、なんとものどかな方法での募集だったが、当日は20万人もの“お母さん”が集まった。この招待券には、電車の乗車券、豊島園の入場券の引換券、森永のお菓子の引換券、牛乳などが当たる福引券が付いているという大盤振る舞いだったことにも驚く。

「お母さんへの感謝の気持ちを伝える企画として、母を讃える歌の発表や、お母さんたちに楽しんでいただくための歌や踊りのショー、菓子や飲み物の模擬店などを行いました。この盛大に行われた催しが新聞や雑誌に大々的に取り上げられたことが、母の日運動を全国に広めるきっかけとなりました」と田村さん。

■「森永母の日大会」は全国の主要都市を舞台に毎年開催され、「母の日」定着の貢献

1940年(昭和15年)には、「私のお母さん」をテーマにした図画や作文募集を、全国の幼稚園や小学校に呼びかける活動もスタート。全国2500の公認幼稚園に呼びかけた図画の応募は1万1000点以上、小学校に呼びかけた作文の部には1万点以上の応募が集まったという。

その後も「森永母の日大会」は、全国の主要都市を舞台に毎年開催されるようになり、多くの“お母さん”が主賓として招待された。そしてすっかり母の日は定着し、日本中で趣向を凝らした取り組みを行うようになった昨今、森永製菓ではお菓子を通してお母さんへの感謝の気持ちを伝えるため、商品や販促企画などカタチを変えながらも脈々と引き継いでいる。

森永製菓では関わりの深い「母の日」にちなみ、毎年春に母の日を意識した商品を販売している。例えば、2011年~18年は、マリーブランドを使用した「マリーを使ったガレットサンド」という半生ケーキを発売。また、2016年~18年には、現在のディアビスケットの菓子型を使用した「FOR YOU(フォーユー)」という名前のクッキーを販売した。そして、2019年以降はビスケットと半生ケーキの2品共通デザインで、2019年は「MY DEAR(マイディア)」、2020年以降は「DEAR(ディア)」という商品名で販売している。

2021年は「ディア」と「ディアガレットサンド」の2品が登場。どちらも「感謝」の花言葉を持つカーネーションとかすみ草を散りばめたパッケージになっている。

「ビスケットはもともと家族で楽しんでいただくことの多い菓子カテゴリーのため、母の日を意識した商品の発売によって、今後もファミリー層の購買喚起を図りたいと考えています」と田村さん。身近な菓子である森永のビスケットに、大きな思いが詰まっている。

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