鮮魚店を営み、YouTuberとしても活躍中の「魚屋の森さん」こと森朝奈さん。その美しさと鮮やかな手つきで魚をさばく様が人気を博し、チャンネル登録者数も急増中だ。そんな森さんがおいしい魚の食べ方や、魚をさばくコツなどを教えてくれるのがこの連載「魚屋の森さん直伝レシピ」。
「今回のレシピは“スルメイカのイカじゃが”です。切った材料を炊飯器に入れてスイッチを入れるだけで絶品の煮物が完成しますよ！」(森さん)
■1年を通じて手に入りやすいスルメイカ
日本近海で捕れるイカは80種類以上もあるといわれているが、スルメイカは1年を通じて手に入りやすい品種。丸ごと売られていることも多いので、下処理の方法を覚えておくと便利！
スルメイカの選び方
★全体が茶色いものは鮮度がいいが、条件により変わる
★ぬめりが少ないものを選ぶ
「運送の際などにイカ同士が重なっていると表面の茶色が薄くなります。そのため、表面の色が抜けていても鮮度には問題のない場合も多いので、表面のぬめり具合で判断してください」(森さん)
■スルメイカの下処理をしよう
01 エンペラ(耳)を上にして置く
02 胴と内臓がつながっている部分に指を入れる
03 指を沿えながら内蔵を引き抜く
04 胴の内側に背骨のように張り付いている軟骨を引き抜く
05 胴の中に残っている内臓などを流水で洗い出す
06 目の上に包丁を入れてゲソと肝(ワタ)を切り離す
07 目と目のあいだに包丁を入れてゲソをひらく
08 ゲソの中にあるイカの口を出す
09 イカの口を指で押し出す
10 口の中ににある歯(軟骨)を2枚取り出す「トリのクチバシのような形をしているから、通称“トンビ”とも呼ばれます」(森さん)
11 目玉を取る
12 流水でゲソをもみ洗いする「吸盤の部分に汚れが溜まりやすいのでしっかり洗います」(森さん)
13 2本だけ長い足があるので、先を切って長さをそろえる「生殖に使う2本ですが、先のほうはあまりおいしくないのでカットしちゃいましょう」(森さん)
14 「煮物や焼き物など、火を入れる場合は皮をむかなくてもOKです」(森さん)
15 胴は1.5cm幅の輪切りに、ゲソは食べやすい大きさに切る
16 イカの下処理の完成！
■肝を使う場合は墨袋の処理を忘れずに
塩辛の材料になる肝。今回のレシピでは使用しないが、捨ててしまうのはもったいない！肝を利用する場合は、肝にくっついている墨袋を取り除いてから使おう。「味噌と混ぜて和え衣にしたり、炒めものに使ってもおいしいですよ」(森さん)
■柔らかなイカとホクホクのジャガイモが相性抜群！イカじゃがを作ろう
材料
スルメイカ 1杯／ジャガイモ 2個／タマネギ 1/2個／だし汁 200cc／酒 大さじ1.5／醤油 大さじ1.5／みりん 大さじ1.5
ポイント
★材料を切ったら調味料と一緒に炊飯器に入れるだけ
★炊飯器を使う前に、料理に使用可能か確認を
作り方
1. ジャガイモは皮をむいて少し大きめのひと口大にカット。タマネギは串切りに
2.炊飯器に、スルメイカ、ジャガイモ、タマネギ、水とすべての調味料を入れる
3.炊飯器のスイッチを入れ、「早炊きモード」で加熱し、終了したら完成！
