サイト内
ウェブ

田中 圭、命綱を着けてジャンプ台へ「長野、最高!」と語った撮影秘話

  • 2020年7月20日
  • Walkerplus

テレビドラマに映画に、超ひっぱりだこの田中 圭。主演映画「ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~」が今年2月に撮影を終え、公開を待っている。1998年、日本が悲願の金メダルを獲得した長野オリンピックのスキージャンプ団体。その栄光を陰で支えた人たちを描く実話の映画化だ。


主人公は西方仁也。リレハンメルオリンピックに日本代表選手として参加するが、幼い頃から共に練習してきた原田雅彦がジャンプに失敗、チームは団体戦で惜しくも銀メダルに。4年後の雪辱を誓うが西方の願いは叶わず、元日本代表選手ながら裏方のテストジャンパーとなって長野オリンピックで団体戦を迎える。エースは再び原田。

が、日本は1本目のジャンプでまさかの4位、2本目に逆転の望みを賭けるが猛吹雪で競技は中断。再開されなければメダルを逃がす危機に、西方ら25名のテストジャンパーたちに運命が託された…。

テストジャンパーとは、競技が始まる前にジャンプ台の状態を確かめ、選手が安全に飛べるようになるまで繰り返し飛ぶ裏方たち。誰もが知る金メダルの栄光の裏に、25人の戦いがあったことを知る人は少ない。


金メダルへの強い思い、屈辱と挫折、原田への友情と嫉妬、それでも仲間や日本のため、命の危険を顧みずテストジャンプに挑む西方。さまざまな背景を背負ったテストジャンパーたち、日本代表選手、彼らを支える家族や関係者…それぞれの思いが胸に染みる感動作だ。
自ら「地方ロケ嫌い」と言う田中が、長野で1か月間の長期ロケを経た共演者たちの素顔、そして撮影秘話や作品への思いを紹介する。

■【長野オリンピックを覚えている?】
覚えています、特にジャンプ競技を一番覚えています。団体戦の金メダルで原田さんのインタビューも実際に。当時は中学2年生で、みんなで一緒になって応援していました。

■【作品について】
台本を読んで『こんなにできた話がある?』と思いました。僕はこの話を知らなくて、実話をもとにしたフィクションのイメージだったのですが、実際に西方さんと対談したり調べたりすると、細かいところまで思った以上に忠実で。西方さんは「自分の心の中の声が全部言葉になってる」とおっしゃっていて。僕のリサーチの段階では、フィクションの部分が発見できませんでした。これが実話なのはすごいです。

オリンピックで実際に日本が金メダルを取った表舞台の裏にあったドラマで、語り継がれています。知る人ぞ知る話で、僕も知りませんでした。でも、またこうやって形になり、裏で支えている人たちにすごいドラマがあることを多くの人に知ってもらえる。素敵なお話に出会えたと思っています。


■【スキーの経験は】
小学生のころにやったことがある、くらいのかすかな記憶で。撮影に入る前に都内の室内スキー場で少し練習して、20年ぶりぐらいにしては少し滑れそうだから頑張ろうと思っていました。本編でスキー板は履きますし、スタートは実際自分たちでやっていたのですが、実際にはジャンプ台からは飛べないです、絶対に(笑)。

■【ジャンプ台で命綱を着けて撮影】
 最初は本当に怖くて震えていました。でも、ずっとバーに座っていると高さにも慣れてしまって。しかもこの役なので、『自分は飛べる』と勘違いするんです(笑)。最後には足をプラプラさせて座っているのを見て、西方さんたちが「よく怖くないね」と逆に驚いていました。

■【長野で1か月間の長期ロケは】
 僕は基本的に地方ロケが嫌いです。東京生まれですし、友達にも会えないので。でも今回はみんなで長野に1か月行きっぱなし。東京で仕事の時だけ往復8、9時間ぐらいかけて日帰りで。最初は長野1か月か、周囲に何もないし長いな、と思っていました。

でも、撮影は昼間なので早く終わります。しかも、ホテルのお風呂が22時までなので、ご飯を食べて21時に帰って、22時にはベッドにいる。東京ではあり得ない生活です。本を読んだり調べものもたくさんできたし、撮影が進むにつれて、どんどん体が元気になってくる。長期の地方ロケは嫌いな僕が、東京に帰りたくないと思うぐらい、長野、最高でした(笑)。


■【共演者・山田裕貴(聴覚障害のあるテストジャンパー・高橋竜二役)と小坂菜緒(唯一の女子高生テストジャンパー・小林賀子役)のこと】


裕貴は「田中圭24時間テレビ」に出てくれたり、共演したり、共通の友人もいるのでプライベートでもひんぱんに会っていましたが、久しぶりに芝居をして改めて真面目だと思いました。(小坂)菜緒ちゃんと(眞栄田)郷敦がすごく人見知りなので、彼らとコミュニケーションを取るのに、裕貴も一緒に盛り上げてくれて。

勝手なイメージですが、菜緒ちゃんは1人10代の女の子で怖かったと思うんです。僕は多分、少しうるさいおじさん。でも裕貴だと、うるさいお兄さんぐらいの感覚なので(笑)。一生懸命面倒を見てくれて、すごく頼りになりました。すごく難しい役でしたが、裕貴らしく難しいことを自分のものにしてやっていたから、いい形の仕上がりになっていると思います。

■【共演者・眞栄田郷敦(ケガのトラウマを抱えるテストジャンパー・南川崇役)のこと】
 初共演でしたが、すごくいい男です。真面目ですが、少し変わっています(笑)。筋トレが好きで、自分で作ったストイックメニューを冷凍して持ってきていました。でも食事に誘ったら来てくれて、すごく食べて(笑)。人見知りだからあまり話していないですが、彼のことがすごく好きになりました。


■【共演者・土屋太鳳(西方を支える妻・幸枝役)のこと】
 本当の幸枝さんは西方さんの年上で、明るくてチャキチャキしている感じの人です。太鳳ちゃんが僕の年上というのは無理があるので、今回は年下になっています。でも、彼女が幸枝さんでいる時は年下感がないというか、実際のご夫婦のように支えてくれて。夫婦の在り方や、支え方や支えられ方は、2人にしかわからないことがたくさんあるんだと改めて思いました。

幸枝さんは、優しいところと厳しいところのあるいい嫁。厳しいところは太鳳ちゃん本人が持っている芯の強さだったり、優しいところは本人の天然炸裂なところが相まって、すごく楽しかったです。


■【共演者・古田新太(テストジャンプコーチ・神崎幸一役)のこと】
 いちばん最初にテストジャンパーの全員を誘って食事に行く時、来てくれるかなと思いながら古田さんも誘ったら、来てくださって。本当に楽しそうにしてくれていました。古田さんは、撮影が早く終わると昼から飲んでいたりするので、そこに空いているテストジャンパーの子たちを連れて行って、すごく仲良くしてくださって。とにかくもう古田さんが楽しそうだったのが、うれしかったです。

 


たなか けい●1984年、東京都生まれ。2000年デビュー以降、映画やドラマ、舞台で活躍。18年の主演ドラマ「おっさんずラブ」で大ブレイク。現在、ドラマ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」(カンテレ)に出演中。9月スタート予定の「キワドい2人-K2-池袋署刑事課神崎・黒木」(MBS)が控える


MOVIE
「ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~」

監督:飯塚 健 脚本:杉原憲明、鈴木謙一 
出演:田中 圭、土屋太鳳、山田裕貴、眞栄田郷敦、小坂菜緒(日向坂46)、
濱津隆之、古田新太 ほか
(’20東宝)→近日公開予定

取材・文=高橋晴代

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright (c) 2024 KADOKAWA. All Rights Reserved.