
「野菜だより」編集部がおすすめする、家庭菜園でも育てやすい品種で、食べても美味しい、2種類のナスについて解説します。栽培のポイントもお見逃しなく!
おすすめ①「グリルでイタリア」
ソフトボール大のインパクト!
・育てやすくて実がたくさん採れる
・肉厚な果実をグリルで味わいたい

「グリルでイタリア」は迫力のある大きな丸ナス。果重は500gを超えます。ツヤのある紫色が美しく、果肉はきれいな白色しています。肉質がやわらかく、グリル、ソテーにするととてもおいしい食べ応えのあるナスです。
草勢が強くて育てやすく、5月に入って十分に暖かくなってから苗を植えれば、露地の家庭菜園でも簡単に育てられます。
おすすめ②「とろ~り旨なす」
とろけるような新食感!
・加熱調理すると、とろとろのやわらかさ
・育てやすくて、実がたくさん採れる

「とろ~り旨なす」は、編集部の畑で定番品種になっている、真っ白な中長ナスです。皮が薄くてやわらかく、肉質がなめらかなのが特徴、加熱するとビックリするほどのトロトロ感が楽しめます。
麻婆ナスをつくると、麻婆豆腐のような食感。おいしいナスです。長さ15cmくらいで収穫しますが、うっかりビッグサイズにしてしまっても、おいしく食べられます。
どちらも目標は1株から30果採り!
【栽培のポイント】
肥沃な土をつくって適期に苗を植える
定植前までに肥沃な土をつくっておきます。どちらのナスも実をたくさんつけるタイプですから、十分に根を張らせてのびのびと育てましょう。
定植の3週間くらい前までに、1m2あたり完熟堆肥を3kg、ボカシ肥料を300gほどすき込んでマルチを張っておきます。株間を60cmほどゆったりめにとって、植えつけ後しばらくはあんどんで囲んで養生しておくといいでしょう。
大きな実をたくさんつけさせたいので、生育初期には樹を大きく育てることに専念するのもポイントです。一般的なナスの栽培と同様、第1果は小さいうちに摘みます。その後、3本仕立てにして育てます。

実が採れ出したら、大きな実を採りたいところですが、最初の半月くらいは我慢して、やや小ぶりなうちに収穫します。樹への負担を減らし、樹が大きくなれば大きな実がどんどん採れるようになります。
また、追肥と水やりもポイント。ツヤツヤの大きなナスを収穫し続けるためには、十分な養水分が必要です。2週に1度のペースで、ボカシ肥料を株の周囲にまき、水をたっぷりと与えれば、樹を疲れさせることもなく、長期収穫が可能になります。
枝を支柱にしっかりと誘引しておくことも大事です。荷重に耐え、また、風に揺られて実が葉にこすれて傷がつくのも防げます。

「とろ~り旨なす」「グリルでイタリア」もプランターで簡単に育てられます。
30~40cm径の大きめのプランターを用意し、1株を植えます。
実が採れ始めたら、有機液肥を水やり代わりに与えながら栽培を続けましょう。露地栽培同様、最初のうちはこまめに収穫をして樹を丈夫に育ててください。

4月に入るとホームセンターに苗が並びます。定植適期は中間地では4月中旬から5月下旬です。
【+α情報】インドの定番トウガラシを家庭菜園で!その名も“インドジン・ウソツカナイ”

写真はトキタ種苗のトウガラシ「インドジン・ウソツカナイ」。インドではカレーの味付けに多く使われている品種のひとつです。料理は、ナスのグリルにトウガラシと肉そぼろカレーをかけたもの。家庭菜園でも育ててみてはいかがでしょう。
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