「立命館アジア太平洋大学(APU)」(別府市)を舞台とする別府短編映画プロジェクト第6弾「Veil」のプレミア上映会と舞台あいさつが5月10日、同大で開かれた。(大分経済新聞)
別府短編映画「Veil」舞台あいさつで登壇した毎熊さん、夏生さん、ジェシーさん、萩原監督(左から)
無意識のうちに人を傷つけてしまう「マイクロアグレッション(微細な攻撃)」がテーマ。恋愛に悩む大学生コータとヒジャブ(頭や体を覆う布)を着けたイスラム教徒の留学生プトゥリの出会い、異文化への偏見と理解、切ない恋と成長を描いた。
主演は玖珠町出身の夏生大湖(なつき・おみ)さん。毎熊克哉さん、ジェシー・プリシラさんが助演。学生や教職員100人以上がエキストラで出演した。映画「ブルーピリオド」などを撮影した萩原健太郎監督がメガホンを取り、20人を超える学生が撮影・制作スタッフとして参加した。
舞台あいさつには夏生さん、毎熊さん、ジェシーさん、萩原監督が登壇。萩原監督は「相手のベールの中を想像力を持って考えていくことが重要」とタイトルについて触れ、「APUの学生は、自分たちのバックグラウンドがある中でコミュニケーションを取り合っている。その姿が新鮮で、『国際的』という意味を考えた」と撮影時の思いを語った。
夏生さんは告白ができなかったコータの心情を説明し、撮影時に立ち込めた霧の裏話も披露。毎熊さんは「別府は映画に熱い街」、ジェシーさんは「もらった地獄蒸しプリンがすごくおいしかった」と話し、会場を沸かせた。最後に、主題歌を歌うシンガーソングライターのLeinaさんのミニライブで締めくくった。
「Veil」は別府ブルーバード劇場(別府市北浜2)で5月11日から上映する。