つい忘れがちで、気づいても見て見ぬフリをしがちなほこり掃除。ですが、花粉やハウスダストが気になる今こそ、気軽にすっきりできるほこり掃除術を教わりました。今回は、家の中のほこりがたまりやすい場所「忘れがちエリア」と、掃除を後回しにしないコツについてご紹介します。
教えてくれたのは▷中里愛子さん
クリンネスト2級認定講師。家事代行サービスCaSyのトップキャストとして主に掃除の分野で活躍。整理収納サポート「おうち+PLUS」も主宰。雑誌やwebなど、多くのメディアで掃除の監修を行なう。夫と娘、息子の4人家族。
ほこりの忘れがちエリアは「上・下・裏・隅」!
テレビの裏や家具のすき間、カーテンレールなど、視界に入りにくいほこりの掃除はほったらかし……。気づいても面倒くさくて、後回しにしがちです。
「ほこりを短時間でさっと取れて、面倒くさくない仕組みを、掃除のルーティンに取り入れてみませんか?まずはほこり取りグッズを定位置に用意し、そこをスタート地点にして毎回同じルートをたどります。『1分』と短めに掃除時間を設定して、できなかった所は別の日に回せばOK。ひっそりと積もったほこりがなくなると、部屋がぐっと清潔に。花粉が気になるこの時期、ぜひお試しください」
【編集部より】「1分」だけと決めれば、ハードルがグッと下がります!
毎日、丁寧に部屋全体のほこり掃除をする必要はありません。まずは1日1分だけ、もっと言えば、掃除機をかける前に1分だけやってみようという気軽な気持ちで生活のルーティンに組み込んでみてください。ほこり掃除のハードルがグッと下がりますし、それだけでもほこりが積もる可能性や舞い散るリスクを減らすことができますよ。
【上】
棚の上、扉や掛け時計の上、スイッチパネルやコードの上など、すべてのものの上には、確実にうっすらとほこりが積もり続けていると覚悟して!
【裏】
電子レンジなど静電気を放出する電化製品の裏や、いすの脚の裏など、いつもは目に触れない"裏のほこり"はふとしたときに舞い上がるので注意!
【隅】
壁と冷蔵庫の間やソファーの座面のすき間など、隅はほこりが集まるスポットです。放っておくとたまる一方なので、定期的にチェックを。
【下】
粒子が大きく、重たい花粉は下に落ちやすく、最もほこりがたまるのは家具や家電の下。柄が伸びたり、曲がったりする掃除用具を活用して!
アレルギーの専門家もほこり掃除をおすすめ
阪口雅弘先生
東京環境アレルギー研究所所長。麻布大学名誉教授。室内のアレルゲン物質とアレルギー性鼻炎、気管支ぜんそくの関係を研究。
毎日やらなくてもいいので短時間で効率よくほこり除去を
ほこりに含まれる花粉やダニなどのアレルゲン物質は、体に入ると鼻炎など、アレルギー症状の原因に。ほこりを吸い込まないようにするには、定期的な掃除が不可欠。ただ、掃除をすること自体、ほこりを舞い上がらせて吸ってしまう危険性も。掃除は短時間ですませ、しっかり拭き取る、吸着させるなど、舞い散らせない工夫も健康を守る大事なポイントです。
【編集部より】マスクをして、ほこりを吸い込むリスクを減らそう!
掃除をしているときが、もっともほこりを吸い込みやすいので、マスクをつけることをお忘れなく!
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ほこりは、ほっておいてもたまる一方です。見て見ぬふりをなくすには、ほこり取りグッズを定位置に準備することから、始めましょう!
撮影/大森忠明 イラスト/Hanna 編集協力/田中理恵 編集部コメント取材/松田支信