あまりに突然の別れ。YouTubeで話題のシングルファザーが突然死した妻について今も抱く後悔

  • 2022年7月27日
  • レタスクラブニュース



YouTubeでシングルファザーの日々を発信している「りゅーちゃんねる」のりゅーすけさん。妻のえいこさんが37歳という若さで突然死してしまい、当時2歳だった一人息子のそうまくんをシングルファザーとして育てています。そんな日々をYouTubeで配信したところ、動画総再生数1700万回以上を記録するなど大きな注目を集めることに。
そのりゅーすけさんが、突然死した奥さんについて今も後悔していることを教えてくださいました。

突然倒れた妻。まさかそのまま帰らぬ人になるなんて…





8月のある日のこと。家族三人で寝ていたりゅーすけさんは、えいこさんがベッドから落ちる「ドンッ」という音で目を覚まします。寝返りを打って落ちてしまったのかな? とベッドの脇を覗いてみると、そこにはうつ伏せになったまま動かないえいこさんの姿がありました。

りゅーすけさん「名前を呼んでも返事はなくて、とっさに仰向けにすると苦しそうな顔をしていました。次第に呼吸が止まりかけてきたので、慌てて隣の家にいる義母に電話をかけたんです。そのとき義母は電話に出なかったので、隣の家まで全速力で走りました」




その日、妻の実家にはたまたま看護師の義姉が泊まりに来ていたのです。
りゅーすけさんが救急車を呼び、義姉は倒れているえいこさんの心臓マッサージを続けました。救急車を待つ時間は恐ろしく長く感じられます。

20分ほどして救急車が到着し、病院に搬送されたえいこさん。先生に言われたのは「覚悟をしてください」という衝撃的な言葉でした。心臓は動き出したものの意識はなく、自発的に呼吸できない脳死状態であると告げられたのです。原因は不明のまま、えいこさんは入院することになりました。

りゅーすけさん「脳死状態と言われても、悪いように考えることはできませんでした。今日は病院に行ったら何を話そうかなとか、妻が好きな曲をかけてあげようとか、そんな事ばかりでした。排尿をしなくなり、体がどんどん浮腫んでいってしまったので、どうにかして尿を排出できないかな…なんて考えていました」




しかし2週間ほど経過し、多臓器不全に陥ったえいこさんは家族みんなが見守る中息を引き取ります。

りゅーすけさん「その瞬間のことはほとんど憶えていません。私は人前で感情を見せることはあまりない性格なのですが、あの時は生まれて初めてくらい人前で泣いてしまって…」

明日になれば仲直りできると思ってたけど…その明日は来なかった


今もりゅーすけさんの心に深く残っている後悔。それは、えいこさんが倒れる前夜、ちょっとしたケンカをしてしまったことだといいます。

普段はりゅーすけさんがそうまくんの寝かしつけをしているのですが、週に一度はえいこさんが交代することになっていたそうです。しかしそのときはしばらく交代してくれなかったそうで「今日も俺が寝かしつけるん? じゃあ俺はいつテレビを見たらいいん?」と思わず言ってしまったのです。

そのとき、えいこさんの顔色がスーッと変わりました。






実はえいこさんの姉は少し前に交通事故で夫を亡くしており、実家に泊まりにきている間だけでも励ましてあげたいと考えたえいこさんは、りゅーすけさんが寝かしつけをしている時間を使って頻繁に実家に通っていたのです。

そんなえいこさんの気遣いを知らなかったりゅーすけさんですが、そのときは「ごめんね」の一言が言えなかったといいます。
ケンカをしても次の日にはいつの間にか仲直りしてるのが当たり前の日常だったので、そのときもまた明日になれば普通に「おはよう」と言って朝が始まるのだと信じて疑わなかったのです。

夢うつつの中で聞いた「ママおるよ~」という最期の声





えいこさんが倒れる前夜、そうまくんが風邪をひきました。鼻が詰まって苦しくて眠れないらしく、抱っこして寝かしつけても1時間ごとに起きては泣いてしまいます。
えいこさんは日付が変わる頃に寝室にやってきて、そうまくんが起きるたびに交代で抱っこして寝かしつけていました。

りゅーすけさん「朝の6時過ぎに、グズる息子に対して『ママおるよ~』とお腹をポンポンしながら寝かせようとしている妻を見ています。妻が意識不明になる1時間前のことでした」

夢うつつの中で聞いた「ママおるよ〜」という優しい声がえいこさんの最期の言葉になったのです。

いつまでも消えない後悔。伝えられなかったたくさんの言葉





結婚して10年。寡黙で恥ずかしがり屋なりゅーすけさんは、妻のえいこさんに愛情をストレートに表わすことが出来ていなかったそうです…。
大切な言葉を言えないままの突然の別れ。振り返ってみれば結婚生活で我慢ばかりさせていたんじゃなか?と後悔の波が襲いかかってきたそうです。

りゅーすけさん「もしも妻が元気だった頃に戻れるなら、なんでもワガママを聞いてあげたいですね。行きたいところに行く、欲しいものをプレゼントしてあげる。無理をさせない。それと…いっぱい話がしたいです」

あまりに突然の別れで、伝えられなかったたくさんの言葉があるというりゅーすけさん。
果たして自分は、ある日突然大切な人を失ったときに後悔しないほどの言葉をおくることができているのだろうかと考えさせられます。

当時2歳だったそうまくんは今年5歳になりました。シングルファザーのりゅーすけさんはたくさんの人に支えられながら、今日も子育てに仕事に奮闘しています。

りゅーすけさん(りゅーちゃんねる):5歳の息子を育てるシングルファザー。原因不明の突然死で妻を亡くし、遺された息子との暮らしぶりを動画にしたYouTubeが話題に。著書に「私がシングルファザーになった日」がある。

文=宇都宮薫



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