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しめ飾り、この日に飾るのはNGって知っていますか? 鏡餅とセットで用意すべきモノとは?【年末年始、これだけは知っておきたい】

  • 2021年12月25日
  • レタスクラブニュース



今年も残すところあとわずかですね。
年始年末は大掃除、飾りつけなど昔ながらの習慣がたくさんありますが、何のためにするのかがあやふや、また今どこまで守るべきなのか…という方は多いのではないでしょうか。
そこで、「現代礼法研究所」主宰の岩下宣子先生に、縁起よく新年を迎えるための年末年始のしきたりとその意味を改めて教えてもらいました!

「古くから12月13日は『正月事始め』と言って、お正月の準備を始める日とされて来ました。一連のお正月行事には、”年神様を手厚くもてなす”という意味があります。その意味を理解して、新年の幸せと健康を運んでくださる年神様をお迎えしましょう」(岩下先生)


神様はキレイ好き。水回りと鏡餅を置く部屋だけでもピカピカに




本来なら、12月13日から計画的にお正月準備を始めるのが理想ですが、現代はクリスマスがあるので、25日を過ぎてからお正月準備を始めるのが一般的になってきました。
お正月準備といえば、「大掃除」と「お正月飾り」がありますが、新年に自分の家に年神様をお迎えするためにはどちらも欠かせません。

「年神様はとにかくキレイ好き。明るく清潔な場所にしかいらっしゃらないので、年末の大掃除は自分や家族のためではなく、年神様を迎えるために行うものです。家全体を掃除する時間がなければ、キッチンやお風呂、トイレなどの水回りと、鏡餅を飾る部屋(リビング)だけでもお掃除すると、気持ちよく新年を迎えられるでしょう」(岩下先生)


しめ飾りは聖域のサイン。大掃除前に飾るのはタブー!



お正月飾りと言えば、「しめ飾り(しめ縄)」「門松」「鏡餅」が一般的ですが、それぞれに意味と役割があります。
しめ飾りは、”神聖な場所”を表す印なので、必ず大掃除が終わってから飾りましょう。
いつ飾るかも重要で、9が付く日は「九松=苦が待つ」、特に29日は「二重苦」で縁起が悪いとされています。また、旧暦の月末にあたる30日と大晦日の31日は「一夜飾り」と言われ、一夜にして準備が整う葬儀に通ずるため、年神様の失礼にあたるので避けること。
これから飾る場合は、門松や鏡餅も含めて12月26~28日の間、それが難しい場合は30日に飾りましょう。


門松と鏡餅、どちらかが欠けたら神様が迷子に!?


 
門松には「神様を“待つ”」という意味が込められていて、鏡餅は年神様が宿る場所とされています。
松の枝には神様が降りて来るためのアンテナの役割があり、門松がないと年神様が迷子になってしまうそう!

「年神様は門松から入って来て鏡餅に宿ります。どちらかが欠けると年神様が行き場を失ってしまうので、門松と鏡餅は必ずセットで用意しましょう。もし門松を飾る場所がなければ、リースの松飾りや松の盆栽でも代用できますよ」(岩下先生)

最近の住宅事情では、本式の門松を飾るのは難しいので、略式でも本物の松を使っていればしっかり役割を果たしてくれるそう。
また、お正月飾りは地域によって飾る期間が異なり、関東は1月7日、関西は15日に取り外すのが一般的。
鏡餅を食べる「鏡開き」の日も、関東は1月11日で、関西では旧暦の二十日正月にあたる1月20日に行うところもあるので、お住まいの地域の習慣に合わせるようにしましょう。



教えてくれたのは
岩下宣子先生
「現代礼法研究所」主宰。NPOマナー教育サポート協会理事・相談役。30歳からマナーの勉強を始め、全日本作法会の故・内田宗輝氏、小笠原流・故小笠原清信氏のもとでマナーや作法を学ぶ。現在はマナーデザイナーとして、企業、学校、公共団体などで指導や研修、講演会を行う。『日本人なら知っておきたいしきたり大全』(講談社)、『40歳までに知らないと恥をかく できる大人のマナー260』(中経の文庫)など著書多数。近著に『相手のことを思いやるちょっとした心くばり』(三笠書房)。


取材・文=田辺千菊(Choki!)


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