テレワークで仕事をする機会が増えて、家族みんなが同じ空間にいる時間が劇的に増加。
みんなが集まるダイニングやリビングでずっと仕事をしていると、いくら環境を整えていても集中できない時ってありますよね。
オンライン会議や大事な電話など、外部の人との話し合いに集中したいときは、やっぱり別室に避難するのがおすすめ。
ドアを閉めれば、生活音もある程度シャットアウトできます。
そんなわけで、「我が家に快適なテレワーク環境をつくる方法」の2回めは、寝室や子ども部屋にサブのテレワーク室をつくるときのポイントと工夫を、1回めに引き続き、整理収納アドバイザーの橋口真樹子さんにうかがいました。
テレワークのプロが教えます▷橋口真樹子さん/整理収納アドバイザー
夫と大学3年の長女、高1の長男の4人家族。
著書に『ひと言かければ5分で片づく!子どものお片づけ』(青月社)、監修に『親が知っておきたい大切なこと1 自分から片づけるようになる整理整頓』(旺文社)。
防音性が高い寝室をサブのテレワーク室にする
オンライン会議など、話し合いに集中したいときは、ドアを閉めれば防音性が高い寝室を使うのがおすすめ。
生活音が気になりません。
◆Point◆パソコン近くの壁に向かってライトを当てると顔映りがよい
■机はミニマムで!会社と同じにしなくていい
「オンライン会議用に机を導入する場合、基本パソコンが置けるサイズでOK」と橋口さん。
パソコンがしまえる引き出しがあればなおよしとか。
■テレワーク小物をまとめておくと移動がラク
口紅、鏡、スマホスタンドなどオンライン会議に際して必要な小物は、ポーチにまとめておくと慌てない。
飲み物は水筒に入れて持ち運ぶと便利。
急な環境の変化に子どもが戸惑わない工夫3
■1▷子どもに鍵を渡し「家に入れない!」を防ぐ
「お母さんは家にいるけど仕事で『おかえり』っていえなくてごめんね」と朝の登校時に伝えて、自分で開錠してもらうのも手。
■2▷終了時間の見通しを子どもにも共有しておく
リビングのテーブルに子どもの好きなおやつとお母さんの書き置きがあれば、子どもは一安心。
会議の終了予定時間も書き添えて。
■3▷きちんと理由を添えて「お母さんはここにいる」とドアにも貼り紙をすれば安心
可能ならドアは完全に閉めず〝お母さんの気配〟が子どもに伝わるように。大事な会議や商談なら、時間のめどを伝えたうえで部屋への入室を控えてもらうお願いをしても。
子ども部屋を借りるのもあり
ドアを閉めれば静か。
また機能的で使い勝手のよい学習机がある子ども部屋はテレワーク場所に最適。
子どもが使わない時間帯であれば、ぜひ借りましょう。
◆Point◆資料を広げる仕事もスペースが広い学習机なら作業しやすい
■親しき仲にも礼儀あり。借りたら最後は元どおりに
子どもが小さくても〝プライベートな場所を借りる〟意識で。
子どものものを全部袋に入れ、使い終わったら元どおりに戻すのがマナー。
■webカメラをつければ部屋も顔まわりも高画質に
パソコンに搭載されたカメラよりも画質がよくなるwebカメラ。
マイクが内蔵されたものを選べば音質もよくなり、会議がスムーズに。
Wi-Fi環境がよくないとき、どうしたらいい?
■解決策1▷ルーターとパソコンを有線でつなぐ
無線より有線ケーブルのほうがネットワークは安定するので、オンライン会議のときだけでも有線でルーターとパソコンをつなぐのがおすすめ。
■解決策2▷ルーターとPCの間に中継器をつける
ルーターとパソコン間に中継器があると環境が安定する場合も。
コンセントに挿すだけの中継器は家電量販店で4000円程度が一般的。
教えて、テレワークの先輩!オンライン会議歴11年の橋口さんが「テレワーク、こんなときどうする?」の悩みに答えます!
オンライン会議歴11年の橋口さんに、Wテレワークでもお互い心地よく過ごす方法を聞きました。
■Q1.ずっといすに座っていると体がガチガチに……。ほぼ歩かない日もあります。(irohaさん)
A1.長時間座りっぱなしはよくないと実感します。意識的に時々運動、ストレッチ、あとは立って仕事をするのもいいかも。(橋口さん)
時々休憩してテレビを見ながらストレッチ
30分仕事したら3分ストレッチなど、自分なりの仕事⇄ストレッチルールを決めると下半身劣化が予防できる。
青竹を踏みながら仕事するとさらによし
キッチンカウンターなど、机より高い場所にパソコンを置き、立ったまま仕事をすると腰、肩、首への負担が減る。
■Q2.「どちらが静かな寝室をテレワーク場所に使うか」で夫ともめました。夫との小さなケンカが増えるのがストレスです。(ありさん)
A2.「スマホのカレンダーアプリで予定を共有しましょう。お互いの予定が見渡せて、譲り合いやすいです。(橋口さん)
あしたの予定はこうだよね、と直接確認を!
薄い緑の帯がオンラインのアポ。
「テレカン」のあとは「妻ZOOM@寝室」のように人と場所を記入。
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まさかのスペースをうまく活用している先輩方。
大きな書斎がなくても、家族がみんな家にいても、お互いじゃませず居場所を見つけられます!
(編集部 神岡)
<レタスクラブ20年11月号より>
撮影/林 ひろし 編集協力/宇野津暢子 デザイン/Beeworks