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実は機能素材の“GORE-TEX”は種類がいっぱい。用途に合わせて賢く選ぼう

  • 2024年5月23日
  • Gizmodo Japan

実は機能素材の“GORE-TEX”は種類がいっぱい。用途に合わせて賢く選ぼう
Image: Midjourney

キャンプや登山をしている人であれば、一度はお世話になっているはずの「GORE-TEX」。優れた防水性と防風性で、着用者の体を風雨から守ってくれる高機能素材です。アウトドア用のシューズやウェアだけでなく、ビジネスシューズやスニーカー、コートなどにも採用されているので、梅雨の時期に愛用しているという人も多いかもしれません。

GORE-TEXファブリクスの構造

Photo: GIZMODO GORE-TEXファブリクスを支えるメンブレンの元になる「蛍石」

「GORE-TEX」とはゴア社が提供するブランド名。生地のことはGORE-TEXファブリクスと呼ばれ、その生地が採用された製品のことをGORE-TEX プロダクトと言います。GORE-TEXファブリクスの優れた防水・防風・透湿性を支えているのが、生地と生地の間にあるメンブレン。「蛍石」という天然の鉱石から作るePTFE(延伸ポリテトラフルオロエチレン)という素材が元になっています。

「GORE-TEX PRO」シリーズ

Image: GORE-TEX

で、このGORE-TEXファブリクス、実は一種類ではないんです(どれもこれも「GORE-TEX」と呼んでしまいがちですが)。

たとえば、より過酷なアウトドア環境での着用を想定したより丈夫で高い耐久性を持つ「GORE-TEX PRO」というものがあります。一般的なGORE-TEXファブリクスは、織物の表地、メンブレン、編物の裏地という3層構造になっていますが、GORE-TEX PROの場合は耐久性を高めるために裏地も織物になっています。

さらに、GORE-TEX PROには、以下の3種類があります。

強靭性を高めた「GORE-TEX PRO most rugged technology(モスト ラギッド テクノロジー)」 透湿性を高めた「GORE-TEX PRO most breathable technology(モスト ブリーザブル テクノロジー)」 ストレッチ性を備えた「GORE-TEX PRO stretch technology(ストレッチ テクノロジー)」

GORE-TEX PRO プロダクトを作るメーカーは、この3種類のテクノロジーを組み合わせて1つの製品を作ることができるのだそうです。ユーザーの極めてニッチな要望にも応えることができる話ですね。

軽量でコンパクトに収納できる「GORE-TEX PACLITE®」

Image: GORE-TEX 2.5層構造が特徴の「GORE-TEX PACLITE®」。コンパクトに収納できる特徴がある

一般的なGORE-TEXファブリクスは表地、メンブレン、裏地の3層構造ですが、「GORE-TEX PACLITE®(パックライト)」は、裏地の代わりに特殊コーティングを施した2.5層の素材です。GORE-TEX PACLITE プロダクトは防水性、防風性を備えながら、とても軽くしなやかで、コンパクトに収納することができます。旅行や出張のお供にしやすいプロダクトだと言えるでしょう。素材裏面に凹凸状の耐摩耗加工を施した「GORE-TEX PACLITE® PLUS」という素材もあります。インナーと合わせたときの滑りが良く、楽に脱ぎ着ができるのも特長です。

まだまだありますよ!

雨天時のアクティビティには「GORE-TEX Active」

Image: GORE-TEX 「GORE-TEX Active」は3層構造であるものの非常に薄く軽い。雨の中でのアクティビティに向いている

「GORE-TEX Active(アクティブ)」は一般的なGORE-TEXファブリクスと同じように、表地、メンブレン、裏地の3層構造ですが、とても薄い表地と軽量なメンブレン、そして裏地には「GORE C-KNIT Backer(シーニット バッカー)」という薄く軽量で柔らかい生地が採用されています。 極めて優れた透湿性を備え、雨の中でのランニングやサイクリングといった激しい有酸素運動をするときに適したファブリクスです。

メンブレンを表面にした「GORE-TEX SHAKEDRY™」

Image: GORE-TEX 「GORE-TEX SHAKEDRY™」はほかのファブリクスとは違って、挟まれたメンブレンを表面にしたファブリクス。これによって持続的な撥水性をもたらす

「GORE-TEX SHAKEDRY™(シェイクドライ)」は、とてもユニークなファブリクス。表地がなくメンブレンがプロダクトの表面になります。メンブレン自体が疎水性を持っているので、持続的な撥水性が叶うのだそうです。GORE-TEX SHAKEDRY™プロダクトの表面で水は粒状になり転がり落ちます。雨が止んだときには、プロダクトを少し振るだけで水を振り落とすことができます。だから“シェイクドライ”なんですね。2層構造のおかげで、透湿性が高く軽量なのも嬉しいポイントでしょう。

シューズにもGORE-TEXファブリクスを採用

Image: GORE-TEX

ここまで紹介してきたGORE-TEXファブリクスは、アウターウェア用のもの。シューズについては、ブーティ型のメンブレンが用意され、それを各メーカーが自社のアッパー素材と組み合わせてシューズを作ります。アッパー素材や接着剤および接着技術によっては、ゴア社が求める透湿性をクリアできず、製品作りがやり直しになることも。GORE-TEX プロダクト作りの道はなかなか険しいんですね。

Image: GORE-TEX 「GORE-TEX SURROUND®フットウェア」は全方向から湿気を逃す構造のため、雨に強いだけではなく、蒸れ知らず

通常の「GORE-TEXフットウェア」とは別に、「GORE-TEX SURROUND®(サラウンド)フットウェア」という名前のついたプロダクトがあります。足のあらゆる方向から湿気を逃す構造が採用されたもので、靴底には開口部が設けられています。ほぼ終日履くことになるビジネスシューズでも、GORE-TEX SURROUND® プロダクトであれば、 雨に強いうえに最も高い透湿性基準を満たすため、安心かつ快適というわけです。

フィット感抜群&速乾性に優れた「GORE-TEX INVISIBLE FIT フットウェア」

Image: GORE-TEX とくにランニングに適した「GORE-TEX Invisible Fitフットウェア」

さらに、フィット感を重視した「GORE-TEX Invisible Fit(インヴィジブル フィット)フットウェア」というものもあります。GORE-TEX、多彩です!

GORE-TEX Invisible Fitフットウェアにはブーティタイプのメンブレンは採用されておらず、シューズのアッパーに直接GORE-TEX ファブリクスを接着する構造になっています。また、通常のGORE-TEX フットウェアと比較して空気の隙間がなくなるため、速乾性も向上しているそうです。さらに、ブーティ構造と比べると重量は約18%減り、 折り目や縫い目による擦れもなくなっています。ランニングなどのアクティビティ用のシューズにぴったりなテクノロジーですね。

Image: GORE-TEX

「GORE-TEX」といえばとにかく防水のイメージがありますが、防風性と透湿性に特化したテクノロジーもあります。それが、「WINDSTOPPER® プロダクト BY GORE-TEX LABS」です。防水性を必要としないレベルにドライで風の強い日のために設計されたもので、高い防風性と透湿性に加えて、耐水性も備えています。風さえなければ暖かい日って案外ありますし、風を防ぐことでランニングやサイクリング中の汗冷えを回避したりもできるので、結構いろいろな場面で活躍してくれるはずです。

アウトドアはもちろん、日常を快適に過ごすサポートもしてくれるGORE-TEXプロダクト。今度購入するときは、どんな種類のものなのかもチェックしてみてください。

Source: GORE-TEX

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