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実は生でも食べられる! お手頃野菜「小松菜」でごちそうを おかず、焼きうどん…簡単6レシピ

  • 2024年5月22日
  • CREA WEB

 料理を「作らない・作れない」ことに罪悪感を持っている人に贈る、フードライター・白央篤司さんの金言&レシピ。

 どんなものであれ、作ろうと思ったそのこと自体が尊い。今晩はひと品、作ってみませんか?


小松菜を使ってみよう


お手頃価格が嬉しい小松菜。

 今回のテーマは「小松菜を使ってみよう」です。

 食材の値上がりが続く中、小松菜は手頃な値段をキープしてくれているありがたい存在。カルシウムやたんぱく質も含む、緑黄色野菜のひとつです。アクが少なく、いろんな料理に合わせやすいのもいいところ。

「使ったことがない」という人も多いようなので、今回のコラムをきっかけに身近な存在にしてみませんか。

「罪悪感撲滅」シリーズらしく、レトルトなどに「ちょい足し」してみようという提案から始めていきたいと思います。

食感をよみがえらせるには?


買ってきたばかりの小松菜。

 まずは、買ってきたら最初にやってほしいこと。

 冷水に20分ほど浸けましょう。全体が浸からなくてもいいです。こうすることでシャキッとした、よい食感がよみがえります。


使うときは根本を切り落とす。

 使うときは根本のところを切り落とします。内側に土が残っていることもあるので、水で洗って、水気をよく切ってから調理します。

レトルトにちょい足しで栄養バランスアップ


細かく刻んで水を加えてレンジで加熱。

 最初は「ちょい足し」から。小松菜ひと株を6〜7ミリ幅に刻んで、レンジ可の容器に「水 小さじ1」と一緒に入れて、500Wで1分ほど加熱しておきましょう。

 これでもう、あれこれちょい足しできます。


トマトクリームのレトルトスープに小松菜をちょい足し。

 カップスープやレトルトスープ、レトルト春雨やインスタントラーメン、あるいはチャーハンやパスタにと、広く加えられますよ。こんなことでも栄養バランスはよりよい方向に整えられます。

 写真はトマトクリームのレトルトスープ。よく合いました。ポタージュ系やミネストローネに加えるのもいいですね。あるいは、カップ味噌汁に足すのでも。

小松菜と油揚げの煮びたし


小松菜の茎は4センチ長さに、葉は2等分に切る。

 小松菜といえば、代表的な料理のひとつが「油揚げとの煮びたし」です。めんつゆを使って、手軽に作ってみましょうか。

■材料(2人分)

・小松菜:100g
・油揚げ:1枚
・めんつゆ(3倍濃縮):大さじ2と1/2
・水:200ml

 茎は4センチ長さに切って、葉のところは2等分に切ってください。


油揚げ1枚を20等分にする。

 油揚げはこんな感じで切り分けてください。ざっと1枚を20等分、なんていうと逆に分かりにくいかな。短冊切り、とも呼ばれます。

※もし、油揚げを触ってベタベタするようであれば、キッチンペーパーで両側からしっかりはさんで、余分な油を吸わせてから切ってください。


フライパンに茎と油揚げ、水、めんつゆを入れて中火にかける。

 フッ素加工のフライパンに茎と油揚げ、水、めんつゆを入れて中火にかけます。ぐつぐつと沸いてきたらフタをして1分30秒ほど煮ます。


ぐつぐつと沸いてきたらフタをして1分30秒ほど煮る。

 ポイントはしっかり煮えてきてからフタをすること。じっくりと蒸し煮にして、油揚げに味を染ませます。

 1分30秒経ったらフタをあけて、小松菜の葉を加えてください。葉はすぐ火が通るので、全体を菜箸でよく混ぜたらもう完成です。


「小松菜と油揚げの煮びたし」完成!

 あれば、仕上げにごまをふるのもおすすめ。食べ飽きない一品になりますよ。

卵でとじてどんぶりにしても


溶き卵を加える。

 煮びたしを作ることに慣れてきたら、溶き卵を加えて「卵とじ」にしてもおいしいです。最後に葉を加えるとき、溶き卵1個分を一緒に加えて、1分ちょい加熱すればOK。


「小松菜と油揚げの煮びたし」を卵とじに。

 このままごはんにのっけて、どんぶりにしてもおいしいですよ。海苔などがあればちぎってのせると、さらにおいしい。

食パンにのっけて


「小松菜としらすのトースト」。

 小松菜、洋風でもいけるんです。

 細かく刻んだ小松菜を、同量程度のしらす(または、ちりめんじゃこ)と混ぜて、マヨネーズを適量ぬったパンにのせ、オリーブオイル少量を全体にかけてオーブントースターで2〜3分加熱すれば完成。朝食や軽食におすすめです。

 全体をマヨネーズで和えてサンドイッチにするのもいいですね。小松菜とじゃこ、パスタと合わせてペペロンチーノ風にしてもおいしいですよ。

大ぶりにちぎってサラダに


サラダにしても美味。

 小松菜、実は生でも食べられます。

 ただ香りに個性があるので、水に浸けてシャキッとさせたものをまずかじってみてください。気にならないようなら、葉と茎を食べやすい大きさにちぎってサラダに加える、なんて使い方もできます。

 上の写真は大ぶりにちぎった小松菜を、ハニーマスタード風味のサラダチキンと一緒に、オリーブオイル&ビネガー少々で和えたもの。好みのドレッシングと和えるのでも、もちろん構いません。

小松菜とちくわの焼きうどん風


「小松菜とちくわの焼きうどん風」。

 最後に、しっかり1食になるレシピを紹介します。「小松菜とちくわの焼きうどん風」、フライパンに材料を入れたら、ほぼ放っておける作り方ですよ。

■材料(1人分)

・小松菜:100g
・ちくわ:小さめ2本(80g)
・うどん(ゆで):1玉
・めんつゆ(3倍濃縮):大さじ2
・水:100ml


フライパンに材料を入れて中火に。

 フッ素加工のフライパンにうどん、4センチ長さに切った小松菜、輪切りにしたちくわ、めんつゆ、水を入れて中火にかけます。ぐつぐつと沸いてきたら、フタをして2分煮てください。

 2分経ったらフタをあけて火を強め、さらに2分ほど加熱して水分を飛ばします。ときおり全体を混ぜてください。水分が大体飛んだら、お皿に盛って完成です。こしょうや黒こしょうをふってもおいしい。

 ちくわも値段が手頃で嬉しい食材ですね。ちくわ・小松菜・うどんはたんぱく質、緑黄色野菜、炭水化物のトリオでもあります。どれも生きていく上で欠かせない栄養素。手頃な食材を使いつつ、栄養バランスも意識していきたいですね。

 春から自炊を始めた方々、うまいこと続いているでしょうか?

 本連載のバックナンバーも時間があるとき、ぜひ読んでみてください。

 ではまた、来月。


白央篤司(はくおう あつし)

フードライター。「暮らしと食」をテーマに、忙しい現代人のための手軽な食生活のととのえ方、より気楽な調理アプローチに関する記事を執筆する。近著に、卒業間近の美大生、就職したばかりの青年、保護犬猫60匹と暮らす女性、日本に暮らす韓国人男性、奥さんを亡くしてひとり暮らしの85歳の男性……などなど、18人の「きょうの鍋」と個人史を追ったノンフィクション『名前のない鍋、きょうの鍋』(光文社)がある。
https://hakuoatsushi.hatenablog.com/

文・撮影=白央篤司

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