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京都・木屋町のレトロカフェ「喫茶ソワレ」で宝石のように輝くゼリーポンチやクリームソーダを♪

  • 2023年4月5日
  • ことりっぷ


京都にある「喫茶ソワレ」は戦後まもなくオープンし、ときの文化人や芸術家のサロンとして賑わったカフェ。その面影は、今も店内を飾る絵画や装飾などのインテリアに残ります。幻想的な青い光に満ちた空間で、50年以上も愛されているゼリーメニューやコクのあるコーヒーをゆっくりと味わってみませんか。
「喫茶ソワレ」へは京都駅からバスで約20分の四条河原町で下車、四条通から高瀬川に沿った木屋町通を北に曲がるとすぐです。
ドアの左には、大正から昭和にかけて活躍した伯爵歌人・吉井勇の自筆の歌が掛けられています。
『珈琲の 香にむせびたる ゆうべより 夢みるひとと なりにけらしな』
コーヒーの香りに包まれたソワレで、夢見るような時間を過ごしたのかもしれませんね。
店内はフランスの田舎の教会をイメージしたBGMのない静かな世界。青い照明は、創業者の友人であり染色家でもある上村六郎の「女性が美しく見え、男性は若々しく見える」とのアドバイスによるものだそう。
ソワレといえば、甘いタッチの美人画で一世を風靡した東郷青児の名があげられます。創業者と親交があったことから、店のコースターや食器、ショップカードにもそのイラストが使われているので要チェックですよ。
また、店内に施されている彫刻は、創業者の釣り仲間でフランス留学の経験がある池野禎春の手によるもの。壁際の席に座ったら、部屋をぐるりと取り囲むブドウの彫刻にぜひ注目を。一粒一粒の瑞々しさに驚くかもしれません。
当時の名だたる著名人らが持てる技を出し合って創り上げたソワレですが、創業当時は紳士の集う場でした。そこで、「若い女性にも来て欲しい」との願いから「目でも楽しめるもの」として誕生したのがゼリーメニューなのです。
サイダーに5色のゼリーとキウィが漂い、レモンとサクランボが添えられた彩りのよいゼリーポンチは、1975年頃からメニューに登場。50年近くたった今でも色あせることなく大勢の人を魅了し続けています。
最近話題の懐かしのカフェメニューのひとつでもあるクリームソーダ。ソワレのものは、見た目だけではなく、味もレトロ。100年以上変わらない昔ながらの製法で製造されている神戸の地サイダーが使われており、軽く爽やかでキレのよい風味が特徴です。
フレーバーはオレンジやレモン、スカイブルーなど6種類がそろい、グラスには東郷青児のイラストが施されているので、こちらも見逃さずに。
さて、吉井勇が歌に詠んだコーヒーというのも気になりますね。ソワレのブレンドはコクのあるしっかりとした風味。ミルクや砂糖との相性もよく、昔ながらのコーヒーらしさを大切にした一杯です。
また、春になると窓に映る満開の桜や、爽やかな若葉が目を楽しませてくれるので、春色のケーキとコーヒーでくつろぐのもよさそうです。きっと、コーヒーの香りに包まれた夢のような時間が過ごますよ。

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