風味豊かで爽やかな味わいが注目を集め、ますます話題のクラフトコーラ。ローカルの小さな工房から大手飲料メーカーまでが製造に参入し、その勢いは日本全国に拡大中。
そんなクラフトコーラのパイオニアが、東京・下落合に総本店を構える伊良（いよし）コーラです。
「コーラ小道」と名付けられた、神田川沿いの遊歩道に建つクラフトコーラ専門店「伊良コーラ総本店下落合」。そこにはかつて、和漢方職人・伊東良太郎の営む「伊良葯工（いよしやっこう）」がありました。
伊東の孫にあたる、伊良コーラ代表・コーラ小林さんが、祖父の屋号とクラフトマンシップを受け継ぎ、和漢方の工房を改装して作ったのが「伊良コーラ総本店下落合」。随所にコーラ小林さんのこだわりが感じられる、居心地の良い空間です。店内では、併設された工房で作られた、できたてのクラフトコーラを飲むことができます。
コーラ小林さんが移動販売車「カワセミ号」を作り、2018年7月に東京・青山ファーマーズマーケットでクラフトコーラの移動販売を始めたのが「伊良コーラ」の始まりです。
2020年2月にオープンした「伊良コーラ総本店下落合」では、ロゴのモチーフであるカワセミがあちこちに配され、出迎えてくれます。鳥でありながら、水中に飛び込んで魚を捕るカワセミの姿は、「手作りできない」「体に良くない」という、「コーラ」への既成概念を打ち破ろうとする、伊良コーラのフィロソフィーにも重なります。
クラフトコーラとは、一般的には「コーラナッツ（コーラの実）から抽出した液を使い、スパイスや柑橘類、ハーブなどを加えて手作りされる飲料のこと」とされています。
伊良コーラのクラフトコーラには、シナモン、カルダモン、クローブをはじめ、12種類以上のスパイスを使用。また、クラフトコーラに欠かせないコーラの実は、ガーナなど西アフリカ産を中心に各国の厳選したものを使用しているそう。
「コーラって、すごくハッピーな飲み物だと思っているんです。」と語る、コーラ小林さん。コーラ小林さんは、元々コーラマニアで、世界中のコーラを飲み歩き、「究極のコーラを作りたい！」と思い描いていたといいます。試行錯誤を繰り返し、コーラ作りを続けて2年半が経った頃、祖父の遺品である和漢方の資料や道具を眺めていたコーラ小林さんは、それらをコーラ作りに生かせるのではないかとひらめきました。そのアイデアによって、ついに伊良コーラのクラフトコーラが完成。2018年7月から青山ファーマーズマーケットにて移動販売車「カワセミ号」でクラフトコーラの販売を始めると、またたく間に人気を博し、その後2020年2月には路面店「伊良コーラ総本店下落合」を開店させました。2021年4月には、渋谷のキャットストリートに、2号店である「伊良コーラ渋谷店」をオープンさせ、伊良コーラファンを増やし続けています。
そんなコーラ小林さんに、コーラ作りへの思いを伺いました。
「クラフトコーラを作ることこそが自分の生業であり、ライフワークだと思っています。伊良コーラとしては、今後もよりおいしく価値のあるものを作り出して、日本だけでなく世界に広げていきたいですね。」
クラフトコーラを飲んでほしいのは、特にハレの日だそう。「例えば結婚式などの特別な日に飲んだり、贈り物にしたり。人生の幸せな瞬間にそばにあるような飲みものになってほしいと思っています。」
シロップ1：炭酸3の割合で割って、適量の氷とスライスレモンを添える、スタンダードな飲み方もいいけれど、いろいろな飲み方ができるのもクラフトコーラの魅力の一つ。
伊良コーラのクラフトコーラ「魔法のシロップ」を使ったアレンジメニューを教えてもらいました。
魔法のシロップとミルクの組み合わせが斬新な、伊良コーラおすすめの「MILKOLA®（ミルコーラ®）」。スパイスの香りと爽快感は残しつつ、ミルクのまろやかさが加わります。魔法のシロップ１：牛乳２：炭酸１の割合で割ったら適量の氷とスライスレモンを添えてできあがり。
魔法のシロップ1：ウイスキー1：炭酸2の割合で割ります。適量の氷とスライスしたライムを添え、ブラックペッパーをひと振りすれば、スパイシーで上品なコークハイに。
お好みのアレンジで、色々な飲み方を楽しめるのもクラフトコーラの魅力の一つ。
伊良コーラのシロップとレシピで、クラフトコーラをもっと楽しんでみてくださいね。
