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海野和男のデジタル昆虫記

オリンパスデジタルカメラの歴史

オリンパスデジタルカメラの歴史
2021年02月28日

 自主製作のオリンパスデジタルカメラの歴史について語った20分ほどの動画を製作しました。
また昨日からCP+2021プレミアムトーク 海野和男『OM-DとTGシリーズで撮る昆虫写真』が公開されています。是非ご覧下さい。60分間のトークです。
オリンパスのデジタルカメラは1998年の10月使ったCAMEDIA C-1400XLというカメラでレンズ交換のできない一眼レフカメラでしただった。オリンパス初のデジタルカメラはその2年前C-800Lというカメラで、81万画素で128,000円。ニコン初のデジタル一眼レフは1995年に富士フイルムと協同発売したE2で、130万画素で110万円〜140万円ほだった。C-1400XLの記事をCapaで頼まれて、98年10月に沖縄で撮影。そのためにノートパソコンを購入したり旅費は出なかったので、大幅赤字の取材だったが素晴らしい成果を上げることができた。このカメラで初めて写真を撮った瞬間に、これからはデジタルしかないと確信した。この記事で良い印象を持っていただき、様々なオリンパスのデジタルカメラのテスト撮影をしてきた。
2000年8月に発売されたC-2100 Ultra Zoomは順光角から380mm相当の望遠まで撮れる素晴らしいカメラで、クローズアップレンズ(マクロコンバーター)をつけっぱなしにしていた。撮像素子が小さいので広角側では少し絞ればクローズアップレンズをつけていても1mぐらいまではピントが合い、望遠にすればかなりのアップの写真が撮れたのだ。
2000年11月にはCAMEDIA E-100RSというカメラが発売された。150万画素だが世界ではじめて15コマ/秒という高速連写を可能にしたカメラだ。今でいうオリンパスのプロキャプチャーモードの原点はこのカメラにある。シャッター半押しの間の画像が記録される機能だ。E-100RSについて書いた記事はこちら
2000年10月にはCAMEDIA E-10が発売される。400万画素で画質は素晴らしかったが4倍ズームでちょっと物足りない。翌年12月には E-20になり、500万画素になった。E-20について書いた小諸日記の記事はこちら
レンズ交換式カメラはいつ出るのかと楽しみにしていたがそれは2003年10月になった。その素晴らしい色に感嘆した。空の青が素晴らしい。これはコダック社製のCCDのなせる技でもある。このカメラの最大の利点は、撮像素子にゴミがつかないことだった。撮像素子を震わせてゴミを落とす。それまで使っていたニコンやキャノンの一眼レフでは今見ると画像はゴミだらけである。
しかしせっかくフォーサーズ規格という撮像素子の小さいカメラなのにその特性は十分には活かせず、レンズは性能は最高だがフルサイズ並みに大きかった(まあ当時はフルサイズカメラはなかったのだが・・)。マクロレンズも1/2×までしかいかない。35mm相当で等倍にいけば良いと考えたのだろうがで、そのあたりがオリンパスのデジタル一眼レフがつまずいた原因と思っている。
2006年2月に出たE-330は、ライブビューを世界で初めて搭載、昔のPENFというフィルムカメラを思わすミラー構造が面白かった。このカメラはローアングルでの撮影が得意だった。アカエリトリバネアゲハなどの自信作を生み出した。
その後小型化に舵を切り 2005年秋に出たE-500は、435gの小型ボディとなった。その後もさらに小さくなった400gをきる製品を発売した。この中では2009年3月に発売されたE-620はとても好きなカメラだった
2007年11月には一眼レフのE-3が登場。E-1から4年たってのモデルチェンジだ。しかし2006年にはニコンのD200などの素晴らしいデジタル一眼レフが出ていたので、遅きに失したし、性能的にも今ひとつだった。けれどオリンパスファンとしては待ちに待った一眼レフだった。
2009年7月にはミラーレスのE-P1が登場。ミラーレス時代の幕開けを切った。
2010年10月に発売されたOLYMPUS E-5は、まだかまだと言われてようやく発売されたオリンパス最後のミラー式デジタル一眼レフカメラだ。当時はまだまだデジタル一眼レフカメラでないとだめ言う人も多かった。確かによく写るが、ミラーレスカメラがもう出ているわけで、この時にE-M1のようなカメラが出ていたらと思う。
そしてまず2012年3月にOLYMPUS OM-D E-M5が出た。これでオリンパスのデジタルカメラは本来の小型軽量高性能のマイクロフォーサーズならではの進化を遂げた。
2013年10月にはOLYMPUS OM-D E-M1が登場。シャッターはSAFなら秒10コマ。2014年6月にはにはTG-3 Toughというコンパクトカメラが出た。このカメラにはぼくの要望もあり、深度合成モードが搭載された。このカメラは自然観察者に大人気で、現行機種はTG-6である。この深度合成モードはその後のE-M1シリーズにも搭載され今に至っている。E-M1を初めて使った時に書いた記事はこちら
2017年にOM-D E-M1 Mark IIにはシャッター押す前の画像を残せるproキャプチャーモードが搭載実に100RSが2012年に世界初で搭載した機能が甦ったのだ。しかも極めて軽快な動作を伴っていた。そして昨年2020年2月にはOLYMPUS OM-D E-M1 Mark IIIがでて、さらにブラッシュアップされた。
オリンパスデジタルカメラの歴について語った20分ほどの動画をご覧下さい。

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