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『2時間飛ぶと120万円!?』遭難のお金の話を聞いてわかった、登山者がやるべきコト

  • 2019年8月22日
  • YAMA HACK

捜索費用

頂上からの景色や色とりどりの植物など、登山にはたくさんの魅力があります。しかし、同時に誰もが遭難する可能性を秘めています。今回は遭難してからでは遅い「遭難に関するお金の話」。きちんと準備をしておかないと、とんでもない経済的負担を抱えてしまうことになるかもしれません。

アイキャッチ出典画像:PIXTA(編集:YAMA HACK編集部)

遭難すると、かなりお金がかかる場合があるらしい・・・

遭難
出典:PIXTA
たくさんの魅力がある登山ですが、必ずそこに潜んでいるのが遭難のリスク。

あなたは遭難したら、いくらくらい捜索費用がかかるか知っていますか?さっそくですが、遭難事例を見てみましょう。

今回は、日本で唯一の山岳遭難対策制度を運営しているjRO(日本山岳救助機構合同会社)代表の若村さんにご協力いただき、実際の遭難事故にかかった費用やjROの補填金(捜索にかかったお金を補填するお金)を事例別に解説していただきました。

事例①:発見されなかった場合・・・

遭難事例
作成:Takamasa


※1)jRO会員の捜索・救助にかかった費用実費を補う金額。現在の上限金額は550万円(2019年8月時点)




※2)遭難者が見つからない場合、7年間は死亡とみなされないため、遺族年金の支給や死亡保険を受け取ることができません。

どうしてこんなにも費用が高くなるの?

遭難 救助
出典:PIXTA
もちろん毎回330万円かかるわけではありませんが、今回のように捜索が長期に及んだ場合は捜索費用が高額になってしまうのです。(jROの過去実績だと、平均40万円くらいだそう)

どんなことにお金がかかっているのか、まずはどのように遭難者の捜索が行われるのかを見ていきましょう。
遭難捜索の流れ
作成:YAMAHACK編集部
山での遭難が発生した場合、まず家族の要請を受けて警察などの公的機関が一次捜索を行います。この時の捜索費用は、原則無料(正確にいうと、税金を使った捜索※2)。
※2)一部有料化も検討されています。
民間の捜索は有料で、捜索の規模や期間によって金額が変わります。基本的には公的機関の後ですが、人命優先で捜索方針によって一次捜索から参加することも。

以下の内容は、具体的な費用の一例です。
遭難捜索に関わる主な費用
作成:YAMAHACK編集部
当然ながら、捜索が長引くと捜索費用もかさむため、人命と経済的負担の観点の両方から考えても、遭難したらできるだけ早く見つけてもらうことが大事です。

スムーズな捜索のために自分ができること・それは少しでも自分の「足跡」を残しておくこと。それが早期発見、早期救助へとつながります。

でも、遭難ってそんなに起こるものなの?

遭難 捜索 ヘリ
出典:PIXTA
実際に自分が遭難をしないとなかなかイメージしにくいかもしれませんが、山での遭難は起きています。

警察庁が発行した『平成30年における山岳遭難の概況』によると、平成30年の山岳遭難発生件数が2,661件で遭難者は3,129人です。これを1日あたりにならしてみると…

○1日に約7件の遭難が発生!

○1日に約8.6人が遭難している!

ということになります。
実際は日によって、遭難件数・遭難者数ともにバラツキがあります。
原因を見てみると、道迷いや転倒などさまざまで「危ない岩場に行かないから安全」「低い山だから平気」ということはなさそうです。反対に、登山をする誰もが遭難する可能性を秘めていると言えます。

【実例紹介】もしも遭難したらどれくらいお金がかかるの?

遭難 ヘリ
出典:PIXTA
もう少し、他の遭難事例を見てみましょう。

事例②:比較的早く発見された場合…

遭難事例
作成:Takamasa







事例③:捜索に○○を使った場合

遭難捜索事例
作成:Takamasa









早期発見のためにできることとは…?

遭難 悲しみ
出典:PIXTA
これだけの請求がくるとなると自分が困るのはもちろん、忘れてはならないのが残された家族の負担。

平成30年度の遭難死亡・行方不明者数は342人(警視庁『平成30年における山岳遭難の概況』)。遭難者の約10人に1人が行方不明もしくは、亡くなっています。万が一、保険や山岳遭難対策制度に入っていないと、捜索費用の負担は家族がすべて負うことに。

そして、経済的負担だけでなく精神的負担を負わせることになります。考えてみてください。もし愛する人がどこにいるのか、そしていつ帰ってくるかわからない状況を、生きているのかすらわからないでひたすら待ち続けることを…。

遭難
出典:PIXTA
遭難しないように、事前の入念な計画や装備の準備はもちろん大切です。しかし、予想外に天候が急変したり植物の生育状況で目印が隠れていたり…相手は自然である以上、100%危険がないということはありません。

自分を守るためにも、遭難した時の想定をしておくことは大事なこと。では、どのようなことができるのが、具体的にみてみましょう。

①家族や知人などに「いつ、どこの山に行くか」を知らせる

遭難 登山届
出典:PIXTA
登山届けの提出はもちろん、それだけでなく自分がいなくなったことに気づいてくれる家族や友人などに「自分が、いつどこの山に行くのか」を伝えておきましょう。

登山の途中でSNSに投稿するのも、自分がどこにいるのか(いたのか)を残すために有効な方法です。
自分の足跡を残すためにできること
作成:YAMA HACK編集部
下山後は、無事下山したことを忘れずに伝えましょう。

②いつでもスマホや携帯電話が使えるようにしておく

遭難 モバイルバッテリー スマホ 携帯
出典:PIXTA
遭難した場所が電波の届くところだったら、スマホや携帯電話は強力な助っ人になります。バッテリーが切れないように、モバイルバッテリーは必須。また、登山アプリでGPSで現在地などの情報をすぐ伝えられるものがあるので、事前にインストールして使えるようにしておきましょう。

濡れて使えなくならないように、防水対策も忘れずに。

③山のお守り「ココヘリ」に加入しておく!

そう
ココヘリは会員制の捜索ヘリサービス。携帯電波の届かない場所でも、会員証代わりの発信機を使えば位置を知らせることが可能。自分の居場所を伝えられる最強の手段ともいえます。
しかも、発信機はフル充電で約3か月もつので、全ての登山者だけでなく待っている人にも「安心」をもたらす心強い味方です!

④もしものために保険やjROに入ろう

保険
出典:PIXTA
そして忘れては行けないので、保険やjROに入って捜索費用や最悪の場合の補償を備えておくことです。

jRO(日本山岳救助機構合同会社)

自分と大切な家族のために、リスクに備えた安全登山を

遭難 救助 ヘリ
出典:PIXTA
「自分は大丈夫」と思っていませんか?しかし、現実に遭難事故は起きています。それがあなたに起こらない保証はありません。

そんな「もしも」の時、自分だけでなく家族や知人に心配や負担をかけないためにやれることをやっておく。登山にはそんな気遣いも必要ではないでしょうか。

協力

jRO(日本山岳救助機構合同会社)

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