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標高差1,000mくらいの山ってどのくらいツライ!? 日本百名山で徹底比較!

  • 2018年6月12日
  • YAMA HACK

1つの山にも複数の登山ルートが存在するので、どこから登ろうかと悩むことはありませんか? それぞれのルートには異なる魅力があります。それは「標高差」により、おもしろい特徴となって表れることも。そこで今回は、「標高差」に注目! 「標高差」としんどさの関係を人気の日本百名山で見てみましょう。「標高差」には、登山の醍醐味が詰まっているかも!?

アイキャッチ画像撮影:nao

行く山は決まったけど、どのルートで登る?

標高1,000m 地図
出典:PIXTA
「次はあの山に登ろう!」と思ったときに、あなたはどのようにルートを選んでいますか? 複数のルートがある場合、登山口までのアクセスの良さやコースタイム、コース中の見どころなど、選ぶポイントは様々。そんなとき併せて見ておきたいのが、登山口から山頂までの高低差である「標高差」です。

「距離」と「しんどさ」が比例するとは限らない!?

傾斜のきつい登山道
出典:PIXTA
というのも、コースの距離や時間だけで、必要な体力度を判断するは難しいもの。短い距離でも傾斜がきついとしんどい登山となり、歩行時間も増えます。逆に標高差が大きくても傾斜が緩やかな場合は、距離は長くなりますが登りやすく、楽に歩けることもあるのです。

標高差にも穴がある!?

アップダウン 登山道
撮影:nao
ただし、単純に登山口と山頂の高低差だけでは、しんどさを測れない場合も。コース中のアップダウンが多いと累積での標高が上がり、より体力が必要になります。また、標高差が小さくても、途中に鎖場などの難所がある場合もあるんです。

▼累積標高についてはこちらの記事をチェック!
  

同じ山でもルートによって、こんなに違う!?



甲武信ヶ岳
出典:PIXTA
まずは同じ山でもルートが違うと標高差が大きく違う山の一例をご紹介します。これを見ると、標高差が小さいからラクに登れるとは限らないのがよく分かります。

甲武信ヶ岳の場合

甲武信ヶ岳比較 [上]西沢渓谷1,102m→甲武信ヶ岳2,364m→西沢渓谷(登山口と山頂の標高差1,361m)
コースタイム:9時間21分 / 13.9km(1泊2日)

[下]大弛峠2,362m→甲武信ヶ岳2,364m→大弛峠(登山口と山頂の標高差2m)
コースタイム:12時間 / 18.7km(1泊2日)

西沢渓谷からのコースは標高差が1,400m弱ありますが、勾配はそれほどきつくないため歩きやすく、標高差のきつさより長距離になることで日帰りがしづらいコース。

一方、大弛峠と甲武信ヶ岳山頂は標高差がたったの2m!ところが序盤の長い下りにはじまり、アップダウンが続くコースは想像以上に足が疲れるハードなコース。累計標高も西沢渓谷からとあまり変わらず、結局どちらも登り応えのあるコースです。

甲武信ヶ岳ってどんな山?

両神山の場合

両神山比較 [上]上落合橋1,147m→両神山1,703m→上落合橋(登山口と山頂の標高差556m)
コースタイム:5時間51分 / 5.4km(日帰り)

[下]日向大谷口672m→両神山1,703m→日向大谷口(登山口と山頂の標高差1,031m)
コースタイム:6時間 / 8.9km(日帰り)

上落合橋からのコースは高低差が小さいですが、実は有名な鎖場が続くコースで、難易度は下の日向大谷口からのコースよりぐっと上がります。鎖場の登りだけではなく下りの鎖場も出てくるので慣れていないと時間がかかってしまいます。

一方、日向大谷口は鎖場はあるものの、鎖場の体験にちょうど良いくらいの難易度が低いもの。初心者はこちらの一般的なコースで登りましょう。

両神山ってどんな山?

標高差って悩ましい!

両神山の鎖場
出典:PIXTA
一般的な目安として、標高差が1,200mを超えてくると上級者向きの山、600m以下であれば比較的初心者でも登りやすいとされます。中間の600~1,200mは中級者向きとなりますが、その標高差は範囲が広く、数値だけではしんどさを想像しづらいのではないでしょうか。

同じくらいの標高差の山は、どのくらい違う!?

考える登山者 標高
出典:PIXTA
ここでは、目安として中級者向けとされる標高差600~1,200mの山がどのくらいきついものなのか見ていきましょう。

今回は分かりやすく、日本百名山の中から単純に登山口⇔山頂の標高差が1,000mほどの山の主要ルートを5つピックアップ。しんどさがどのくらいなのかを高低図、百名山グレーディングの体力レベル&難易度と共にご紹介します。

金峰山(瑞牆山荘から) 標高差/915m

金峰山
出典:PIXTA
奥秩父の盟主とも言われる金峰山。山頂一帯は森林限界を越えるため360度の展望があり、まるでアルプスを思わせる景色の稜線歩きを楽しめます。

①金峰山 瑞牆山荘から コースタイム:7時間15分 / 10.3km
(体力レベル4 難易度C)

高低図ではスタートから山頂までなだらかに高度を上げていくようにも思えますが、ところどころそれほど長くはない急登が出てきます。その代わり、急登が終わるとほとんど平らに感じるような登山道が続くのがなんとも気持ちが良いコース。

そして、最後に長めの急坂を登りきると、森林限界を越えて一気に視界が開ける稜線に出る開放感もたまりません。緩急つけて歩けるので、急坂がある割にはラクに感じるかもしれません。稜線の山梨側はすっぱりと切れ落ちている岩場なので気をつけましょう。

▼金峰山ってどんな山?

越後駒ケ岳(枝折峠から) 標高差/930m

越後駒ケ岳 八海山、中ノ岳とともに越後三山に数えられる山。空にそびえるような大きく切れ落ちた壁を持ち、どっしりとした山容は遠くから見ても迫力があるので登りたい意欲をかきたてられます。

②越後駒ケ岳 枝折峠から コースタイム:11時間10分 / 14.1km
(体力レベル4 難易度B)

徐々に高度を上げていくように見えますが、実はコースの半分はうんざりするほどの大小のアップダウンがあるので時間がかかり、最後は急登なので思った以上に体力を奪われます。しかし、尾根づたいの道なので景色を見ながら歩けるのがはいいところ。

下山も疲れてきた頃にやってくるアップダウンの連続。このような登山道は足にくるので、山頂でしっかりストレッチをして下山に備えましょう。

▼越後駒ケ岳ってどんな山

仙丈ヶ岳(北沢峠から) 標高差/995m

仙丈ヶ岳
出典:PIXTA
3つのカールを抱えたなだらかな山容を持つ「南アルプスの女王」と呼ばれる美しい山。北岳と富士山の展望が良く、高山植物が豊富です。

➂仙丈岳 北沢峠から 7時間19分 / 8.7km
(体力レベル3 難易度C)

深い原生林の中のジグザグな急傾斜の登山道や、山頂手前のカールの急坂はあるものの、それ以外は比較的ゆるやかな登りと平たんな道が交互にあり、登り返しもないので体力も回復させながら登ることができるコースです。「南アルプスの女王」と呼ばれる所以のなだらかな稜線を楽しめます。

▼仙丈ヶ岳ってどんな山

恵那山(広河原登山口から) 標高差/1,017m

恵那山 恵那山は船を伏せたような山容を美濃の平野から一望できます。地元では天照天神が降誕したという伝説があり、古事記にも日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が越えた峠があると記されるほど古い歴史がある山です。

④恵那山 広河原登山口から 6時間55分 / 10.1km
(体力レベル3 難易度B)

恵那山に登る一番新しいルートで、もっとも短時間で山頂まで行けますが、短時間な分、全体的にやや急で単調な登りが続くコースです。とくに山頂手前が一番きつい傾斜。山頂をふくめ樹林帯が続きますが、ところどころ展望が良い場所があるのでゆっくり登りましょう。

▼恵那山ってどんな山

武尊山(武尊牧場から) 標高差/1,086m

武尊山
出典:PIXTA
日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の像が山頂付近に奉られている、古くから山岳信仰の対象とされてきた山。四季折々の表情を見せてくれる自然の宝庫です。

⑤武尊山 武尊牧場から コースタイム:7時間10分 / 13.4km
(体力レベル3 難易度B)

はじめは緩やかな登りで徐々に傾斜が増しますが、急坂より距離が長く疲れやすい登山道。山頂少し手前はかなりの急勾配となっているのが分かると思いますが、ここは急傾斜で鎖場が3ヶ所あるので注意して登りましょう。下山は鎖場に注意すれば、あとは長い下りの登山道をひたすら下りるルートです。

▼武尊山ってどんな山

標高差1,000mでもしんどさは様々

標高差 登山
撮影:nao(金峰山)
単純に標高差だけではアップダウンや難易度は分からないものですね。思っていたより地獄だった!なんてことのないように、「距離」「コースタイム」「累積標高」「登山道の状況」などを総合的に見て、自分に合った山やルートを選ぶことが大切です。
主要な県が発表している山のグレーディングでも、そのような項目から体力度と難易度を算出しているので参考にしてルートを考えましょう。みなさんの山行がこれからも安全で楽しいものでありますよに!

▼山のグレーディングについては、こちらの記事をチェック!
 

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